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FUEGUIA 1833 南米パタゴニアの大自然から成る、芸術と学術の小宇宙

FUEGUIA 1833 南米パタゴニアの大自然から成る、芸術と学術の小宇宙

最近日中30度超えのことも多く、徐々に夏に向かっていることをひしひしと感じています。
昼間暑くても、朝晩気温が下がるので今が一番過ごしやすい季節なのかもしれません。


先日六本木のグランド ハイアット 東京 1Fロビー内にあるFUEGUIA 1833
行ってきました。
FUEGUIA 1833は南米パタゴニアの大自然由来の香りを発信するブランドで、
こちらの公認メンバー、ユキリン様の記事を拝読させていただいて以来気になっていた
ブランドです。

すっきりしたモダンな外観


少し照明を落とした空間に香水のボトルが浮かび上がるように並び、とても落ち着く
大人のメゾン。
入口手前からフレグランス、奥に向かってディフィーザーとキャンドルの
ホームコレクションが並んでいました。

店内は木箱の上に香水瓶、フラスコのようなものが上に置かれ、試香できます。

店内奥には木があり、自然のぬくもりと癒しを感じます。


私が来店したときちょうど運良くどなたもいらっしゃらず、とりあえずぐるりと1周
香りをお試しさせていただくことに。
香水ボトルの上に逆さまにのったフラスコ内に吹き付けられた香りを嗅いでいくという
スタイル。

ナチュラルだけど個性的、(まだ肌の上にのせてはいませんが)すっと肌に
馴染んでいくような
、そんな第一印象を持ちました。
事前に公式サイトを読んでいたこともあり、抱いていたイメージとさほど遠からず
という感じ。

2周目に気になった香りを少しずつ選び出して絞っていきます。
でも、気になる香り、分からない(おそらく初めて嗅いだ香りだから?)ものが多すぎて、
3周目でようやっと10以下に(6つコレクションがあるのに、気になった香りが同じ
コレクションに集まっているのが私的に面白いです)。
以下列記しますが、あくまでも自分への備忘録程度のメモになります。

Jorge Louis Borges Collection: ホルヘ・ルイス・ボルヘス(アルゼンチンの詩人・
小説家)の作品に潜む香りの謎を解き明かすコレクション
アルギィエン・スエニャ: ふんわりと漂うイランイランにパチョリが絡み、カシスの透明感も
プルペリア: 大人なウッディーにジンで味付け、タバコの薫香でアクセント
エル・オトロ・ティグレ: 落ち着いたムスクにアンバー、わずかな酸味も

Fabula Fauna Collection: 動物たちの在り方から人間の秘められた心を紐解く
コレクション
バジューナ・デ・ラ・パンパ: 13種類のムスクが円やかに絡み合い、アンバーグリスで
甘味を
マラブリゴ: ビクーナの毛皮の温かさと冬の空気の冷たさを表現した香り。スモーキー&
ムスキー

Armonias Collection: ユニークな和音を思わせるコレクション
マレーナ: 青さと苦味あるカシスに、わずかにマグノリアの甘さ


調香師ジュリアン・ベデルがパタゴニアの大自然や歴史、文化、人物等から
インスピレーションを得て作った香り
だそうで、コンセプトが変わっていて、一つ一つの
香りに物語性がある
ところが非常に興味深いです。

各々の香りを、長く残り美しい余韻を与えるhigh notes、香りに個性を与え、香水の
テーマを表現するmedium notes、つけた瞬間の香りlow notesの3つのAccord Notesで
表わしてありますが、試香して感じたのは、もっと複雑でいろいろな香りが絡み合っている
という印象。

良い意味で掴みどころの無い(表現し難い)香りも多く、不思議な香りも多かったです。
それは、今まで調香されたことのないユニークで希少なエッセンスを使っているからかも
しれません。

香水はすべてオー・ド・パルファムですが、ナチュラルなエッセンスを使っているだけに
香り立ちが柔らかで、持ちはそれほど長くないような印象もありました(とりわけ私が
香水が飛びやすいせいもありますが)。

環境意識向上を信条としているため、地球温暖化や紛争により希少な原料が入手しづらく、
一部「調香の再構築」を実施した香りがあるそうです(以前の香りとは若干異なってくる
そう)。
公式サイトに詳しく載っています。

香水のサイズは30mlと100ml、自然香料を使っているため、なるべく早く使い切って
いただくことを推奨しており、30mlから始めていただくのがベストとのこと。
他にキャンドル、コールドキャンドル(ディフューザー)、ルーム&テキスタイルスプレー
があり、香水と同じ香りもあり、各アイテムだけの香りもありました。


スタッフの方(元表参道にあったラルチザンにいらした)から香りのエッセンス、
バックグラウンドやストーリーをお伺いし、香り選びについていろいろアドバイスいただき、
とても有意義で癒される貴重な時間を過ごさせていただきました。


大自然の持つ力強さを感じる唯一無二なブランド。
香りはきつくなく、肌に自然に寄り添っていくようなイメージです。


*まだ購入も愛用もしていませんが、あえてこちらのテーマに入れさせていただきました。

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コメント(11件)

