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男女ともに魅了される『愛の香り』、キリアン「ローリング イン ラブ」

男女ともに魅了される『愛の香り』、キリアン「ローリング イン ラブ」


箱から取り出した瞬間、そのボトルの鮮烈な赤に「なんて美しい…!」と思わず声が出てしまいました。
キリアンから10月末に誕生した「ローリング イン ラブ」。
このうえなくロマンティックで、時に自分を見失うような、感情の渦に翻弄される『愛の体験』を表現した香りです。

(ローリング イン ラブ オード パルファム 50mL ¥28,000/キリアン)

いやー正直、人の恋バナを聞く機会すら、最近めったにないっていうのに~。
「こんな濃密な愛の香り、私にはハードルが高いのでは」と、テスティング前は腰が引けておりました。
がしかし! シュッとひと吹きして衝撃が…! すごい、素敵すぎる!! 余韻のある、なんて素敵な香りなの…!と。

ムスク調の深みのある香りを放つアンブレットシードに、アーモンドミルクのまろやかさが調和した、
何ともいえない『クリーミー』なテイスト。甘ったる過ぎず、香調はあくまでシック。
次第にアイリスやフリージアなど官能的な花々と調和して、
最後はチュベローズやトンカビーン、ムスクが重なり合い、情熱的で温もりのある香りへと変化します。

「ムスク・ド・ポー」=「肌のムスク」と表現されるように、本当に人肌と相性が良い香りなんですね。
体温ととけあうといいますか、肌にまとうことで、肌そのものや表情までも艶めかせてくれそうな感じ。
コレ、女性はもちろんですが、体温の高い男性がつけると、実にセクシーに香り立つであろうと想像します。

愛の世界を表現しつつ、官能性を前面に押し出すのではなく(そして濃密な花の香りでもなく)、あくまで上品で清潔感がある。
なのに、複雑な奥行きを感じさせるあたり、さすがキリアンのフレグランスと、心から感動します。

(キリアンの創業者、キリアン・ヘネシー氏。6月に来日した時のスナップ)

キリアンの創業者であるキリアン・ヘネシー氏は、世界的コニャックメゾンである、ヘネシー家の一員。
幼い頃から上質なコニャックが熟成される香りに親しみ、本物のラグジュアリーを知り尽くした人物です。

今回は、調香師パスカル・ガウリンと共同で、まったく新しい嗅覚へのアプローチに挑戦したそう。
愛を表現するのに、「モノクロマティック=単色使い」の世界観を意図的に演出し、
『ホワイト』な印象の香りに仕上げたとか。香料1つ1つを選び抜き、香りのレイヤーを幾重にも重ね、ホワイトの世界観に奥行きを演出。だから上品で清潔感を失わないんですね…!


若い頃から香りの世界に、並々ならぬ関心を抱いていたキリアン・ヘネシー氏。
成長してから、一時期は他のラグジュアリーメゾンの仕事に従事しつつ、結局香りへの思いを断ち切れず、自身のブランドを立ち上げたという情熱の持ち主でもあります。
そして、その華麗な生い立ちにも関わらず、とても気さくなジェントルマンでした。

キリアンの卓越したセンスが奏でる『愛の香り』。
女性はもちろんのこと、男性にも心からオススメしたい名香です。


ローリング イン ラブ オード パルファム 50mL ¥28,000/キリアン



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