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NARS オーデイシャスリップスティックのミューズ その7

NARS オーデイシャスリップスティックのミューズ その7

*製品画像はNARS Cosmeticsよりお借りしました。





いつもお読みいただき、ありがとうございます。likeやコメントは大変励みになります。

2014年にブランド創立20周年を迎えたNARS。
20周年を記念して作られたのが、NARS オーデイシャスリップスティックです。
文字通り、大胆な発色を誇ります。テクスチャーはスーパーマットながら、滑らか。
各色は、ブランドのディレクター、フランソワ・ナーズがその人生においてインスピレーションを受けた女性の名前がついています。
その女性が誰なのか? 推測してみました。
あくまで、一個人の想像の範囲ですが、一緒にお楽しみいただければ幸いです。
なお、フランソワは、50代後半のフランス人男性です。

今回は第7弾。今回と次回は、店舗限定品とそのミューズです。



阪急うめだ本店限定色


Vanessa = ヴァネッサ・パラディ

1972年フランス・パリ郊外に生まれたヴァネッサは、1987年に「夢見るジョー」で歌手デビューしました。本曲は、フランスで11週連続ナンバー1の大ヒットを記録し、海を越えたイギリスでもヒットを飛ばしました。

また、1993年には、アメリカのロックミュージシャンであるレニー・クラヴィッツのプロデュースで「ビー・マイ・ベイビー」をリリース。世界的に大ヒットし、フレンチ・ロリータの系譜を継ぐ存在として、注目を集めました。

女優としての代表作にジャン=クロード・ブリッソー「白い婚礼」、パトリス・ルコント「橋の上の娘」が挙げられます。前作では、セザール賞新人女優賞とロミー・シュナイダー賞を受賞しました。

ヴァネッサは、ミューズとしては若いかもしれませんが、その稀有な存在感は、そんな事実を吹き飛ばしてしまいます。
恐らく、40代以上でしたら、シャネル ココのCMの彼女に鮮烈な印象を抱いている方が多いかと思います。
鳥籠の中でさえずりながらブランコを漕ぐヴァネッサ。その後ろには長い羽。何とも幻想的で官能的なCMで、シャネルの卓越した美意識に衝撃を受けたものです。
若い方には、ジョニー・デップの元パートナーとしての印象が強いかもしれませんね。最近、この2人の愛娘リリー=ローズが映画デビューを果たし、更に、親娘二代にわたってシャネルの広告塔に抜擢されるなど、世界中から注目されるセレブリティでもあります。




西武百貨店 池袋本店限定色


Julie = ジュリー・クリスティ

ジュリーは、1941年インド・アッサム州生まれのイギリス人女優です。1965年のジョン・シュレジンジャー「ダーリング」でアカデミー主演女優賞を受賞しました。
しかし、彼女の一番有名な作品といえば、何と言ってもデヴィッド・リーン「ドクトル・ジバゴ」でしょう。

本国では発禁処分の憂き目を見た、ロシアの文豪ボリス・パステルナークの傑作を、デヴィッド・リーン監督の手腕で見事に映像化したスケールの大きい作品で、ジュリーは、ロシア革命の時代、許されない恋に身を焦がすラーラを熱演しました。
恐らく、本作を知らない方でも、挿入曲の「ラーラのテーマ」を耳にしたことがある方はとても多いのではと推察します。

Geraldineでジェラルディン・チャップリンを取り上げた理由は、ジュリーとジェラルディンが本作において、恋のライバルを演じていたからです。

…とはいえ、他にも大物のJulieがいます。


Julie = ジュリー・アンドリュース

1935年イギリス・サリー州生まれのジュリーは、女優・歌手・作家など多くの肩書きを持っています。
ロバート・スティーヴンソン「メリー・ポピンズ」でアカデミー主演女優賞を受賞しますが、彼女の当たり役といえば、ロバート・ワイズ「サウンド・オブ・ミュージック」のマリア役でしょう。

第二次世界大戦前のオーストリア・ザルツブルグを舞台に、家庭教師と子ども達との愛情、そして、子ども達の父親との恋を描いた本作は、アカデミー作品賞を始めとする多くの賞を受賞しました。
有名な「ドレミの歌」、テナーサックスの名手、ジョン・コルトレーンの演奏でもお馴染みの「私のお気に入り」など、珠玉の曲には、今尚私達の心を捉えて離さない魅力があります。

うーん、どちらのJulieも甲乙付けがたいです。




伊勢丹新宿店限定色



Marisa = マリサ・ベレンスン

ファッションデザイナーのエルザ・スキャパレッリの孫であるマリサは、アメリカ・ニューヨーク出身の女優です。
代表作は、ルキノ・ヴィスコンティ「ベニスに死す」。
申し訳ないありません。このMalisaは全くの守備範囲外でした。

…個人的には、次にご紹介するMarisaが好きなのですけれどね。


Marisa = マリサ・トメイ

1964年アメリカ・ニューヨーク出身でイタリア系の両親を持つマリサは、1992年にジョナサン・リン「いとこのビニー」でアカデミー助演女優賞を受賞しました。その後、今ひとつ作品に恵まれませんでしたが、2001年のトッド・フィールド「イン・ザ・ベッドルーム」と2008年のダーレン・アロノフスキー「レスラー」で再びアカデミー助演女優賞にノミネートされました。

