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【オリジナルコメント有り】日本上陸15周年を迎える「ジョー マローン ロンドン」、アイコニックな香りの洋梨が天然原料へ

【オリジナルコメント有り】日本上陸15周年を迎える「ジョー マローン ロンドン」、アイコニックな香りの洋梨が天然原料へ

1994年に英国で創業。2008年に伊勢丹新宿店での日本1号店をオープンして以来、現在、日本全国に49店舗を展開するほど、多くの人々に愛されるフレグランス ライフスタイルブランドとして進化し続ける「ジョー マローン ロンドン」が、2023年秋に日本上陸15周年を迎える。

15年前の日本といえば、現在のようなフレグランスのニューウェーブは世間的に全く訪れておらず、ようやくニッチ&メゾンフレグランスが展開され始めていたが、そのブランド数も決して多くはなかった。その中で「ジョー マローン ロンドン」は、自然の風景や植物の香りを思い起こすような軽やかな香りを展開。メゾンブランドらしい香りのオリジナリティや高い品質でありながらも、高温多湿で四季のある日本でも取り入れやすいみずみずしい香りは、祖母や母親が纏っていたフレグランスに少し抵抗を感じる世代にも受け入れられた。私が初めて購入したのは、「ポメグラネート ノワール コロン」で、フルーティでありながらスモーキーでグロッシィにも感じる香りに感動したのを覚えている。その後、「ブラックベリー & ベイ コロン」も愛用フレグランスの1つになった。

今でこそ、他ブランドでも香りのレイヤード(重ね付けして楽しむ方法)は提案するようになったが、当時に提案しているブランドは無かった。「ジョー マローン ロンドン」の”セント レイヤリング”は画期的であり、日本における香りのレイヤード文化のパイオニアと言っても過言ではないと思う。”セントレイヤリング”は、ブランドが出来た当初から考え方の原点となっており、レイヤリングにより香りをカスタマイズすることで自分の本当のシグネチャーとなる香りを作ることができる。また、香りのアイテムをプレゼントするという “香りのギフト化” においても、「ジョー マローン ロンドン」の存在は大きいと私は感じている。

日本上陸15周年の今年2023年、ブランドのアイコニックな香り、”イングリッシュ ペアー & フリージア”が驚くべき進化を遂げた。原料に使用されている洋梨果実のエッセンスが天然原料となったのだ。先日、私はフルーツの香りが天然では採取が難しいことを別記事で記したが、特に柑橘以外は難しく、香りをイメージしたファセットで表現をしていることがほとんどである。今回、”イングリッシュ ペアー & フリージア”に用いられた洋梨果実の天然原料は、食品生産の過程で捨てられてしまう洋梨の香りのエッセンスを含む水蒸気を有効活用して作られている。アップサイクルして原料の起用をすることで、環境問題への取り組みにもなっている。また、洋梨の香りコレクションの新しいチャプターとして、” イングリッシュ ペアー & スイートピー“が登場する。

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2023年8月30日(水)阪急うめだ本店先行発売
2023年9月1日(金)公式オンラインショップ発売
2023年9月8日(金)全国発売

「イングリッシュ ペアー & フリージア コロン」
(30mL ¥10,890 / 50mL ¥15,400 / 100mL ¥21,340)
「イングリッシュ ペアー & スイートピー コロン」
(30mL ¥10,890 / 100mL ¥21,340)
「イングリッシュ ペアー & フリージア ホーム キャンドル」
(200g ¥10,780)
「イングリッシュ ペアー & フリージア センテッド ボディパウダー」
(15g ¥10,890)
※公式オンラインショップや一部店舗ではトラベルコレクションも登場。公式オンラインショップ限定でのコレクションも。


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先日、ジョー マローン ロンドン フレグランス開発責任者であるセリーヌ・ルー氏が来日し、プレス向け発表会に登壇。ブランドのアイコニックな香り、”イングリッシュ ペアー & フリージア”や、新しく登場する香り、”イングリッシュ ペアー & スイート ピー”への思いや魅力について語った。

●ペア(洋梨)はイギリスではどのような存在か
イギリスでは、洋梨の木はポピュラーかつ大切なものであり、日本での桜のような存在とも言える。夏には明るい緑に輝き、やがてフルーツが生い茂る。形は女性のボディのような丸みがあり官能的で、味わいはやわらかく洗練されている。熟した洋梨はバスタブの中で食べたほうがいいと言われるほど、みずみずしい。

●ペア(洋梨)の天然香料化について
「イングリッシュ ペアー & フリージア コロン」(パフューマー:クリスティーヌ・ナジェル)は、10年以上前に誕生したフレグランスだ。纏う人の内面に、変革をもたらす香りだと思う。常に機嫌の良い状態でなくても、この香りで気分を明るくすることができる。透明感のある、クリアな香りが魅力だ。フルーツは他の香料、例えばスパイスや木、花などと比べると、採取が非常に難しい。そんな時、洋梨ジュースの生産者と合う機会があった。洋梨を火にかけていると、やがて蒸発し、蒸気が立ち上る。洋梨の成分がギュッと凝縮されて、エクストラクトを抽出することができたのだ。そうして洋梨の天然香料を作ることができた。「イングリッシュ ペアー & フリージア」のボトル1本に対し、まるまる洋梨が1個入っているほどの高濃度で配合しており、それは香りからも感じ取ってもらえるのではないか。まさにクラフトマンシップにより成し遂げたことだ。

