大山のぶ代さんが高齢を理由に、ドラえもん役を自主降板したことがきっかけで、ドラえもん役以外も全てのキャラクターの声と製作スタッフが総交代して再スタートした現在のドラえもんですが、大山さんがドラえもん役を担当していた頃と現在のドラえもんでは、かなり作風や雰囲気が変わってしまった気がするのは気のせいでしょうか？

まず、ドラえもんやしずかちゃんの言葉遣いです。
大山さん時代、ドラえもんはのび太のママやパパ、先生など目上の人と話すときは必ず敬語で話していました。
これは、大山のぶ代さん自らが下記の様に仰っていました。


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視聴者のみなさんは、テレビアニメと原作との間に違いがあることに気がついていたでしょうか。
それは、ドラえもんや、のび太ら小学生の言葉遣いです。
声の出演者たちは、「子供たちにはきちんとした言葉遣いをしてほしい」と願って、ずっと通してきました。
若くて元気のいい声優のみなさんが今後、ドラえもんの夢や冒険心とともに、正しい言葉遣いも引き継いでくれたら、と願っています。
ドラえもんは、未来からやって来た「子守用ネコ型ロボット」だ。
のび太君に初めて会った第一声は、台本では「君がのび太君かい」だった。
母のように、ときには友人のように子どもを育てる役柄で、まして初対面である。
私の口からは「こんにちは、ぼくドラえもんです」ときちんとあいさつするせりふが自然に出た。
このフレーズは、ドラえもんの決まり文句として定着することになる。
声優仲間とは、「いい言葉しか使わない」という誓いを立てた。
ガキ大将のジャイアンたちの「バカヤロウ」｢コンチクショウ｣などと使って欲しくない乱暴な言葉は、原作や台本にあってもその都度、言い換えてきた。
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また、大山さんはドラえもん役を降板して1年半後の8月にも、インタビューで下記の様に仰っています。
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ドラえもんを演じるにあたって、一番こだわったのは「言葉遣い」です。あの子は未来から来た「子守り用猫型ロボット」なんです。お母さんの代わりとして教育する立場のロボットなんだから、人を傷付ける言葉を使うわけが無いと思ったの。「コンニチハ、ボク、ドラえもんです！」の台詞も、初めて会う人に自己紹介するのは当たり前の事と思って、私から提案させて頂きました。こんな調子で最初の十年は台詞直しの繰り返し。だって、敬語や男言葉・女言葉がある国なんだもの。全国の子供たちに美しい日本語を伝えなくっちゃね。
https://tubhouse.co.jp/blogs/interviews/vol-25-%E5%A4%A7%E5%B1%B1%E3%81%AE%E3%81%B6%E4%BB%A3%E3%81%95%E3%82%93
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原作に基づいて作れれた脚本に書かれたセリフでも、大山さんや他の声優陣（のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫）は一言一言を全て確認して、子供に悪影響を与えると考えた言葉やスラング表現は全て、声優陣で言い回しを丁寧な表現に変えていたことが記載されています。

大山のぶ代さんは、ドラえもん役の降板の翌年に声優養成学校の校長兼講師に就任されましたが、大山さんは、「今の生徒さんは、注意すればちゃんとした言葉遣いもできるのに、入学当初は、日常会話になると崩した日本語を平気で使います。役者は言葉を使う仕事なんだから、ふだんから正しい言葉使いをしなさいと、繰り返し注意しています。それと、正しい姿勢を意識させることにも常々気を配っています。」とインタビューで仰っていました。


現在のドラえもんはどうでしょうか？
まず、ドラえもんがスラング表現を使って話すことがあったり、ドラえもんがのび太のママやパパ、先生と話す時も敬語ではなく、フランクなタメ語口調になっています。

また、しずかちゃんの性格も現代風に変わり、大山さん時代の奥ゆかしい礼儀正しい女の子というイメージから、自分の意見ははっきり言う元気で活発な女の子に性格が変わってしまった気がします。

初代・しずかちゃん役の野村道子さん（85歳）は、降板当時（2005年3月）、「女の子の正しい日本語を伝えたかった」というコメントを残しています。

大山のぶ代さんは、声優交代後に初めて製作された映画「ドラえもん　のび太の恐竜2006」を試聴した後に感想を求められた際、「（今の出演者も）よく頑張っていたと思います。ただ、言葉遣いが少し気になりました。」と苦言を呈するコメントを残されたそうです。

みなさんは、大山のぶ代さんが退いた後に放送されている現在のドラえもんについて、どう言うイメージを持ちますか？

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