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【シスレー】のイメージ フィトコスメトロジー(植物美容学)って?

【シスレー】のイメージ フィトコスメトロジー(植物美容学)って?

外資系のマーケティング(?)や、コスメの理論、作用機序など
話題のコスメ、興味のあるコスメについて、サンプルをいただいたりしながら
調べ出したのが3年ぐらい前からでした。

ブランドのコンセプトやターゲットなどを見て、なんとなくここはよさそう。
あるいは、う~ん・・・・ ちょっとな・・・・  と感じさせられる理由は、
何なんだろうと、思いながら感じたことを記録していました。


次第に私の場合、外資系には、あまり共感できないということが
見えてきました。
それはうまく言葉にではできなかったのですが、
なんとなく、イメージ先行。その裏にある理論が、あいまいに感じられる。
それなのに、科学を装っている感じ・・・・

そして、中には30年間、同じものを提供し続けるロングセラーアイテムがあります。
究極の(?)処方なので、これ以上の改良の余地がない。
ということが言われています。

30年間の科学の進歩ってすごいものがあると思うんです。
その間、一切の改良がない。
ものはいいようで、それをプラスに転じることもできますが、
進化させることができていない。
技術革新がストップしている。放棄しているというようにも、
受け取ることができるのでは? と思ってしまうのでした。

外資系は総じて、科学を感じなかった・・・・
私が感じさせられたことを記事にしていたので、更新してみました。


何が科学なのか・・・・・・
人によって違います。


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【元記事】'13/1/8 14:28
一本、1万円以上もする化粧水や乳液というものに、
始めて遭遇して、どんな商品なのかを調べてみました。


■シスレーの歴史
その価格帯が示しているように、提供する方も、格式高い方々。

フランス、ブルボン王朝の血を引く由緒ある伯爵家にして、
化粧品の開発と製造を得意とするドルナノ伯爵家が、
親子3代にわたり、世界的にも有名な複数のブランドを立ち上げていました。

シスレーは、そんな家系の次男、ウベール・ドルナノ伯爵が
1976年にスタートさせました。
伯爵の夫人はポーランド王妃の子孫であっため、
自身と親交のあるセレブリティたちを満足させる
化粧品を作りたいということから、歴史が始まります。

シスレーの高級感は、
フランス伯爵家が創業したという出処から、真のセレブリティ精神が息づいていると、
世界中のセレブに愛され、憧れ的存在としてに至ったようです。


■創業当時(1976年)の革新性
アロマテラピーやフィトテラピーが確立されていない時代だったため、
植物由来の有効成分やエッセンシャルオイルを
化粧品に使用するというコンセプトは画期的だったそう。

また植物の癒しの効果など、
人類の生命が、植物に深く依存していることに注目し、
早い時期から、80万種類に及ぶ植物の幅広い研究を行う必要性を
感じていたといいます。

真のパイオニアとして、独自のノウハウと正確なアプローチにより
フィトコスメトロジーに関する研究に取り組んだそうです。


■経営体制
シスレーは、会長のもと夫人、息子、娘が主要なポジションに携わる、
絆の強いファミリー経営をされており、
大手ブランドの傘下に入ることを拒んでいます。

それは、独自性の高いコンセプトを守れなくなるからだと言います。



■シスレーの独自性の高いコンセプトとは?
商品開発は販売戦略に基づき動いているもので、
「いつ、こんな製品を、いくらで販売する」という計画のもと動くもの。

しかし、シスレーは、原料の植物の効能を調べ、
異なる植物を組み合わせることで生まれる相乗効果を研究。
この結果で製品化しています。
つまり、結果がでなければ、製品にはならないのです。

さらに、開発したあとも、
消費者テスト(ブランド名を隠して実施)で
80~90%以上の満足度が出なければ製品になりません。
(通常は70%)

そのため、3~4年、新製品が出ない時期もあるそうです。
他のブランドが、限られたコストや時間の中で研究開発が行なわれる中、
研究者は、納得いく結果を得られるまで、研究ができ幸せな環境なのだそう。

(この部分も、言い方で、
 「技術力がないため、新しいものを生み出すことができない」と
 言い換えることもできると思ったのでした。)
 


■シスレーのお値段は開発の時間?
ということは、シスレーのお高い価格は、
伯爵家由来のブランドイメージとともに、
商品を生み出すのにかかる研究開発の時間が、
お値段に反映されていると理解すればいいのでしょうか?

