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加齢とともにターンオーバーが長くなり、角質が蓄積するってホント?

加齢とともにターンオーバーが長くなり、角質が蓄積するってホント?

加齢とともに、ターンオーバーが長くなると言われています。
それについて、こんな記載がありました。


出典:株式会社 エクセレントメディカル
http://www.ex-medical.com/column/bihada/skin_02.html

20代で約28日、年齢が上がるごとに伸びて、40代になると約50日になってしまいます。

このデータはどこから持ってきたものなのか、
クリニックの情報でも、出典の記載されていないのが現状です。
年齢によってターンオーバーが長くなるというグラフや表が
いくつかありましたが、私が見たものは、大元がどこの記事なのか、
よくわりませんでした。
このデータがどのようなところで、どのように取られたものなのか、
本当に正しい情報なのかという疑念を持ってしまったのですが・・・



■加齢によって角質はたまりやすくなるのか
○サッポー美肌塾:角質が貯まり、新陳代謝が悪くなって……より
   →http://sappho.jp/wp/kougi/kougi_320.html

上記より引用
ーーーーーーーーー
加齢と共に、皮膚も代謝活動が悪くなるのは事実。
しかし、保湿をしたり、乾燥や紫外線保護のケアが当たり前になった昨今、
加齢による極端な代謝の悪化を取りあげる必要はありません。
ーーーーーーーーー

と書かれていました。
世間一般で言われている老化による代謝の低下、それに伴う角質の蓄積。
しかし、スキンケアの基礎的なことが行われている今、角質の蓄積は考える必要はない。
と言われているのを見た記憶は、ここのことでした。


さらに
ーーーーーー
硬い見映えの良くない角質がなかなか剥がれずに肌に留まりやすいことは事実。
その結果、角質が貯まっていることも事実。

しかし、その貯まった角質の真の姿は、
ターンオーバーが遅くなっているわけではなく、逆に早くなった結果。
それなのに、「角質が最後に剥がれるのが遅くなる」
この現象にスポットをあてて、角質が溜まっている。はがれにくい。
と言っているにすぎない。

つまり、早く未熟に育ってしまった角質は剥がれにくくなる。
それによって、角質の層が厚く見えてしまう。
未熟な角質は、乾きやすく直ぐに古びて見えるので、
角質に変化してしまうが、未熟な状態なので、直ぐに剥がれない。
そのため、剥がれる時は、何層かまとまって剥がれるというターンオーバーになる。
ーーーーーーーー

角質の剥がれ方に個人差はあるのか?という疑問を持っていたのですが、
未熟な角質は、何層かまとまって剥がれるという状態になることがわかりました。
しかし、正常な状態では、まとまって剥がれることはないということです。

以下引用
ーーーーーーー
「角質が貯まって剥がれなくなる」というのはホントのこと。

しかし、このような状況の肌に
「ピーリングをしたら肌が綺麗につるつるになる」というのもホント。

古びて見える見映えの良くない角質を取り除いているわけですから、
一瞬、きれいに見えるわけです。
ーーーーーーーー


未熟な細胞を無理やり取り去り、
さらにその下にある、未熟な細胞をあらわにする・・・
その細胞は、まだ傷みもなく乾きも少ないので、ピーリング後は、
綺麗になったように見える・・・

さらに、メーカーは、保湿が大事、保護が大事と言って、
あれを使え、これを使えとそのあとのケアもしっかりします。
すると、翌日もお肌は綺麗な状態を保っているられるのかも・・・


そんなお手入れを、ずっと習慣にしていたら、お肌はどうなるか・・・・

ピーリングを繰り返す度に、以前にもまして、未熟な細胞を角化するという作業を、
常に続けていくことになります。
新たに作られる角質は、どんどん、未熟な痩せた角質となって表れるので、
いつまでたっても、ゆらぎやすい肌となってしまう。

