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一年の三分の一くらいは雪と氷の土地ですから、着物でも冬は靴です。なのでこれらは「雪のない時期限定の履物」ということで。

うん、まあ、明らかにこれ靴じゃないんですけど。このテーマでこれは、かなり無茶ですが。


自然光で撮影、調色してません。現物はここまで青っぽくはありません。うしろに咲いているのはニオイスミレ、ここまで青の強い花ではないので、ご想像もつくかと。

元々地元の履物屋で「初めて買うものなので、とにかく使いやすいものを」と頼んだところ、この台にパテント皮(しかも妙につるっつるの、寧ろビニール加工じゃねえのかという代物)の鼻緒がすげられて。ほんとに初心者なので、そのまま何の疑問も持たずに受け取ったのですが。

…くっそ痛ェ。

超痛ぇやってらんねえ何だこれ拷問具かこのやろう。履いている間中、脳内にあらゆる悪態が絶えず流れる痛みでありまして。まる一日が台無しに。
慣れているひとは兎も角、靴で育った人間の足の皮膚にこれは無理。革靴を素足で履けるわたしでも無理。指の股の間の皮膚とか、普通の生活でいつどうやって鍛えろと。
で、一回しか履かずにお蔵入り。完全な無駄金です。皮の鼻緒っつうのがそもそも無理ゲーであります。こんなもんプロの癖に初心者に薦めるなっつうの。履物専門店が聞いてあきれる。

というわけで、関東旅行の際に、浅草の履物屋さんで鼻緒だけ買って挿げ替えてもらいました。それが上記画像のものです。
完全に生まれ変わりまして、どこにでもどんどん履いてゆけます。わたしはたいてい下駄で歩くのですが、草履に対する激しい苦手意識の九割五部が皮の鼻緒(しかもパテントだ。超ありえん)が原因とわかった今、草履恐るるに足らずであります。
鼻緒選びにつきあってくださった若手の女性店員さん、同じ方が挿げもしてくださったのですが、如何にも下町の江戸っ子でセンスもよくて、流石でありました。


こちらは、同じ店でいっしょに買った舟形。普通の白木と違ってニスが軽く塗ってあるので、足のあとがつきにくいのです。礼装以外のあらゆる着物にあわせています。水に強いのが下駄のよいところ!草履より涼しげですし。
これの鼻緒択びも難航しました。件の店員さんが択んでくださった候補のなかに、もっとシックで素敵なのもあったのですが、なにしろ「数が持てない」ので、汎用性重視でこんな形です。

どちらも、現物のが全然遥かに素敵でかわいらしいのでありますよ。普段履きは主にこの二点です。

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コメント(2件)

  • 院長さん、洋服同様、和装も人それぞれですから、ぜひお好きに楽しんでください。ただ、細幅難民でいらっしゃるなら、足袋にはご注意…。普通のは横にガバガバです。老舗の多くは幅にかなりの種類を出していますから、たぶん見つかると思います。(足指の長さは全然合わないが仕方ない…)(ギリシャ型に足袋は厳しい…)

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    2013/5/19 14:05

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  • 細幅難民→フェラガモ♪ビビッときていたら、今度は和装♪私の今年45歳の目標は自分でお着物を着てお出掛けする事です。和装メークや履き物の事も お勉強しなきゃ!と思っていたら、この記事(^^) 和装の足元も教えて頂いて、ありがとうございます(^∇^)

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    2013/5/19 13:38

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