三陽商会の「100年コート」の購入記です。
・・・また超絶ダラダラ文なのでもしお時間があって興味のある方はご覧いただければと思います。

手にしてみて、看板通りの志の高さと匠の技が随所に感じられる素晴らしい製品でしたので、雑記的に記事にしておきます。
実直かつ直球で勝負というのは極めて難しい時代(誠実さより奸計を弄した者の勝ちみたいな時代)に、永年メンテナンスの企画も含め本当によくやっているなと感じます。
100年コート公式サイト
オンラインショップに飛ばなくても各型の解説が載ってればいいのになぁとちょっと思う。
かんたんには価値が色褪せない、一生ものになりえるかもしれないタイムレスな衣料。
一生ものとはいっても私は人生折り返しとうに過ぎてるのはさておき(笑)。

衣料で本当にタイムレスというのは現実にはやや難しい(このようなベーシックコートですら、特に分量感に時代性が現れてしまうし、年齢で似合う型が変わるので)とは思うものの。
ファストファッションあるいは「豪華系高級品」それらいずれとも対極に位置する製品であるような気がします。
アパレルメーカーの三陽商会が、バーバリーとの契約終了を機に、
今まで培ったコート製造のノウハウと技術を活かし、製造販売を開始した「100年コート」。
メンズ、レディースのトレンチとバルマカーンコートが数モデル有。
青森県七戸町の工場で熟練の職人さんたちが造っている純国産コートです。
Jクオリティ認証製品。(「織り・編み」「染色整理加工」「縫製」「企画・販売」、そのすべてを日本国内で行った商品)
SANYO SEWING公式サイトより引用↓

100年コートのコンセプトはメーカー公式サイトにも載っているし、プレスリリースや各種記事も沢山ヒットしますし、2013年のプロジェクトスタートから年数が経ち認知が進んできて、ご存知の方も多いのではないかと思います。
各百貨店にときおり現れるポップアップショップ(わが居住都市には常設店なし)、数年前から気になっていましたが、手持ちのトレンチコートに経年で修復できない汚れが付いてしまったのを機についに購入してしまいました。
購入までの葛藤。いつからか天候不順が常態化して、毎年、春と秋が短くなっていく一方。
気温は急上昇と急落の繰り返し、夏と冬が交互にやってくるような極端な気候で、着る時期が極めて短い合コートに、どこまで予算を割くべきか相当考えたんですけどね。
あと、コートってまさしく外套、室内で他人と向かい合う時には着ない物なので一次品質の防風防寒だけ満たしてれば実はそんなに良いもの必要ないんじゃないか?(←(笑))とか根源的な疑問もわいてきたり・・・
けどやっぱり、何年も着るコートってある程度いいものが欲しい・・・無限ループ葛藤(笑)。
モノの購入は楽しさより苦行の側面が大きいな~と思います。
まぁともあれ購入に踏み切ったわけですが。
型は看板製品のトレンチコートといきたいところですが、選んだのは冒頭の画像どおりバルマカーンコートです。
昭和人の私は「ステンカラーコート」って言ってしまいますがそれは正式名称じゃないのですってね。
しかし服というものがまた撮影の超絶苦手な被写体のひとつで・・・
どおやったら、すっきり写るね~ん!?(笑)☆
全体像を写そうとすれば収差で歪む。質感が出ない(←JPEG撮って出しの私が悪い 笑)
トルソーがあればいいですが家にそんなものないですからね(笑)
スペース省略と歪を目立たせないため横倒しで2枚。ベルトあり、なしで。
比翼仕立てで、前ボタンは留めると一番上以外は隠れます。


トレンチも惹かれましたが、トレンチは年齢とともに、あの雰囲気・・・肩章、ガンパッチ、アンブレラヨーク、袖口のベルト、ダブルブレスト等のディテール諸々がなんだか大仰というか、合わなくなっていく一方、ショートタイプでも、コートに着られる感じに年々なっていき。上背も無く小柄な方ですし。元々、メンズかつ軍服発祥ですからね。
パーソナルカラー的にもブルーベース夏にはトレンチは合いにくいと言われてますが、ベージュの色以上に雰囲気の食い違いが大きいかもですね(本当、好きは大好きなので「悲」。)
手持ちのトレンチ、メンテをもっとマメにしてればまだ3年はいけたかもと悔やんだ反面、ちょうど潮時でいい買い替えのタイミングだとも思えました。
100年コート、トレンチも一応試着しましたが、「やっぱり」ど~う見ても(笑)バルマカーンの方が似合ってました。
装飾に凝ったものよりもシンプルで小ざっぱりしたものが似合う私です(゜゜@)(笑)
色は、ネイビーも端正で綺麗目に着れそうでPC的には合うため悩みましたがやはり汎用性の高いベージュに。
バルマカーンは下手すると「昭和のお父さん」(笑)ですが、100年コートのレディースは絶妙にフェミニン、不自然でないていどにハイウエストで、スタイルアップ効果もあり、おっちゃん化しません。フレンチシックに着れる感じといいましょうか。
ライナーは、ウールではなくキュプラのタイプを選択。
ライナーが暗めのクリムゾンで大変、粋です。リバーシブルで、裏面は落ち着いたベージュ。ウールタイプの方は「三陽格子」でかわいいイメージなんですよね。
「バルマカーン、かつライナーがキュプラ」は全タイプの中で最もリーズナブルですが一番似合う。(ライナーとエリ裏がウールのタイプより不思議と合いました。)
保温力はウールのライナーが上だと思いますがキュプラも十分暖かいとの事。わたしは真冬はそれ用コートを着ますし、オフシーズンの防虫とか、神経を使わないでいいのはキュプラの方ですし、これで良かったと思ってます^^)。
ロングのウールライナー版はきっと真冬もOKでしょうね。
ベルトは完全に取り外してでも着られ、ベルトループをすっきり収納するホールがあります。
ポケットは手を入れた時に温かい、内部が起毛素材。
品質表示タグは脱ぎ着の際に目につきにくい箇所に付けられ、万一目に触れても一番手前はSAYYO SEWINGのロゴタグ。
その他にももう書ききれない程、トレンチと比べてはるかにシンプルなのに、とにかく細部まで凝ってます!