言い換えると、シスレーの化粧品価格は、
研究者が研究に心おきなく没頭できるための環境を、
利用者も一緒になって支えている。
つまり、研究環境を負担しているとも言えるのではないでしょうか?



■ブランドコンセプト
以上のような歴史とともに、
ブランドコンセプトがHPには掲げられています。
しかし、私は、ここから科学を感じることができませんでした。

http://www.sisley-cosmetics.com/jp-jp/?page=sisley_paris&id_categorie_parent=9&id_categorie=17



■植物成分がどうして人に効果を与えるのか?
「植物由来のコスメ」と言われたとき、
植物成分が、人にどう影響して効果を与えるのか、ピンとこないのです。

人にはなくて、植物に存在する成分。
このような成分が、どうして、人に有効に働くのか。

「植物から人へ」その作用機序を、
私はつなげることができないのでした。


たとえば・・・・
  植物成分の「A」が、「B」という作用に効果があったとします。

    それは、「A」の構造を解析してみたら、
    肌の「B」という作用の「C」の成分と、
    同じような構造だったため、代用として働く。

そんな、理由が提示されていれば、
植物の成分と、人の肌への作用につながる関係が、
わかるのですが、そのような理論が見えてこないのです。

時間をかけていろいろな研究をしているというのは、わかるのですが、
理論の部分が明確に提示されていない気がして、
消化不良状態になってしまいます。



■ファジーな作用
たとえば、エコロジカルコンパウンドというアイテム。

これは、乳液なのか、美容液なのか。
実際の作用がよくわからず、
いかようにも働くと言われているようです。
万能調整液のような扱いで、肌の状態に合わせて、
良い状態を作ると言います。

個人的には、具体的にどんな働きをしているのかを、
知りたくなってしまうのです。


ジェネラル効果、総合作用・・・・
東洋医学的な感じの効果のように感じられます。

『人それぞれの悩んでるところを修正してくれる』

という口コミが、この商品の特徴を物語っていると思うのですが、
西洋医学的な考えがベースにあると、
総合的な作用ということが、
なかなか理解できず、苦しまされるのでした。




■フィトコスメトロジー(植物美容学)って?

HPによりますと
○フィトコスメトロジー(植物美容学)
http://www.sisley-cosmetics.com/jp-jp/?page=sisley_paris&id_categorie_parent=8&id_categorie=13


◆「植物美容”学”」ということは、
学問の一ジャンルとして一画をなしているのだろうと想像されます。
「○○学」と体系づけられた学問に見えるのですが、
実際に、この言葉を調べてみると、
「フィトコスメトロジー」という言葉が使われているのは、
ほぼシスレーだけのようで一般に普及しているようには見えませんでした。
(一部にはありましたが)

どうも、シスレーで名付けられた、
シスレーで通用する学問体系に思えてしまいます。


◆一方、「フィトテラビー」(植物療法)という言葉は、
一般的に普及しており、各界でも使われています。
また「生物学的”経験”医学」というようにも言われています。

「フィトテラピー」が「経験医学」と言われれば、
納得ができて、すんなり入ってきます。

結局、「フィトコスメトロジー」も、
東洋医学的な「経験美容学」ではないかと思うのです。
ところが、先端の科学をにおわされることに、
個人的に違和感や矛盾を感じてしまうのでした。



■シスレーマネージャーが語るフィトコスメトロジー
下記に、PRマネージャーの方が語っています
○世界中に愛され続ける化粧品を生み出すシスレーの魅力
  →http://www.skincare-univ.com/brand/sisley/

