
美容誌や、広告など幅広いジャンルで活躍し、時代の空気をキャッチした「イガリメイク」で幅広い年齢層の女性の共感を呼んでいるイガリシノブさん。2019年のマイベストコスメを伺いました。
イガリシノブさんが選んだ、2019年のベストコスメ3選

お疲れモードの肌を持ち上げてくれる、頼れるUV下地

「顔の色みが沈んでいたり、くすんでいるときに、このWHOMEEの下地を使うと疲れを持ち上げてくれるのを実感。やっぱりWHOMEE好きなんだよね(笑)。自分が肌が弱いこともあり、肌にやさしく、トーンアップできるものになかなか出会えないこともあって、結構お気に入りなんです」

「この下地はみずみずしさがありつつ、きちんとトーンアップしてくれる。肌タイプを選ばずに使えるところもいいなぁと思います」
ピュアな血色感を追求した、血色レッドのリップ

「王道の赤は、肌の調子が悪いと顔が沈んで見えてしまうこともあるので、ちょっとポップな血色レッドがお気に入り。春は、ちょっと明るすぎたのかなと思っていたのですが、今年の冬のファッションに結構マッチングしたWHOMEEの血色レッドのリップスティック。
全体のバランスからみても、この血色レッドのリップをのせることで“絶妙な差し”が効いているバランスになります。リップクリームを塗らずに直接のせても、きちんと保湿力のある質感もお気に入り。20代の方から40代の方まで、年齢問わず好評でした」
香りの残像を残してくれる、シャネルのヘアミスト

「ヘアに関しては、ちょっとした香りがあるのが好き。風が吹いたときに香ってくれる感じがいいんです。シャネルのヘアミストは、自分にとっての“プラス1”のアイテム。ちょっと吹きかけるだけで、1日をもっと楽しめる。日々やらなきゃいけないことも、いつもよりちょっと楽しんでできる気がするんです。
直接的に香るのではなく、動いたときに香る。さり気なく自分自身から漂うのがお気に入り」

イガリシノブさんが振り返る、2019年のビューティトレンドとは?
美容のマインドが “やらねば”から“やりたい”に変化
「可愛いくて素敵な女性が増えましたよね。今は、年代問わずメイクを楽しんでいるし、自分に手をかけてあげれば可愛くなるのを体感しているというか。
色気がある女性も増えたなと思います。私が思う色気って、天真爛漫な女性。おもむろに肌を露出しているのではなく、内面に手をかけている感じ。手をかけることを楽しんで、赤リップをつけたり、目にキラキラをのせたり、髪の毛巻いたり…。そういうひとつひとつって、“プラス1”じゃないですか。そういうのをさり気なくできている人って、人生も楽しくなる」

「自分を愛せる人が増えて、美容を“やらねば” じゃなくて、“やりたい” に変わってきているなと思います。例えば10年くらい前は、トレンドのメイクがあったとしても、私なんかがやっちゃいけない…と思う傾向の人がいたように思うんですが、今はちょっとしたメイクで自分が変われることを知り、前向きに。
そしてそれをSNSなど、気軽にアピールできる場所がある。いい意味で、自分と向き合えるようになったのだと思います」
引き続き“ラメ”で目元に抜け感を
リップは テクスチャで選ぶ時代に!
「化粧品の進化がすごいので、むしろリップの色は何でもいい! 見ためはマット、で縦ジワが気にならない塗り心地のよいテクスチャのリップが多く発売されましたよね。撮影では、エスティ ローダー、ナーズ、エレガンスのリップを手に取ることが多かったですね」

やっと世の中の女性のファンデが薄くなった!
「ベースメイクは“ツヤ見え”する肌が好きです。世の中の女性がパウダリーの全顔塗りから離れて、今年やっとファンデーションが薄くなったと感じましたね。5年ほど前から下地の重要性を提案してきましたが、ようやくそれが浸透したように思いました。
先ほど紹介したWHOMEEのUV下地の他に、韓国で購入したAGE20’sのBBクリームもお気に入り。ファンデの下地として顔全体につけると、肌が発光してツヤ感が出るんです。私自身、ベースはミニマムメイク派。肌が弱い人って色々つけすぎるとかゆくなるので、ミニマムなんですよ。
みんな何かしらトラブルを抱えている。そういう背景もあって、リップの時代というのもあるのかな。個人的にはキュレルの入浴剤を使うようになってから、肌荒れしなくなりました」
自分だけでなく、大切な人にも手をかけてあげる シェアビューティの時代に
「これからも素敵な女性が増えてくると思います。来年はオリンピックイヤーでお祭りモードだだけに、情報に振り回されず上手く取り入れることが大切。SNSだけの世界ではなく、情報を上手にくみ取って、自分の時間を大切にしてほしい。そして、まずはあなた自身の笑顔を大切にしてほしいと思っています。
メイク的には、これだけ下地の重要性が認知されこともあって、スキンケアにもいいものがたくさん発売されてくると思うので、スキンケアにもっとお金をかける人も多くなってくるのでは? 整形などの美容医療も自然とアピールできるようになってきましたよね。メイクとか美容に対して、もっとラフに考えていいんじゃないかなと思う。私も“ほくろを取って、変わったんだよ!”ってアピールしてます。美容医療という方法もあるから、ドクターに相談するのがオススメです」

「それから、日本でもやっとメンズ美容の時代になりましたよね。自分だけでなく、彼や旦那さんにも、このリップクリームいいよ!とか美容について教えてあげられる、余裕のある女性が増えたらいいなと思います。シミ取りは女性だけのものではないですからね。自分だけでなく、大切な相手にも手をかけてあげられるくらい心の余裕ができたらもっといいと思いますね。一緒に美容のケアを楽しみながらする。そうしたら相乗効果で自分ももっときれいになれるはず!」
Hair & Make up Artist イガリシノブ [BEAUTRIUM]

ファッション誌等に複数連載を持ち、雑誌・広告などのヘアメイクを手掛ける他、「WHOMEE」の化粧品開発ディレクターや、「BEAUTRIUM ACADEMY」等でメイク講師としても幅広く活動する。
2015年「イガリメイク、しちゃう?」(宝島社)を出版し、同年Yahoo!検索大賞メーク部門にて「イガリメイク」というワードが1位となる。
2018年MBS「情熱大陸」に出演し、「裏イガリメイク、はいどうぞ。」(宝島社)を出版。宝島社イガリメイクシリーズ累計17万部を突破となる。
似合わせのテクニックやユニークな発想で、おしゃれ顔をつくる達人。独自の発想とテクニックで提案するメイクアップは、国内のみならずアジアでもブームを巻き起こし、多くの女優・モデルから支持される人気アーティスト。
取材・文/根笹美由紀
撮影/吉本光宏
撮影協力/BONDI CAFE広尾本店
(アットコスメ編集部)