*2023.7.24加筆しております
アットコスメご利用の皆さまには、お気に入りの美容家さんやインフルエンサーさんがいらっしゃると思います。
その方々が発信されているお話の中には、脈々と受け継ぐ「日焼け止めマスト論」や「摩擦NG」など美容界の常識が含まれると思います。
それらの常識の伝達者は?最初の発信者は?憧れの美容家さんがインスパイアーされた方は…
伝言ゲームの答え合わせの如く、
元祖を辿るとお名前が上がる方々の中にいらっしゃるのが
『 君島十和子さん 』
美容業界ではファーストペンギンの如く、新しい形の情報発信等を長年されて来られた方ではないでしょうか。
7年振りの新刊が先日発売され、読み終えましたのでご紹介させてください。

『 アラ還十和子 』
著者:君島十和子
出版社:講談社
2023.4.20発売予約期間中に重版、発売4日目には更に重版。
*2023.7月現在は第8刷になっているそうです。
*表紙等の撮影:中村和孝
*ヘアメイク:黒田啓蔵
私が多くを語らなくとも皆さまはご承知の美容界のパイオニアでレジェンドですが、プロフィールも含め本の感想をネタバレにならない最低限の範囲で記したいと思います。
JAL沖縄キャンペーンガール
JJモデルを経て女優をされた後
ご結婚を期に芸能界を引退。
現在は元皮膚科医の旦那様とスキンケアメーカー『 FTC 』を営まれています。
ご自身で使いたい成分をどの製品に入れて作るのか?を考えてから製品を開発される事が多いそうです。
今で言うPRなどが限られた紙媒体やTVでしかなかった時代、ファッション誌に数頁だけある美容特集ページの中では
ヘアメイクアップアーティスト・雑誌編集者の美容担当・美容ジャーナリスト・化粧品メーカー・皮膚科医…
からの情報が主流でした。
次第にポツリポツリと女優やモデルと言った所謂「被写体の方」が登場し始めました。
女優の美容法が世に出るなんて事はあまりない時代から、惜しみなく愛用品や美容法を発信されていました。
発売当時、大変な話題になった
エスティーローダー・リップ
の全色買い
をされたりと、かなりのマニアックなコスメオタクな方では?と言う印象でした。メイクの仕方をレクチャーする際、今では当たり前に発信者の方々がされている
「カメラの前ですっぴんからメイクをする」
この方法を私が初めて見たのは、ご結婚後の情報番組内での君島十和子さんでした。
当時は「そんなことまでしてくれるの?」と驚きました。
今とは違って当時はアパレルのお仕事をメインでされていたので「自分が試して良かった事を皆さんにお知らせしたい!」という思いでの発信でいらしたのだと感じていました。
しかしすっぴんを披露される以前のキャンペーンガール時代には、
こんがり日焼け肌を数年間継続し、
後にそれが原因で肌トラブルが発生してしまい後々長期間辛いご経験をされたそうです。

辛口な発言の方が多かったあの時代のせいもあるのでしょうが、、、
仕事上であるとは言え度々肌の状態に関する心無い厳しい指摘の言葉を浴び、
傷心し悩み模索した結果、肌悩みを解決された方です。その為、悩んでいる人に寄り添ってくれるような言葉選びが優しく、心癒され励まされる想いがしました。
今なら誰でも手軽に使えるフィルターアプリやレタッチの類がなかった当時、
「肌に自信がなくて写真を撮られたくなかった」とカメラを避けて過ごされていたお話しには驚きました。
写真の出来上がりを数日間待つ「一発勝負のスナップ写真」世代の私は大変共感しました。
そんなご経験に加え、ご結婚後に完全なる共働きで化粧品会社を起業される中、子育ての後悔や失敗談(え??っとびっくりするようなお話も)
夫婦間の在り方についての考え方や、若い頃からごく最近も発症されてしまった円形脱毛症。。。
更には女性なら誰もが通るであろう、
更年期症状に悩まれながら働いていた話題を赤裸々に語られています。
写真を見たら一発でわかる情報も多いので
インスタと本のハイブリッドのような本
だと思います。
活字を読むのに疲れたり、あまり読書が得意ではない方にも読みやすいかも知れません。
もちろん愛用品のコスメやハイブランドファッションのスナップも満載ですし、お料理もご自宅の収納スペースの公開もされています。
自分の現在地に照らし合わせてみたり、過去の自分を思い出し「あの時はよく頑張ったな」などと感じたり…
更に、数年先の未来予想をしながら読み進めました。
心の準備や道標になる数々の言葉が書かれていました。

今の自分には該当する共通点が少なくても、、、、
きっと将来必要になる情報が満載だと思うのでした。