こちらでも、フィトコスメトロジー(植物美容学)について、
語られています。

「原料となる植物の効果効能を調べるところから始まり、
 異なる植物同士を組み合わせることでどういった相乗効果が生まれるかを研究」

この説明だけでは、詳細はわからないのですが、
実験の結果、相乗効果が得られればよいという理解をしました。
フィトコスメとロジーとは、やはり「経験的美容学」ではないかと、
思ったのでした。

結果が得られたあとに、裏付けとして、
「消費者テスト(ブランド名を隠して実施)で
 80~90%以上の満足度利用者が効いたことを確認」

こうした経験的結果に基づくコスメという
認識となったのでした。



■何が科学か
上記のような研究も、充分、科学ととらえることができるのかもしれません。
でも私の個人的感覚でしかないのですが、科学には思えないのです。

結果とその裏に存在する「作用機序の理論」とセットになって、
科学と思ってしまうので・・・


そのため、興味を持ったスプレミヤについても、
具体的な作用機序について、調べてみても、求める情報がなく、
イメージ的な情報しか出していないという印象を受けてしまったのでした。

http://www.supremya.com/ja/index.html


■受け止め方の違い
このあたりの私の捉え方を、説明するのは自分でもむずかしいです。

私自身、化粧品に興味のなかったときには、
化粧品の作用など、全く関心がありませんでした。

しかしある時から、化粧品の裏に、化学が存在していたことを知り、
その作用機序が、自分の中で理解できて納得できることがわかってから、
化粧品の何が、どう働いているのかに興味を持つようになりました。

そうなると、自分をしっかり納得させてくれる
理論の背景を持った化粧品かどうかということが、
大きなポイントになってきたのでした。



シスレーの掲げるフィトコスメトロジー。
「植物美容学」が、「植物経験美容学」と説明されれば、
私は、すんなり受け入れられたのかもしれないと思ったのでした。



ps
花王の製品の洗顔で疑問に思ったことがありました。
  ・ソフィーナ泡洗顔の放置時間は「洗顔前」
  ・エストの泡洗顔の放置時間は「洗顔後」

それぞれ、違うことに何か理由があるのかと思ったら、
「理由があるわけではないのですが、
 実験の結果、若干、そちらの方が効果があったから、
 そのような使い方を記載しました」
というお答えでした。

これについては、理由が明確でなくても、
実験結果による使い方として納得できちゃうんですよね。

シスレーの実験結果による効果は、
理由が明確でないと認められなくなて、
花王なら認めてしまうという
自分自身の捉え方の違いも面白いなと思いました。
その理由がどこにあるのか、探ってみたいと思います。(笑)

単に愛用ブランドだからでしょうか? (笑)


【関連】シスレー
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■カウンターめぐり
○カウンター:【シスレー】旅館アメニティーで使っていたなじみのあるブランド
  →https://beautist.cosme.net/article/333063

○シスレー:【カウンター巡り】3ヶ所巡ってみた
  →https://beautist.cosme.net/article/412466


■シスレーのイメージや美容理論
○【シスレー】のイメージ フィトコスメトロジー(植物美容学)って? ←ここ
  →https://beautist.cosme.net/article/402377

○【シスレー】との出会いと、香りの感じ方の変化
  →https://beautist.cosme.net/article/401578



■アイテム使用感
○【シスレー】を代表する「エコロジカルコンパウンド」を使ってみました
  →https://beautist.cosme.net/article/407138

○【シスレー】スプレミヤを使いました!
  →https://beautist.cosme.net/article/403246

○【シスレー】「ブラックローズクリームマスク」「シスレイヤー」の使用感
  →https://beautist.cosme.net/article/410293


■効果
○お肌診断:過去最高のバランス! 理由がわかっても喜べないのは・・
  →https://beautist.cosme.net/article/426065


■遺伝子コスメについて
○遺伝子コスメ:(1)シスレーのスプレミヤから遺伝子コスメを考える(3年前)
  →https://beautist.cosme.net/article/396425

○遺伝子コスメ:(2)シスレーのスプレミヤから遺伝子コスメを考える(3年後の今)
  →https://beautist.cosme.net/article/408735


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コメント
●キトキトさん100 '13/1/14 13:52
>RUKIAさん お久しぶりな気がします(笑)エコロジカルコンパウンド、使ってみました。また印象がちょっと変わりました。理系のRUKIAさんは、このアイテムどう捉えられているのかなぁと思っていました。追加で調べてみてわかったことがあるので、追って記事にしたいと思います。.
 
