
先日、mixiで知り合った仲間と一緒に鎌倉市大船にある資生堂鎌倉工場を見学してきました。
この工場は1959年に操業開始、口紅や化粧水・乳液といったものを生産しています。
入り口には資生堂が過去に発売してきた口紅のラインナップが(ただし2002年発売分でストップしていますが・・・。宮沢りえの「オランジェデキドル」のレシェンヌや「メイク魂に火をつけろ」で有名になった「ピエヌ」、そして現在でも発売中のシフォネットまで展示がありましたが、パッケージデザインは良かったです。それに比べて今の口紅のデザインといえば・・・)
この工場は衛生管理が厳しいので2階に上がる際に靴カバーを、見学前に白衣と帽子(まるで給食当番みたいな感じの)を渡されます。
2階の広間で資生堂の会社紹介、そして商品作りに関する映像(店頭のBCさんは一切登場せずすべて工場で生産にかかわっている社員ばかり)を鑑賞してから渡された白衣と帽子を着用し生産ラインを見学します。
ちなみに資生堂は日本国内には4箇所に工場があり、鎌倉の他埼玉県の久喜工場ではシャンプーやリンス類を、静岡県の掛川工場ではファンデーション、アイシャドー、マスカラなどメーキャップものを、大阪市東淀川区の大阪工場ではヘアトニックや日焼け止めを生産しているとのことです。
まずは事務棟を通り、社員食堂で手を洗いアルコール消毒をしてから口紅の生産ラインを見学。この日はインテグレートグレイシィの口紅の生産工程を見ることが出来ました。口紅の筒状容器の底には、穴が空いています。繰り出した状態で口紅の型を付け、逆さまにして底の穴から高温の口紅を充填しゆっくり冷やし固めて型を外します。色の具合や傷がないかなど目視検査をした後、底の穴をシールで塞ぎます。やっぱり完全オートメーションではなく、人の手も必要なんですね。
案内員さんから「検査にひっかかった」マキアージュの口紅を見せていただきました。理由はもちろん、穴があいているからですが、そこまで細かい作業はやはり人間の力でないと出来ないということを思い知らされました。
その後掃除機のような集じん機で10秒間体のほこりを取り、手をアルコール消毒して、エアシャワーを通って乳液の製造工程へ。
乳液の原材料を入れる釜は力仕事であり、なおかつ暑い場所なのでこのエリアにいるのは男性がほとんどです。主力製品から小ロット製品までを生産できるいくつもの釜がありました。
ちなみにこの日できてばかりの「リバイタルグラナス」の乳液を手の甲に付けてみましたが、さっぱりしすぎる、って感じでした(実際にリバイタルグラナスの乳液を使ったことがないのでわかりませんが)。出来立ての乳液よりも出来てから10日くらい経ってから出荷した乳液のほうが程よくいいんだそうです。
その後乳液のパッケージラインへ。オートメーションでおなじみの「エリクシールシュペリエル」と「ベネフィークNT」を、手作業で「エリクシールプリオール」「クレ・ド・ポーボーテ」「IPSA」の乳液をパッケージングしているところを見ることが出来ました。小ロットは完全に人の手だけで充填やパッケージング(箱入れ)その他チェックなどをしているということで、オートメーション設備を無駄にしない、小ロットでも効率的にパッケージングできる取り組みなんだそうです。
その後広間に戻り資生堂の美容ドリンクを一本いただいて休憩時間です(私は「アプリオフォルテ」をいただきました)。資生堂の化粧品のテスター台まで置かれていました。また、今年リニューアル発売になった「HAKU」のイメガ上野樹里さんのサインまでおいてありました。
その後は化粧水と乳液を使っての実験。人工皮膚とエリクシールシュペリエルの化粧水と乳液が置いてあって、その上に「化粧水→乳液」と「乳液→化粧水」の順番で使うとどうなるかという実験をしました。やはり「化粧水→乳液」の順番でないと肌に浸透しないので、パッケージに書いてある通りに使うように、またコットンを使うとムラなく肌に成分が行き渡るので、コットンを使うように言われました。
最後はお土産(エリクシールシュペリエルの化粧水と乳液、洗顔フォームのジャーニーサイズとマキアージュのルージュエナメルグラマーのサンプル)をいただいて終了です。なおテスター台は見学終了後20分くらい使うことが出来ましたが、私は工場の案内の方と雑談していたのでテスターには行かず、でした。
機会があれば他社の化粧品工場も見学したいです。次に見学したいのはやはり小田原にあるカネボウですが、工場見学の受け入れしていないんですよね・・・。
最後に、化粧品の製造工程に興味のある方はぜひ行ってみることをお勧めします。



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