良くも悪くも殺菌力
アルコールの特質は殺菌力です。
ニキビの原因のアクネ菌も殺すかもしれないけれど、
皮膚を守る常在菌も殺してしまうのです。

新しい傷口の治癒療法は「湿潤療法」と言って、
アルコールで殺菌せず、水洗いした後、傷口をワセリンやラップで覆ってしまい、皮膚の回復力を促す方法が世界的に浸透しています。
自分でも試してみましたが、アルコール消毒して傷薬をつけるより、早く傷が治ります。
傷口にアルコールを塗るのは効果がないと言われ始めています。

現在、アルコール利用の使途は感染症予防の為に手や、手の触る場所をアルコール消毒することが中心になっています。
殺菌しなければならないほど汚れた肌でないなら、必要ないものではないでしょうか。

また、美白化粧品はいち早く白くなったと感じさせるように、ピーリング剤が入っていることがほとんど。
本当の有効成分は皮膚内部に浸透しにくく、効果が出にくいそうです。
皮膚が薄くなると外的刺激を受けやすくなりますから、
ピーリングは肌が弱い人は使われないほうが良いです。
また、美白に有効と言われているビタミンCは皮膚内部に浸透しにくく、乾燥させる効果もありますから、乾燥肌の人は皮膚がカサカサになったと感じるようです。

以上から、乾燥肌を自覚されているのにアルコールでふき取り、美白を打ち出した化粧品を使われるのは皮膚の防御機能をこそげ取って薄くしてしまい、あまり良くない結果になるように思われます。

皮膚を一番老化させる原因は紫外線であるというのが現在の美容学会の一致している意見です。
紫外線を極力避け、ごく普通のお手入れに留めておいたほうがいいですよ。