さて決断までには、他ブランドにもっとリーズナブルで、パっと見に小綺麗で妥協できそうなコートもあって心が動いたんですが。なんせ合コートだしと。それらには化繊で丸洗いできるアドバンテージもあったりしたし。でも「年齢にも相応しく、普段の生活感から浮かない上質感(リアルクローズとして合格なもの)、メンテナンスを誤らなければ相当の年数着られるであろう品質」を実現(期待も含みますが)しているのは、100年コートが見て廻ったなかで最強というかこれのみでした。
これはコスメの話にも通じるのですが、
100年コートは表生地、綿100%ですが、一般的な普及タイプの綿の生地とは全然違います。
織地の光沢、角度で変わる表情、素晴らしいです。
メーカー公式サイトでも解説がありますが、素材からすでに品質が高いのは一目瞭然。
単に「綿」とか「ウール」とか、素材の種類だけで衣類の品質は測れません。
また天然素材だけでなく、化繊類もランクがあると思います。
この辺りも、価格に反映するのは当然で。
コスメもしかりだと思うんですよね。フレグランスもそうです。この辺りのこと私よくクチコミに書いてます。
ファッションというのは本来「流行」を指すのですが、流行は関係なく単に服飾、衣料品の意味も指しますよね。
100年コートは「ファッションじゃないファッション、かつ究極のファッション」とでもいうべきでしょうか(何を言ってるんだか、笑)。
ベーシック、スタンダード、ニュートラルを極めると究極の真のファッションになるのかもしれません。また例によって「真実は常に逆説的」。
しかし人間の社会生活ってなんでこんなに複雑なのか。気候やTPO、手持ち服に合わせようとすると、コートだけでも合コート冬コート合わせて、何着も必要だし。衣食住その他すべてにおいて、どうして動物のようにシンプルに生きれないのだろうかとふと考えてしまいます(苦笑)。
根源的な疑問ほど回答は出ず、いつまでもつきることはありませんね。
欲深で好奇心旺盛(笑)な私にはシンプルライフの実現は「絶対」無理なんですが、できるだけ、初期投資は高くとも簡単に劣化せず価値の落ちない物を選択することは、近年特に意識しています。
もちろん、ファストファッションも買いますが、年齢を経る毎にチープなものが厳しくなっていくのは哀しくはありますなぁ(コスメもしかり。)
★参考★
100年コートをはじめとするサンヨーコートを縫製している青森県七戸町の「サンヨーソーイング」のサイトもリンク貼っておきます。
サンヨーソーイング公式サイト
製造には理論だけではなしえない熟練の職人の勘所で支えられている工程も多々あるとのこと。職人の匠の技が随所にいかに生かされているか、現場の解説を見ると、これからも大切に着ようと思わされます。
先月より、工場直販の受注生産のトレンチ(レディース、メンズとも)が始まったようで、100年コートより幾分リーズナブルでとても興味を惹かれますね。仕様は違うようですが。前述の通り私はもうトレンチは着ないと思うので残念ですけれど。

服飾のファッション面だけでなく、国産衣料、伝統の職人技、ものづくりへの拘り、他にあまり無い立ち位置の商品に興味のある方。
またあるいは地球の未来を見据えることにもつながる、着捨てではないリアルクローズに関心のある方。
100年コートはトレンチの情報が多いけどバルマカーンはどうなんだろうと思ってる方。
また、バーバリーやアクアスキュータムなどは腰が引けるけど、長く使える上質なコートが欲しいと考えている方などに参考にしていただければ幸いです。
コート1着で本当に(また、いつもの)だらだら駄文で失礼いたしました。
こんなんで出費もかさみ、しばらくはやっぱりホリデイコスメどころじゃないですがそれなりに記事はあげていければなと思います。
では本日はこの辺りで(^^@)。
美容で癒されたい人。
わきんぼうやさん
しべたんさん
AtIiさん
しべたんさん
お気に入りコスメの記録係
コスメの記録さん
しべたんさん
美容で癒されたい人。
わきんぼうやさん
しべたんさん
アイシャドウが大好きな主婦
りさ☆★デパコス好きさん
しべたんさん
松崎しげらNightさん
しべたんさん
USAからこんにちは
Froggieさん
しべたんさん