![Chapter.4 名前の由来やハトムギのヒミツに迫る、スキコントリビア6選[@cosme NIPPON PROJECT]](http://cache-cdn.cosme.net/media/cur-contents/file/image/201805/0a36b50efaf620b4d49ddd429555d3d3.png)




スキコンという愛称がすっかり定着した「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」ですが…?「実は発売前に製品名を検討するさいに“ハトムギエッセンスオイル”という名前が候補にあがっていたそう」と、二階堂さん。

油分を配合し、単なる化粧水ではないという意味で“エッセンス”という言葉が検討されたのかも。もしも、この名前に決まっていたら『スキコン』という愛称は生まれなかったわけですよね。今にして思えば、「スキンコンディショナー エッセンシャル」で正解だったかもしれません。




現在のスキコンは110ml、165ml、330mlの3種類があります。内容量としてはいずれも少々中途半端な印象ですが…?

(左から330ml、165ml、110ml)
「もともとは、100ml、150,ml、300ml とキリの良い数字でした。実は1989年の消費税導入に伴い、それぞれを10パーセント増量したんです。お客様に育てていただいたスキコンだからこそ、消費税分を“還元したい”という気持ちのあらわれですね」(二階堂さん)

独特の香りがちょっと苦手、という声もあり、1993年に微香タイプの『マイルドノート』を発売しました。
「ところが、香り以外はまったく同じなのに“浸透感がイマイチ”“効果が違う気がする”というお声があったんです」と二階堂さん。残念ながらマイルドノートは2002年に販売を終了。やっぱり香りあってこその、スキコンなんですね。

ちなみに、もうひとつ幻の製品が1991年に登場した入浴剤。全身でスキコンを楽しみたいというリクエストに応えたものの、こちらも1997年に販売終了。逆に今だからこそ、どんな製品だったか気になりますね!

デビュー当時からスキコンに配合されているハトムギ、2011年には国産に、2017年からオーガニック栽培に進化しましたが、同じく2011年には抽出法もアップグレードしています。
「堅い実であるハトムギから、有用成分を最大限抽出するために“爆砕(ばくさい)”という方法を採用しました。堅い実のハトムギをポップコーンを作るように一度破裂させて抽出効率を高めたのです」(二階堂さん)

(左:加工前のハトムギ、右:爆砕処理後のハトムギ)

スキコンのボトルキャップ、よーく見るとシルバー地に横縞があしらわれています。これは、初代グランデュークシリーズから受け継ぐデザインです。

(初代スキンコンディショナー エッセンシャル。ボトルキャップは今より立体的)
「当時のハイエンド化粧品であったグランデュークシリーズは、デザインも高級感にこだわっていました。今より立体的で、ボトルにくるっと巻かれたキャップは、一説によると“着物の帯”にインスパイアされたといいます」(二階堂さん)
言われてみれば、形といい上品な光沢のある質感といい、格式のある帯のようでもあります。現在のボトルも単なるシルバーではなく、横縞があしらわれているのは、この時代の名残。時代に合わせて、シンプルに進化しているんですね。


【二階堂ゆき(にかいどう ゆき)】
アルビオンAD/PRマネージャー。スキンケアから、ヘア・ボディ、メイクに至るまで、アルビオンの全製品、そして創業以来の歴史や、理念を熟知するエキスパート。製品の魅力を多くの人に伝えるべく、多忙な日々を送っている。
【金丸陽子(かなまる ようこ)】
アルビオン人材開発部 人材開発室室長。ビューティアドバイザーとして入社し、27年のキャリアを持ち、うち7年間を人材開発に費やす。アルビオンの製品やアルビオンの接客を社員や取引店のスタッフ様に想いを込めて伝えている。
【大谷昌子(おおたに あきこ)】
アルビオン百貨店部ビューティアドバイザー。学生時代より美容に関心が高く、美容関連の専門学校卒業後、アルビオンに入社。訪日客も多い伊勢丹新宿店において、常に笑顔を忘れず、親身なカウンセリングを心がけている。
取材・文/宇野ナミコ
撮影/岩田江晴