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Jakuchu's here! 若沖が来てくれたので観てきました^^

Jakuchu's here! 若沖が来てくれたので観てきました^^

先月の美ログでちらっと書いた、県立美術館訪問記事でございます。
一応「美」術館だし、目の保養=癒し・リラックスという意味で無関係じゃないですよね?

今回、東日本大震災復興支援企画展、若沖が来てくれました ~プライスコレクション 江戸絵画の美と生命~という特別展示が開催されまして、結構この手のものが好きな私と旦那は行かずにおれるか!と出かけた次第。

田舎におりますと、なかなかこういう本物の芸術を観られる機会がありません。
アメリカのプライス夫妻が所有するコレクションを主としたこの企画、ほんとに有難いことです。




まず日曜に行ったため、駐車場が満車というところからスタート。
岩手県内はおろか、秋田や青森からもバスや車で見学者が殺到してまして、ちょっと離れた駐車場に誘導され、中はどんだけ混んでるのかと心配に。
県立美術館自体はいろんな企画展の度に何度か来てますが、これほど混んでいるのは初めて。
(前はOh!水木しげる展、蜷川実花写真展などを観ました^^;)

それでも、一枚目の展示から圧倒されました。
鈴木基一の本物の絵だ!(当たり前ですね)メインの伊藤若沖、長沢芦雪、曽我蕭白、河鍋暁斎、円山応挙、酒井抱一、椿椿山などなど、有名どころが目白押し。ええ、うちの夫婦は何でも鑑定団好きでもありますので(笑)、これが本物!と、ほーほーとため息つきつつ鑑賞させていただきました。

いやー、これが17世紀、18世紀に描かれたものだとは!そのくらい綺麗な保存状態。
作者によって特徴や筆遣いはもちろん違うわけですが、どの作品にも言えるのは、生々しいまでの筆致の勢いの強さ。着物の地模様まで精緻に描かれた掛け軸や、荒々しく墨一色で一息に描かれたような屏風絵など、作者がその当時描いたという事実をリアルに肌で感じました。
何か、日常の細々した悩みなんかを吹き飛ばしてもらった感じがしました。
いやー、絵画ってほんとにいいものですね!

今回特に実物を目にしてテンションが上がったのは、長沢芦雪の「白象黒牛図屏風」。
白い象の腰あたりに二羽の鴉がとまったものと、黒い牛のお腹辺りに白い子犬がちんまり横座りしたものの対になった屏風。有名ですよね。その白い子犬を生で観たかった!
いやあ、可愛いんですよコレ。牛の方は若干気持ち悪いくらいの微妙なリアル感タッチなのに、子犬は漫画みたいなタッチで。目をクリクリさせたあどけない表情で、これを見たらどんな冷血漢でも微笑むこと請け合い。描かれた大きさが本物の子犬サイズなので、そうするとこの牛、どんだけでかいのかと笑えてきます。
とても気に入ったので、ミュージアムショップで売っていたiPhone5用のケース(黒牛バージョン)を購入しようか結構真剣に考えてしまいましたが、卓上サイズのミニ屏風を買うに留めました(笑)ちなみにポストカードは売り切れ。やっぱりみんな気に入ってるのね。
あとは旦那の希望で、伊藤若沖の紫陽花双鶏図をモチーフにしたJakuchu's here!ポスターを購入。ウチの廊下に掲示中です。



大混雑の企画展を見終え、滅多に来られないので常設展示も一通り観てきました。
岩手に縁のある芸術家の作品が展示されています。有名どころでは萬鐡五郎、松本竣介、舟越保武あたりですかね。


常設展へ向かうスロープ。美術館は全体的にコンクリート打ちっ放しの質感です。何故か行く度に壁をペシペシ触ってしまいます(笑)

萬鐡五郎は現在の花巻市東和町出身の画家。今回観た絵画で印象的だったのはやはり「赤い目の自画像」でしょうか。グッキリとした線と色彩の自画像は、相対するのがきついほどの強さ。
描かれた時期によって、同一人物が描いた・描かれた自画像とは思えないほど変化しているのが興味深い。赤い目の時は何があったのかしら、呑み過ぎ?とか勝手に想像して楽しんでました(笑)

松本竣介は渋谷生まれですが幼少期から高校までを岩手で過ごしたそうで。デッサン的なものから水彩画、油彩画とたくさん展示されてましたが、ちょっとキュビズムっぽい(よくわかりませんが)ものやシャガールっぽいタッチの絵など、試行錯誤を繰り返した人なんだなと感じました(素人考えですが^^;)でも全体を通して柔らかい印象の絵が多く、繊細な人柄を感じました。

舟越保武は二戸市出身の彫刻家。今回観てきたもので感銘を受けたのは、長崎26殉教者記念像シリーズ。全身像で、壁にかけられている?んですが、前に立ってじっと見上げていると、ただ無心になれる感じがしました。他にも聖ベロニカの頭像などもありましたが、いろんな角度から観られるのがホントに楽しい。横顔超美人!とか、正面から観たときの鼻筋の通り方が羨ましい、とか割と雑念だらけですが楽しめました。本当に大理石を彫って磨いただけとは思えない、すべすべ滑らかな質感(勿論触れませんけど)、瞼の線や小鼻の膨らみなど、細部まで神経の行き届いた仕事っぷりに感動。


特別展は混雑が凄くて、じっくり鑑賞できなかったのがちょっと悔やまれますが、ホントに行って良かった!と思います。
7/27から福島県立美術館にて展示されるそうなので、行ける範囲にお住まいの方には是非観に行っていただきたいです。

以上、美術館訪問レポでした。
















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コメント(5件)

  • shironeko-cさん、コメントありがとうございます♪近世の日本画を観たのは初めてでしたが、ホントに綺麗で迫力もあり、目の保養になりました☆西洋画と違い、画板のサイズが限られている中でも表現する、画家のセンスにも脱帽です^^

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    2013/8/7 21:36

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  • korokorochanさん、コメントありがとうございます♪こういう施設独特の静謐な空気感が好きです^^あとミュージアムショップ!ここは何故か猫グッズが多いんです。エジプトの猫神様の置物があったのですが思ったより高額で諦めました・・・。

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    2013/7/24 19:49

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  • 美術館や博物館が好きです。時間をかけてゆっくり見て回るのも気持ちよいですね。先日博物館に行ってきましたが、子供が一緒なのでバタバタでした。今度は一人で行ってみようかなと思っています。

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    2013/7/24 14:15

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  • ブルームーンJさん、コメントありがとうございます^^水野氏風、狙ってました(笑)
    こういう「ザ本物!」を観ると雑念が取り払われる気がします。この建物の構造が大好きで、私にとっての癒しの空間です♪

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    2013/7/21 22:55

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  • 詳細なレポートで絵画など疎い私でも想像して楽しませて頂きました。「いやー、絵画ってほんとにいいものですね!」って水野晴朗氏みたーいと喜んでます^^ 建物も素敵なところですね。

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    2013/7/21 22:25

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