●RUKIAさん50 '13/1/13 17:48
あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!シスレイヤーとして言いますと、エコロジカルコムパウンドは、肌をニュートラル戻してくれます!また、肌トラブル後(僕の場合、髭剃り負けや日焼け)の肌の回復が早い。何故かは不明なのですが、僕にとっては色々試した結果で代用が効かないアイテムです!.
 
●キトキトさん100 '13/1/11 1:46
続きです。先発ブランドと後発ブランドの解説の表現方法の違いなのかもしれないとも思いました。先発ブランドにも根拠があるのかもしれいのですが、女性向け商品なので、オブラートに包んだ表現を好み、後発ブランドは直接表現をすることで差別化するとか。表現の好みが影響して印象の受け方が変わっている気もしました。なんだか、長々失礼しました。
 

●キトキトさん100 '13/1/10 13:04
>モト★美容部員★さん そうなんです。うまく表現できないけど、外資だからというのもわかる気がします。他はわかりませんんが、シスレー、ロクシタンを見て、外資って曖昧というかイメージ先行って感じがしてこれが、海外の文化って勝手に解釈していました。

ロクシタンは、イメージブランドで神話とかそういうものとからめながら、成分の効能を解説。これは、許容でちゃうんです。香りやイメージを優先したブランドと位置づけて理解できるので・・・でも、最先端の科学、遺伝子を掲げならが、印象は曖昧で矛盾を感じるんでしょうね。

おそらく後発ブランドに興味を持つ傾向があったため、先行ブランドと差別化を測るために、科学的な部分をプッシュしてきたバリバリ科学に対して、既存メーカーのイメージ主体のユルユル科学が心もとないと感じたのかもしれません。ベースは西洋的思考なのですが、東洋的な捉え方でも、草本学からくる植物コスメや漢方、民族植物学西洋文化の中に根付いたアロマとか、東洋的なものでも、伝承的なものは、興味があるんですよね。植物コスメで、経験科学、伝承科学と、今の科学を融合させて、ここはと思うところがあるので、またご紹介したいと思います。(ルボアという商品です)
 
●モト★美容部員★さん100 '13/1/9 14:24
この、最後に言いたい事 凄くよくわかります!!私も同じような経験があります。うまく表現できないんですけど、、なぜなんでしょうね!?私は「外資だから」と変な位置づけをして納得させてたような気がしますが。。私は最近、西洋的な考えから少し抜け出し、東洋的な物の見方も勉強している所であります。両方の視点から化粧品を(物事を)見られたら素敵だな、アドバイスの幅も広がるな、と思い勉強をはじめました。…やっと冬休みがおわりました。今年も宜しくお願い致します(*^。^*)
 
●キトキトさん100 '13/1/8 18:38
>korokorochanさん うまく言えなかったことが、共感していただけたみたいでうれしいです。ほんと、わからないんです。何度読んでみても(笑)それなのに科学してますっていうからよけいに。同じ実験結果に基づくと言われて、方や信用できるのは、入口の理論や科学的アプローチがしっかりしていると思えるから、末端の部分で、実験の結果がそうだったので、こうなりました。と言われても納得できるのかなと思います。

しかし、入口からよくわからないで始まっているので、実験の結果がこうなりましたって言われてもねぇ・・・って(笑) このあたりはベースがどこにあるかで、捉え方が違ってくるのでしょうね。
 
●korokorochanさん50 '13/1/8 16:06
私も資料を頂き読んでみたことがありますが、正直よくわかりませんでした。いいか悪いかは肌で確かめようと思って使っても不変。『実験の結果、若干、そちらの方が効果があったから』という感覚が私にもなるほどと思えます。.



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