●新作「イングリッシュ ペアー & スイートピー コロン」について
新しいチャプターとして、素晴らしい香り「イングリッシュ ペアー & スイートピー コロン」が誕生した。17世紀の果樹園を描いた本があり、それは私に常に洋梨の美しさを思い出させてくれた。これまで、香りのストーリーがあった上でフレグランスが生まれていたが、果樹園のストーリーが素晴らしかったため、洋梨と花を合わせてみたいと思ったのがきっかけだ。フリージアの花は、自信をもって優雅に凛と立っているイメージがある。そこで可憐で、より柔らかでロマンティックな花としてスイートピーを選んだ。スイートピーは、色とりどりでパステルカラーのイメージがある。そんな香りを作りたいと、私はパフューマーのアン・フリッポ氏に依頼した。彼女はすぐに「任せて!」と言ってくれた。フリージアもスイートピーも、どちらも快適な香りでタイムレスな点が共通していると思う。

●「イングリッシュ ペアー & フリージア コロン」と「イングリッシュ ペアー & スイートピー コロン」を”セント ペアリング”するとしたら?
まず、「イングリッシュ ペアー & フリージア ボディ ミスト」で身体全体を保湿しながら香りを纏い、「イングリッシュ ペアー & スイートピー コロン」を手首や首元に纏うのがおすすめだ。


この後私は、セリーヌ・ルー氏へ、直接質問をさせていただいた。下記の内容は、私が伺うことのできた特別な内容であり、皆さんにシェアできることを嬉しく思う。

YUKIRIN:これまで、「バジル & ネロリ」、「ローズ & ホワイト ムスク」、「ハニーサックル & ダバナ」、「スター マグノリア」、直近の「メランコリー シスル」などを手掛けたアン・フリッポ氏だが、新作「イングリッシュ ペアー & スイートピー」のパフューマーに彼女を起用した理由は?

セリーヌ・ルー氏:アン・フリッポ氏は、様々な分野に興味を持ち、新たな挑戦をすることも好きな人だ。スイートピーの花の繊細さについて理解しているパフューマーでもあることから、今回起用に至った。

YUKIRIN:アン・フリッポ氏は、自然の中に咲く野生の花や植物を香りに描くことに長けているパフューマーだと私は思うが、ジョー マローン ロンドンのクリエーションとしても、彼女に親和性を感じるか?

セリーヌ・ルー氏:彼女とはこれまでのクリエーションで生まれた信頼がある。彼女は自然の多い田舎で育ち、今でも週末は田舎へ行くほど、自然や植物を大事にしていることも、ジョー マローン ロンドンのクリエーションにとってと素晴らしい存在だと思っている。

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日本上陸15周年を記念し、アニバーサリーアイテムやイベントの展開、そして特別にデザインされた日本限定のギフトや魅力的なコンテンツが用意されているという。これからの「ジョー マローン ロンドン」からも目が離せない。

★ジョー マローン ロンドン公式サイト

https://www.jomalone.jp/



【執筆者】

美容・香水ジャーナリスト YUKIRIN

日本で唯一の香水ジャーナリストとして、メディアで香りの情報を発信。またナチュラルオーガニック美容の専門家でもあり、コラム執筆や、記事監修を行う。これまで2,000種類以上の香水や、500ブランド以上の化粧品に触れ、新製品や国内市場の動向を網羅する他、ブランドコンサルティングとして活動中。
https://ja.wikipedia.org/wiki/YUKIRIN

★公式Instagram
毎月第一土曜日の22時からは、フレグランス専門インスタライブを配信中。
https://www.instagram.com/fabgearyukirin3/


★連載:WWD 香水ジャーナリスト連載
https://www.wwdjapan.com/author/yukirin

★連載:FASHION SNAP「WEAR PERFUME」
https://www.fashionsnap.com/article/wear-perfume-valentine/

★連載:ウェブマガジンCheRish brun.「フレグランス短編小説集 魔法の香り手帖」
https://cherishweb.me/author/yukirin

★連載:集英社OurAge「ナチュラル美容ニュース」
https://ourage.jp/column/writers/writer/yukirin/

★香りのディレクションに携わった、ナチュラルケアシリーズ『Moii』
https://www.lebel.co.jp/products/series/moii/

★YUKIRINがプロデュースする、ナチュラル&オーガニック美容プロジェクト
『GREEN BEAUTY SESSION』

https://www.instagram.com/greenbeautysession/


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コメント(2件)

  • 私もレッドローズやポメグラネートノワールなど、昔からあるJMの香りが今も好きです。新しい香りをどんどん生み出していく中で、王道のイングリッシュペア~の洋梨を天然香料に…という動きは、素晴らしいなと思いました。やはり生の果実のみずみずしさに叶うものはないと思いますが、それを天然香料でより近づける努力やブラッシュアップは、今後他の香りでも行われていくのか期待したいと思います^^

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    2023/8/20 15:51

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  • シンプルで品の良さを感じさせるボトルやロゴ、パッケージデザインの印象があり、日本上陸時から注目していたブランドで、レッドローズやポメグラネート ノワールは今でも大好きな香りです。
    ヨーロッパを旅したときに食べた、爽やかで甘酸っぱいペアの美味しさは未だに忘れられない思い出の一つでもあります。
    今後のブランドの展開が楽しみですね!

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    2023/8/20 15:43

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