私が一番好きな作品は、1994年のノーマン・ジュイソン「オンリー・ユー」です。現在、ハリウッドで最もギャラが高いといわれるロバート・ダウニー・Jrを相手に、ロマンチストでキュートな小学校教師のフェイスを熱演、コメディエンヌとしての才能を見事に開花させました。
どうやら、興行成績はあまり良くなかったようですが、イタリアに行く予定のある方には是非見て欲しい、ロマコメの傑作です。マリサのキュートさは、個人的には最盛期のメグ・ライアンを上回ると思うのですが、どうでしょう?
イタリアを訪れたくなる、恋をしたくなること間違いなしの作品です。




西武百貨店 池袋本店限定色



Kelly = ケリー・マクギリス

1957年アメリカ・カリフォルニア州出身。ジュリアード音楽院卒業後、1985年のピーター・ウィアー「刑事ジョン・ブック 目撃者」、1986年のトニー・スコット「トップガン」で活躍しました。

彼女の演じた役で世間的に一番知られているのは、「トップガン」の美人教官チャーリーでしょう。
しかし、私のイチオシは、「刑事ジョン・ブック 目撃者」の美しい未亡人レイチェルです。
殺人を目撃したアーミッシュの少年とその母親を守ろうとする刑事の物語です。ハリソン・フォード演じる刑事とアーミッシュの未亡人レイチェルとの禁じられた恋とサスペンスが叙情的に描かれた傑作だと思います。
原書の原作を買ってしまったほど、大好きな作品です。当時は、ラブシーン部分を拾い読みしていました(笑)。

Kellyは、候補者をさがすのが容易ではなく、このマクギリス以外思い浮かびませんでした。




伊勢丹新宿店・ 阪急うめだ本店限定色



Carmen = カルメン・ミランダ

「ブラジルの爆弾」ことカルメン・ミランダは、ポルトガル生まれのブラジル人女優・サンバ歌手・ダンサーです。
1940年代、1950年代に主にアメリカで活躍し、彼女が被った、その奇抜で前衛的な「フルーツハット」と呼ばれる帽子は、ジュエリー界に今もなお多大な影響を与えています。
この写真を見ても分かるように、一歩間違えれば悪趣味になりかねないところを、卓抜したセンスで芸術に昇華させる彼女のスタイルは、目を見張るものがあります。
NARSを代表する商品にザ・マルティプルやメーキャップイルミネイターがありますが、その人気色Copacabana(ザ・マルティプル1501N、メーキャップイルミネイター2336)は、カルメンへのオマージュでしょう。





今回も長ったらしい駄文をお読みくださり、本当にありがとうございます。
このシリーズ、本編はあと1回、また、「私的ミューズ押し女優」をご紹介する特別編と、まだ続きます。今後も楽しんでいただければ幸いです。

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コメント(11件)

  • お邪魔しています。
    ジュリー・アンドリュース、アン・ハサウェイ主演の「プリティ・プリンセス」で共演されてますね。彼女の英語は、聞き取りやすいと思います。「マイフェアレディ」の舞台の主演されてましたが、映画はオードリー・ヘップバーンでした。「サウンド・オブ・ミュージック」がとても好きで、→続きます

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    2016/5/3 06:17

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    ☆peony☆さん、すっかり返信が遅くなり、申し訳ありません。
    ジュリー・アンドリュースは舞台人でもありますし、ディズニー映画ということも相俟って、聞き取りやすい話し方なのかもしれませんね。そういえば、映画の「マイフェアレディ」はオードリーでしたね。「サウンドオブミュージック」の舞台というと、

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    2016/5/10 19:12
    ザルツブルクでしょうか。私は行ったことありませんが、夫が訪れたことがあり、美しいところだと聞きました。
    トム・ハンクスとニアミスとは凄い! 私もローマ行きましたが、誰にも会いませんでした(そりゃそうですね)。海外セレブは、舞台でレイフ・ファインズを至近距離で観ましたが、ちょっと違いますもんね(笑)。

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    2016/5/10 19:21
  • 何度も観てます。舞台に母とパックツアーで行きました。薔薇の咲く、いい季節でした。ローマにも以前行って、偶然「天使と悪魔」を撮影中のトム・ハンクスを至近距離で目にし、ボディガードと母が話しました。車内にいる、トム・ハンクスを撮影しました(*^^*)

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    2016/5/3 06:24

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  • おはようございます。どどん様
    あまりにも無知でお恥ずかしいのですがジュリー・アンドリュースしかわかりませんでした( ;∀;)ヴァネッサとマリサ可愛い色で気になります

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    2016/4/25 06:36

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    るぅ♪♪さん、こんにちは。
    うん、今回はかなりマニアックな女優揃いでした。私も、纏めるのに苦労しましたよ(笑)。ヴァネッサとマリサ、可愛い色ですね。全店舗で売って欲しいです。イエベ春さんだったら、ジュリーやケリーもいけそうですね(*^_^*)

