きれいになる呪文とは
2013/1/6 05:10
38だ。最近すっぴんであんまり外出する気はしない。
顔にはいろんな影が出てきたし、唇の色はなんというか紫だ。
化粧が必要だべ。
大昔は化粧顔で外出するのがいやだった。たくさん化粧品持っていたのに、いつも夜中にひとりで化粧して、で、落として寝て、次の日はすっぴんででかけた。
普段から化粧気がないのになぜかコスメだけは大枚はたいて買っていた。
いつもコスメカウンターの人が私の顔をみて「?」という感じだった。化粧慣れしてないのになんでこんなにこの人は化粧品を買うのか、という顔をしていた。
時々化粧品カウンターめぐりをしていると、昔の私のような子に出会う。
この間もすっぴんになになぜかシャネルのキャトルオンブルのスモーキーアイをお買い上げしているアジア系の子を見たし、もう一人、全くすっぴんなのになぜか黒系のネイルを一遍にシャネルでお買い上げしている日本の子を見た。
なんかわかるような気がするわ。
日本の漫画で山岸涼子という人のタイトルを忘れたけど、かなりうるさくて厳格な父親に「化粧はするな」「派手な格好はするな」と言われ続け、それを守っていた娘が何かの拍子で父親の2号さんを発見する。その2号さんは父が好きではないと言い続けた化粧の派手ないかにもな「女」であった、という漫画がありました。
この漫画、短編ですが、深いですよね。
うちの父がそんな感じの人でした。父は水商売のおねえさん大好きだったのですが、娘が派手になることは好きではなかったようで、眉毛をいじったり、化粧をしたりすると、とある年齢までは「やめて」「水商売の真似をするな」とはっきりいうヒトでした。
私の家は駅からかなり離れていて、夜遅くなると父はいつまでも起きていてくれて、車で送り迎えをしてくれたのですが、香水などをつけていると露骨にいやな顔をして、帰りの車の中で口をきいてくれなかったりしましたっけね。
その割には母は化粧の濃い女でしたが、いつも
「あなたはきれいなんだからお化粧しなくていいの。蒼井優も宮崎あおいも化粧が薄いじゃない。ああいう風にならないとだめ」と言っておりました。
が、ある日を境に二人とも「お化粧しろ」「女らしい恰好をしろ」と口をそろえて言いだし始めました。娘が行き遅れると思ったからでしょうかね。或る時から急に彼らはスタンスを変えたのでした。
親なんて正直、勝手だよね。
お勉強をしろと非常にうるさく、就職も私は頑張って上場企業の総合職になりました。最初は喜んでいましたが、仕事ばっかりするようになって、親はいとこの子を引き合いに出して
暗に早くお嫁に行くようにうるさくなりました。いとこはヤンキーあがり、そのあとアルバイト先で知り合った男性と結婚して、叔父伯母のマンションの全く隣の号棟のマンションを買って孫がいて、という子でした。
あんたたち「勉強しないといとこみたいになっちゃうよ」って散々親不孝の代表見たいに言っていたよね。なんなんだよ。男性関係もそうでしたね。親はかなり口を出してきてああでもないこうでもない言いました。
でもある日、ふっと気がついた。親は私にいつまでも親元にいてほしい、大人にならないで、ずっといてほしいという気持ちがあって、筋の通らないことを言っているのだなと思いました。あるときを境に化粧しろとか言い出したけど、結局囲っておきたいんだな。だからいつもわけがわからない。
親の前ではばっちりメイクの化粧をする勇気が全くありませんでした。
隠れキリシタンのように自分の部屋でフルメイクをした日は親の顔を見ないようにして外出、親が寝ているときにもどってきてクレンジングしてました。
化粧に後ろめたさがあるとどうもバランスが悪くなります。地味な色のものを買い集めて地味に化粧して、ある日突然やっぱり派手なのがほしくなって真っ赤とか真紫とか真っ黒とか買ってしまうんだよ。
マニュキュアも恥ずかしくてできなかった。
こうなると男性関係もうまくいかないんです。父親がダブルスタンダードの人です。私が好きになる人もダブルスタンダードの人が多く、ぶっちゃけ言い換えれば、不倫になってしまったり、本命の彼女がいたり、日本に短期的にいて、長い関係を築くつもりのない外国人など、はっきり言ってご難続き。
20代の最後の方になって「なんか人生がうまくいかない」と涙にくれる日々が続きました。なんだかわからなかったけど、たぶん何かがある。そう思って私はカウンセリングを受けました。カウンセリングの先生に「お父さんの言うこと、まともにとっちゃだめよ。お母さんもお父さんの影響を受けているからね、だから、親から離れないとだめだよ。」と言われてようやく、私にも遅い親離れの機がやってきたような気がします。
で、留学、親元を離れる決意をしました。
青いかぼちゃは親を恨んだりはしてませんが、今でも、「親の言うことを聞きすぎた」という後悔はあります。勉強していい会社に入ってキャリアを持ったことはいいことだと思うし、異国にいる今でもそれが救いになってなんとかご飯を食べておりますが、それ以外のこと、お化粧や女の子らしく生きることに対して、あまりにも素直に親の言うことを聞きすぎたきらいがあると思います。
今になって香水をつけたり、お化粧を楽しむことができるようになりました。で、自己流で化粧をしていたのですが、最近になって自己流に穴があるのに気がつきました。
たとえば、コンシーラー、面倒くさくて省略していました。ハイライト、これも面倒くさくてやっていなかった。アイライン、これもなんだかな、という感じです。
全部、全部親に「わざとらしい」と言われた過去のあるものです。それを徹底的に排除していたのですね。でも、この辺をちゃんとしていないと、きれいになれないんですよ。
いくらアイシャドウに凝っても土台のアイライナーをちゃんとしていないとダメ、コンシーラーだって必要なんです。ハイライトも。つやつやのベースをつけたっていいわけですし。
親にいろいろ言われておとなしくなっていた自分を引きずっていたような気がしました。
だから今日は買い物でアイライナーやネイルなどを買ってみた。
気持いいし、新しい発見があるよ。新しいものには。
女として美しくありたいとか女として愛されるよろこびとか書いてあるのを見ると「オイオイやめてくれよ」と今でも思ってしまうかぼちゃですが、昔ほどなんというか抵抗はなく、そうね、という気持ちが出てきてます。
自分でバリアを作っているつもりはないんですが、やっぱりいろいろ人間って心理的なバリアがあります。化粧をしてきれいにならない?どーしてよと思う人、心の中を見直してみる必要もあると思います。
現実がうまく言っていないという人も同じ。時々人間って、「きれいになってはいけない」「幸せになってはいけない」って真剣に思っているところがありますよ。
だから「きれいになってもいい」「幸せになる権利を持っています」って言い換えないといけないんです。心理的バリアを除いて、それから冷静に化粧品を見極められるようになるときれいの飛躍が待ってるような気がします。
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