最後にこんな言葉で締められていました。

ーーーーーーーー
端折って言うと、その都度きれいになりながら、
次第に汚くなっていくと言うことなのですね。
ーーーーーーーー

■ピーリングジェルで感じたことと同じ
まさに私がピーリングジェルを使ったときの感覚そのものズバリです。
(正確にいうと、メーカーはピーリングとは言っていません。
 ここでは便宜的にピーリングジェルと記載しました)
ピーリングをすると、つるりんとしてすべすべお肌になります。
最初は、それがうれしくて、定期的に週1回、行いました。

ところが、だんだん、様子がおかしい気がしてきました。
きれいになってるのに、きれいになっていない。

単に、上辺だけ剥ぎ取ってるだけなんじゃない?
もしかしたら、剥ぎ取り過ぎてるのかも・・・
よくわかりませんでしたが、なんとなくそんな
直感的な感触を抱いたのでやめてしまったのでした。


■メーカーの肌理論
穿った見方をしますと、週1回、角質ケアをしましょう。
あるいは、毎日、コットンで角質をとりましょう。

そんなことをメーカーの肌理論にして、
角質を取り除ぞかないといけないという、危機感を煽る。
その結果、肌を未熟な角質製造機にしてしまい、
どんどん未熟な細胞をつくって肥厚させてしまう。
そして、その肥厚を古い角質が溜まった肌だと誤解をさせて、
さらにピーリングなどのケアをさせて悪循環をもたらしている。

しかし、保湿が大事ですよ。美容液が大事なんですよ。
総合作用をする美容液も使って下さいね。
と新たなアイテムを増やして使わせるように仕向け、
未熟な角質層に、水分などを補給して、なんとか見せかけの現状維持させているのでは?
と思ってしまったのでした。


■角質ケアの考え方
そんな視点で、角質ケアを提唱しているメーカーをウォッチしてみました。
毎日、コットンで角質ケアを推奨する資生堂やSK2に対し、
「オバジ」は、肌の状況に応じて、ピーリングをおすすめしていました。
ピーリングは毎日するものではなく、スペシャルケアとしての位置付でした。
また、ピーリングも肌全体に行うという考え方でなく、
部分ピーリングという考え方もあり、肌の状態に応じて、
小鼻のあたりだけをするということも提案されていました。
これなら、納得できます。


そして、エストでもまた、角質ケアについてお話を伺っている中で、
以前、ソフィーナで角質ケアの化粧水を出していたというお話を伺いびっくりしました。

実際に角質を除去するアイテムを使うと、
角質をとりすぎてしまい、未熟な細胞を増やすことになり
(このあたりの表現は不確か)
肌によくないということがわかって、一切、そういう製品は作らなくなったんです。

というお話でした。

私は花王が「角質ケアについて否定的」だという話を聞いたとき、
理論的な部分もあるけども、他のメーカーとの「差別化」という意味あいも
強いのだと思っていました。

しかし、実際に自分たちも作って提供し、
その上でで検証の結果、よくないと判断し製造をやめた。
ということは、単なる理論の差別化としてではない、
裏付けのある理論だと納得ができます。

どこかのメーカーは、化粧水を作ったら30年間も作りっぱなしで、
そのまま放置しています。
花王は、ちゃんと作ったらそのあとの検証を繰り返している会社なのね。
そして効果がない。あるいは、弊害があるとわかったら、
すぐに製造を取りやめるという判断もしっかりしてる会社なんだということがわかりました。

エストのBAさんに、他社のピーリングジェルを使ったときの感触をお話しました。
「使った直後はいいのですが、次第に、よくなくなってきた」というお話すると、

「キトキトさんの肌が感じる感覚というのは、
 正しいことを捉えてて間違っていないのだと思います。
 これからも感じたとおりに、使われていけば安心だと思います」

と言われちょっとうれしかったです。
何か変だな・・・と感じ取れるような肌に育ててくれたのは、
エストをはじめとする花王の化粧品たちなのかなと思ったのでした。

ポリマー、シリコンで、即効性のハリ感を与えてみたり、
パールの粒子できらきらさせて美白だと言ってみたり。
そんなのおかしいでしょ! と思う基礎作りをしてくれたのかな・・・と。
花王の角栓を一気にとるシートが出たときも、
これ、きっとこの先、何かありそう・・・と思いました。
それは、ソフィーナのBAさんが、すぐに効果が出るものは怖いと
教えてくれていたからです。