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    2016/4/25 17:26
  • スウィフトが赤リップのイメージでしょうか。ちなみに、彼女の赤リップは、NARSのDragon Girlらしいです。
    カルメン・ミランダ、強烈ですよね。日本人で似合いそうなのは、亡き大屋政子とかデヴィ夫人とかかな? たとえが古くてすみません(笑)。
    今後もよろしくです(*^^*)

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    2016/4/24 18:40

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  • このシリーズ楽しいですね!懐かしく過去の思い出とかリマインドしたり
    narsは19歳の頃ハワイで購入したデカパレットと赤リップがお初でした。名前は忘れちゃった笑 マリサ、ジャヌモロー大好きです♪
    赤いリップにハマるきっかけはグエンステファニーでした。ところでここで書いちゃっても良いか

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    2016/4/24 14:41

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    ら、クチコミ投稿者ランキングの上位に入って腰を抜かしましたよ。一体、どんな仕組みでそうなるんだろうか(笑)。
    マリサはベレンスンの方ですかね? ジャンヌ・モローは姐さんという感じでカッコいいですよね。
    グエン、赤リップがとても似合っていますよね。彼女のソロアルバムが好きです。若い世代だとテイラー

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    2016/4/24 18:36
  • どどんさんはブログランキング参加されていますか?敢えて参加されていないようでしたらごめんなさい、忘れて下さいね。

    最後のカルメンミランダさん、個性的な方ですねー(笑)

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    2016/4/24 14:39

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    Emirinさん、こんにちは。
    @beautistにブログランキングなんてあるんですか? 初めて知りました。というか、@cosmeの初期に参加して、長期間放置して戻って来たら、色々な機能やコーナーがてんこ盛りでアラフィフのオバサンにはついていけません(涙)。この前、数年振りにクチコミを数件投下した

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    2016/4/24 18:32
  • →のですが、今見返すとダークボガードがかなりいいなあと。私も成長したのですね(笑)。トップガンはこちらで未だに大人気ですよー。テーマソングもいいですね。こちらの航空ショーで実際に戦闘機を見に行きましたが、音も速さもすごかったです。

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    2016/4/24 10:10

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  • Sound of music、中学生の頃観て好きになりました。緊迫したコンサートで歌うエーデルワイスが印象的でした。あと、ベニスに死すも好きなのですがマリサはなぜかあまり印象に残らず・・・シルヴァーナマンガーノの存在感はしっかり覚えているのですが(^^;)当時(中学生)はビョルンしか観ていなかった→

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    2016/4/24 10:08

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    ラロさん、こんにちは。サウンド…名曲揃いですよね。中でも「すべての山に登れ」が好きでした。そして、ベニスに死すを中学時代に観るとは! 私は多分、ベニスに死すは観てないと思いますが、ビョルンは写真を見て、あまりの美少年ぶりに驚愕したのを覚えています。
    ダーク・ボガードは愛の嵐といい、変態じみた役

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    2016/4/24 18:18
    が多いですよね(失礼しました)。うん、大人になられたんですね(笑)。
    トップガン未だに人気なんですね。そう考えると、トム・クルーズが長い間ハリウッドの第一線で活躍しているのは、すごいことなんだなあと思います。
    子どもの頃航空ショーを見た(日本で)ことがありますが、本場で見たいなあ。

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    2016/4/24 18:24
  • というぐらいしかしらないけど
    名前だけは知ってます。
    今でいえばセレブですよね~。
    ベニスに死すは見たことないのですが
    見てみたくなりました♪


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    2016/4/24 08:59

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    のも初耳です。昔、オートクチュール展を観て、印象に残ったのがポール・ポワレ、エルザ・スキャパレッリ、そして、クリストバル・バレンシアガでした。シャネルは商売上手で有力なパトロンがいてのし上がったのかな?
    私も多分、ベニスに死すは観てないです。写真は良く観ましたが。
    今後もよろしくです(*^^*)

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    2016/4/24 18:08
  • わぁーあと一回でこのシリーズも
    終わりなのですね。寂しいような気持ちです
    でも楽しみです。
    私もジュリーと言えばジュリーアンドリュースです
    でも彼女出演作はサウンドオブミュージックしか
    知りません。そしてエルザ スキャパレリの孫という女優さんがいたなんて。ジバンシーが彼女の弟子だった

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    2016/4/24 08:55

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    RyanRyanさん、こんにちは。
    本編は次回で終わりますが、特別編がありますので。というか、寧ろこちらを早く書きたくて仕方ないです!
    アンドリュースは私もサウンド?しか観てないかな。トラップ大佐が素敵なんですよね。
    私も、スキャパレッリに女優の孫がいるなんて知りませんでした。ジバンシィが弟子

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    2016/4/24 18:03
  • 友人達が、専攻のせいか私を上回るマニアでして、さらに深みに嵌るという構図でしょうか。
    でも、勿論、今回紹介した中でも知らなかった人もいますよ。そういう人のところは解説?があっさりしているので、多分バレバレだと思います(笑)。

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    2016/4/24 17:47

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