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心にしみる言葉

心にしみる言葉

「二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい 立派すぎないほうがいい」
そう書いた詩人の吉野弘さんが
2014年1月15日21時48分、肺炎のため亡くなりました。87歳没。

なんだか心にしみる詩です。



「祝婚歌」  吉野弘


二人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派過ぎないほうがいい

立派過ぎることは

長持ちしないことだと

気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

二人のうち どちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは

少しひかえめにするほうがいい

正しいことを言うときは

相手を傷つけやすいものだと

気づいているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には色目を使わず

ゆったりゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そしてなぜ 胸が熱くなるのか

黙っていてもふたりには

わかるのであってほしい


ここに載せるのは 著作権の関係でどうかなと思いましたが
生前 この詩が 民謡のようなものと おっしゃっていたので
書いてみました。

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コメント(17件)

  • babypinkmilkさん コメありがとうございます。これから生きていく上でなんかこんな感じになればいいなと思います。歳を重ねたほうが意味深いですね。

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    2014/2/28 20:44

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  • 素敵な詩ですね。クリップさせて頂きました☆一行一行、考えさせられる詩ですね。なぜか、いろいろ経て、手をつないで歩いている穏やかな老夫婦像が浮かびました。そんな風に生きられたらいいな…としみじみ思いました。

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    2014/2/28 18:26

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  • ぺいたーこさま コメントありがとうございます。夫婦って押したり引いたりするものなのかもしれないですね。ぶつかったら傷つけてしまうかもしれない。心静かになる詩です。

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    2014/1/30 21:02

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  • Azami♪さま コメありがとうございます。お忙しいのに のんびりマイペースって言えるAzamiさんが すごいです。うちの旦那は出会った時から今まで全く変化していません。最初からズボラで関西人なので ボケてごまかしますが そのあたりがいいのかもしれません。

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    2014/1/23 12:19

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  • 素敵な詩ですね…!心がほっこりと暖かくなる気がします。我が家もとてものんびりマイペース派なのでこんな感じかもしれません。背伸びするよりも、ありのままの姿を受け入れ合いたいものですね。

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    2014/1/22 15:38

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  • ぐりぴょんさま コメありがとうございます。この詩は読んでいると やさしくなれますね。実行できればいいなぁ

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    2014/1/22 12:50

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  • ranmaruさま コメありがとうございます。どこかに逃げ道作って 言わないと追いつめてしまうのでしょうね。夫婦も対子供も同じなんでしょうたぶん。反省するところがたくさんありすぎて 今度から気を付けよう。

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    2014/1/22 12:44

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  • ナチュラル娘さま コメありがとうございます。昨日旦那に朗読しまして そうだよね~と二人で納得してました。ずっこける役は主に旦那なんですがw 長持ちの秘訣です。

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    2014/1/22 12:18

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  • はーたんワールドさま コメありがとうございます。この詩は民謡のようなもので作者がわからないけど伝承されていけばいいって 語っておられて かっこいいじゃないですか。すてきな言葉です。

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    2014/1/22 12:14

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  • この詩は、日々生活していくうえで心に留めておきたいと思いました。是非クリップさせてください。

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    2014/1/22 10:34

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  • 正しいことを言うときはに、心打たれました。とても素敵な詩ですね。相手を思いやる気持ちが溢れています。

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    2014/1/22 08:31

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  • こんばんは♪吉野弘さん、私の勉強不足で、知りませんでした。詩を途中まで読んでウルウルきてしまいました(T T)詩集を見つけて、読んでみたいと思います。

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    2014/1/21 23:49

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  • 良い言葉は皆で分かち合いましょう☆心にしみますね。

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    2014/1/21 21:35

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  • urapan♪さま コメありがとうございます。「早朝のバスの中で」とか「夕焼け」が教科書に載っていて覚えています。心優しい観察だったり思いやりの言葉ですね。

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    2014/1/21 18:39

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  • しょひーさま コメありがとうございます。富士山を愛された吉野さんがつむいだ言葉の数々が 読み返してみると涙が出てきます。この詩は結婚したばかりより 歳を重ねた夫婦のほうが 味わいが感じられる気がします。

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    2014/1/21 15:19

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  • 優しい目線の言葉が奥深いですね。結婚式のスピーチなんかでも使われたりしますね。教科書に使われていたりで心に残って、覚えているものもいくつかありますが...「虹の足」などもすきです☆改めて読んでみたくなりました(〃゚∇゚〃)

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    2014/1/21 14:59

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  • こんにちは♪ふたりは、誰のことなんでしょうね。吉野さんが自訓を込めて若い人に語ったのか、この通りであればそれはまさしく、ふたりで居続けることができるでしょうね。心が痛いです。

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    2014/1/21 13:35

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