百田さんは「永遠の0」が有名だけど、私はこっちの方が好き。
探偵ナイトスクープの放送作家だっただけあって、エンターテイメント性が高く、サクサクと読み進められる内容なのに、あとから、ふとした折に、よくこの小説を思い出します。
百田作品は最近、映画化がつづいています。
この作品は4/27からR15指定で、高岡早紀さん主演で映画が公開される模様。
公式サイト
http://www.monster-movie.jp/index.html

B級映画臭がプンプンする高岡早紀さんの特殊メイクが、ワクワク感を誘います。
映画公式サイトよりあらすじを抜粋
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海辺の田舎町に美しい女が降り立つ。彼女の名前は鈴原未帆。彼女がオーナーを務めるレストランには“絶世の美女”と噂される美帆の顔を一目見ようと客が押し寄せていた。
ある日、店内のモニターを見つめていた未帆は、ひとりの男性に目を留める。それは彼女が待ち続けていた男・高木英介の姿だった。高校時代。鈴原未帆こと本名・田淵和子は、醜い風貌を蔑まれ、バケモノ扱いされる悲惨な日々を過ごしていた。唯一、優しい声をかけてくれた同級生の英介に対し、恋心を抱いた彼女は、思い悩んだ末にある事件を起こす。
町を追われ、東京に出た和子は、ふと目にした雑誌をきっかけに、整形クリニックを訪れる。そこで二重手術を受けた彼女は、自分も美しくなれると信じ、整形手術の代金を手に入れるため風俗で働き始める。やがて整形手術を繰り返すことで完璧な美貌を手に入れた彼女は、ある思いを遂げるために生まれ故郷の街でレストランを開業する。
はたして彼女が、この町に戻った本当の理由とは……。
ーーーーーーーーーー抜粋ココまでーーーーー
風俗で整形資金を稼ぎながら、美女になっていくまでの成り上がり過程の描写が面白い。
前半は美人講義ともいえる形で、美人論についても書かれいて興味深いが、姫野さん程の深い考察はみられない。
作中、ある登場人物が、
「男は目でセック◯する」
と言い切るんだけど、これを男性作家が書いてると思うと、なんか説得力が増すわけです。
特に主人公が美人になるまでの前半から中盤までは、色々な男性が出てくる。
この男性達の主人公への接し方やその変わり様は、あまりにリアルに表現されているので、気分が悪くなるかもしれないが、一番の見所じゃないかと思う。
男性とはどういう生き物か、を若い方が知るには部分的ではあっても、とても良い作品。
男兄弟が居ないとか女子校育ちで男性に疎い、と思う人が読んだら面白く感じると思う。
唯一、残念なのは百田さんが男性のせいか、結局は美人になった主人公に甘いし、リアルな女性を描ききれなかった結果が、復讐心に駆られながらも純愛を貫く主人公に凝縮されてしまって、昼ドラのようなチープさが出てしまったところ。
この「モンスター」というタイトルは、整形を繰り返し美女になった主人公を指すというのが表向きだが、本当のモンスターは主人公ではない別のモノを指している気がした。
そういえば、作家の中村うさぎさんは
「顔がもたらす自意識から開放されるために整形した」んだそうだ。
http://secret81.blog19.fc2.com/blog-entry-60.html
このサイトで、整形前後写真が見れます。
ふむふむ、そういう理由で整形ね……………………って納得できるか!自意識のある人間が、風呂に週1回しか入らない(Wikipediaより)とか、どんな矛盾よ。
中村さんの場合はデリヘル体験の時と同じで、やってみたかっただけなんじゃないかな。
女の美醜って男のそれより、ずっと奥深いテーマですね、やっぱり。
ちなみに、女性の整形ストーリーでは五木寛之さんの「晴れた日には鏡を忘れて」が「モンスター」よりも優れています。
こちらは、整形後の美女に相応しい内面を身につけて行く過程が見所。美人は美人らしい内面じゃないとダメって事ですかね。
本当はこっちを書こうと思ったけど、モンスターが映画化されるときいて、変更した。
読書感想文は好きなので、また機会をみて書こうと思います。
小さく、まとまりたい女さん
小さく、まとまりたい女さん
小さく、まとまりたい女さん
小さく、まとまりたい女さん
Coaさん
小さく、まとまりたい女さん
SKさん
小さく、まとまりたい女さん
小さく、まとまりたい女さん
小さく、まとまりたい女さん
小さく、まとまりたい女さん
ともちんももちんさん