
たしかにこのあたりは阪神工業地帯の一角で、たとえば川崎重工業や神戸製鋼所が神戸に本社を置くように昔から重工業がさかん。でもこの工場はそういったところじゃない。
この工場の正体は……

そう、ここで酒を作ってるんや。
……ん? なに?

あまり知られてない神戸のカラーがこれなんや。酒造といえばたとえば京都の伏見とかがよく知られてるけど、実は西宮から神戸にかけても、古くから酒造が盛んなところやねん。東から今津郷、西宮郷、魚崎郷、御影郷、西郷(にしごう)、この5つを総称して「灘五郷」と呼ばれてる。白鶴だけじゃなくて菊正宗とか日本盛、沢の鶴などの名だたる酒造メーカーが本社を構え、製造工場を持ってる。

ちなみにここ、入場料タダ(!)


基本的に、順路は製造工程に沿ったかたちになってて、これは一番最初、米を蒸すところ。








絞り出した酒の濁りを沈殿させて、上澄みを抽出して貯蔵、そして樽や瓶に詰めて出荷できるようにする。

さて、白鶴ていうのは創業が1743年、徳川将軍でいうたら

実に約270年もの歴史を誇ってる。



道中にあった工場の姿を見てもわかるように、いまは質・量とも安定的に供給できる設備があるのに対して、長年の経験で培われた腕、感覚がすべてを左右する昔の酒造、その匠の世界を垣間見ることができた。もう一回言うけど、ここ、タダで入れるからね、それでこんなすごい展示が見れるんやから、点数つけるなら、


残念なのは試飲とか飲み比べのコーナーがいまは閉鎖されてることで、これはいまの情勢ではしょうがない……て、酒類提供うんぬんとのことやけど、ここ飲食店じゃないと思うんやけどなぁ……笑
まあそれは別として、神戸観光のときにはベタなところばっかりだけじゃなくて、こういったあまり一般的には知られてないところにも立ち寄ってみてほしいやで。
ほな、次に行くで。
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