そして、今回、ターンオーバーを調べるにあたって、
肌の構造のイラストや、組織図を見直してみたのですが、
皮膚がどんな構造になっているかを知っていると、
コスメで感じた効果が、真の効果かどうかを判断する材料にもなります。

肌にハリがでる。パツンパツンになった。
本当のハリは、あの「真皮」がどうなることなのか。
それがわかっていれば、1日でハリが出るなんてことはありえないはずです。

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【追加情報】
■サッポーの美肌塾:角質が…剥がれていない vs 剥がれ過ぎている
  →http://sappho.jp/wp/kougi/kougi_252.html より

▼ よく育った表皮細胞で出来た角質は、一つ一つ簡単に剥がれていく
時間をかけてよく育った表皮細胞は、
角質細胞と角質細胞の隙間を埋めて繋いでいる脂質(セラミド等の細胞間脂質)を
作りだして放出している。
細胞が角化すると、細胞間脂質(セラミド)と水分の層が一つ一つの角質を取り巻き、
精妙でしっかりした角質細胞層として、隙間のない「バリアー層を完成」。
同時に、表皮細胞内では、セラミド等の脂質を分解する酵素も豊富に作られ蓄えられる。

やがて角質層が押し上げられ、最表層に現れた時、蓄えていた脂質分解酵素が放出し、
セラミド等の脂質を分解。

(資生堂サイエンスシンポジウム'97
  『角層のディスコメーション・メカニズムとスキンケアに対する役割』       
   →http://www.shiseidogroup.jp/rd/doctor/seminar/1997_01.html
                    上記に記載されている酵素と思われます)

優しく洗顔するだけで、角質は一つ一つ美しいままバラバラになり、
たやすく剥がれ洗い流される。
日々正常なターンオーバーが維持。

  正常な状態では、角質は優しく洗顔するだけおちる。


▼ 未熟な表皮細胞で出来た角質は、剥がれにくく、ゴソッと剥がれる
表皮細胞が未熟なままに角化して作られた角質層は、脂質分解酵素の放出が不足、
セラミド等の脂質の作る層がしっかり働き、角質同士をつなぎ止めているため、
角質がスムースに剥がれず居残る。

居残る未熟な角質は保湿能も低く、水分を失い硬く、長く居残り、皮脂詰まりニキビに。
痩せた硬い角質の表面に皮脂や油脂が付着し酸化して、こびりつき溶けにくいので落ちない。
付着した油脂は酸化すると黒く変色して、毛穴出口のあたりで黒ずみになる。
痩せた硬い角質層は、剥がれにくいのに、やがてゴソッと剥がれる。
大きな塊で何層分もの角質を道連れにして剥がれる。
以上が、「剥がれにくくなっているのに、剥がれるスピードが速い」
というターンオーバーの状態。

実際は未熟な角質なのに、見た目は傷んで古びて見え、たくさん残るため
若いのに“古い角質”などと呼ばれ、除去せよの悪循環に。


■美人湯の功罪 美肌術…ミクロの視点 より
  →http://sappho.jp/wp/kougi/kougi_190.html

正常に育った表皮細胞が角化して出来た角質は、角質層一番上までいく。
乾燥や酸化で傷むと、自ら角質をつないでいる細胞間脂質(セラミド等)を
分解する酵素を出して剥がれていく準備をする。

入浴やシャワーを浴びれば、準備が整った角質はなんの抵抗もなく、するりと剥がれる。
お風呂にゆったりと浸かり、バシャバシャすれば、
洗顔料や洗浄剤を使用しなくても剥がれていく。

これが最も美しく健康な肌の状態、理想的なターンオーバーの状態。




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