  • 冬になればスデスターダの燻した様なシダーやスモーキーな香りも魅力的だろうし、今、流行りのフルーティーフローラルやフルーティーシトラスでは無い所にそそられました…男女兼用でも使える香りだと思うし新しい世界を見せてくれるフレグランスでした。AtIi様は何が気になったのか お聞きしてみたいです(^^)

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    2016/5/30 23:46

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    スエニャとマレーナの2つを肌で試してみましたが、香りの印象は又違ってくるし、限定はないのでじっくり香り選びしたいと思っています。
    男女で区別していないブランドが昨今多いように思いますが、こちらのものは香り立ちが柔らかなので、女性向きと思われるフローラル系を男性が纏ってもとても素敵でしょうね。

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    2016/5/31 22:34
  • 一線を画する香り達だと思いました。何よりラルチザンの元スタッフの方の元気な顔を拝見出来たのは嬉しい限りです。ムエットだけは8種類も持ち帰ったのですが…夏に向かってならダーウィンかスールか…ミシオネスも捨てがたい…フンボルトは使いやすそうでエルドラードも二面性のある香りだし…と迷いに迷っています^^;

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    2016/5/30 23:39

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    いろいろなお話を伺えてとても有意義で楽しいひとときでした。
    ムエット8種類持ち帰られたのですね。ダーウィンはこちらのシグネチャー・フレグランスのようで一番人気だそうです。私が気になった香りは↑に書いた6種類ですが、宮部みゆき大好き様とは全く被っていないのが興味深いですね^^今回はアルギィエン・

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    2016/5/31 22:32
  • 他力本願ですが記事UPして頂き本当に感謝していますm(__)m私も10日頃にFUEGUIAの記事を書きかけたものの、お店に訪れたのがGWだった事もありAtIi様の時とは違い、お客様も結構多く写真を撮るのに躊躇してしまいました…。私も未だ購入はしていませんがゲランやトムフォード、ジョーマローン等とは

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    2016/5/30 23:31

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    そうだったんですね、気になっていらっしゃるのを知っていたのでもういらっしゃったか、じきにいらっしゃるかのどちらかだと思っていました。↑にも書きましたが、入店時はどなたもおらず、私が居る間も数名いらっしゃってはさらっと出て行く・・・みたいな感じで、ほぼ私1人が元ラルチザンスタッフの方に対応していただき

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    2016/5/31 22:29
  • ストーリー性のある香りって素敵ですね♪こちらの内装はスッキリしてるのにフラスコとウッドケースのレイアウト、セッティングがお洒落でとてもゴージャスです。昔マイアミバゼルでモダンな店内へ入ったらジャングルみたいでかき分けるように木が生い茂っていた美術展を思い出しました。クンクンしてみたい♪

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    2016/5/28 14:07

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    コンセプトがとても個性的ですよね。モダンですっきりですが、落ち着きがあってどこか温かみを感じるような内装でした。ウッドケースに目を留められたのは流石です。香水を使い切った後でもそれ単体でもインテリアになりそうな素敵なものでした。
    機会があったら、是非試香してみてくださいね♪

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    2016/5/29 23:18
  • ラグジュアリーな空間を独り占めなんて贅沢ですね!
    こんなに沢山あったら私だったら香りを覚えてられないです‥。小説や動物のあり方、面白い着眼点のコレクションですね。マグノリアの香りが好きなのでマレーナが気になりました。地球温暖化は仕方ないにしても紛争で原料が入手困難になるのは残念ですね。

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    2016/5/27 23:10

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    路面店のような騒がしさはありませんが、ちょうど人がいないときに入店できたのは本当に偶然、ラッキーでした。
    マレーナが気になる方が多いようですね。人によって違うとは思いますが、マグノリアよりカシスの苦みが先行している感じの美しい香りです。香りも平和の上に成り立っているということをひしひしと感じます。

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    2016/5/28 00:53
  • 行ってみたい!
    ボルヘスのシリーズがいいです! 幻想的でとっつきにくい文学を香りで表現したらどうなるか、興味津々です。
    アルゼンチンタンゴにインスパイアされたマレーナも気になります。
    久々にアルゼンチンタンゴを聴こうかな♪

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    2016/5/26 18:24

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    ボルヘスをご存知とは流石です!どのコレクションなのか全く気にもせず絞り込んでいたらコレクションにかたよりがあって面白かったですが、文学を香りで表現するなんて独創的ですよね。マレーナは、今まで持っていない(あまり選ばない)香調なのに素敵な香り立ちでした。アルゼンチンタンゴのような濃厚さはなかったです。

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    2016/5/28 00:52
  • フラスコのずらーっと並んだ画は美術館のようですね・・・!おひとり静かな空間でのひととき、贅沢ですね♪
    Armonias Collectionのマレーナが気になります。パルファムでも香り立ちがやわらかというのはいいですね。唯一無二という言葉、偶然にも私も記事で使いました。AtIiさまのお気に入りは?

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    2016/5/26 15:00

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    確かに!美術館、博物館のようですよね(笑)でも、化学的なことはなく、ゆったり落ち着ける素敵な空間でした。ホテル内にあるので騒がしさがなく、1人貴重なひとときを体感させていただきました。
    マレーナはカシスの香り立ちが美しく、実は私もかなり気になった香りです。たまたまリストアップしませんでしたが、

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    2016/5/26 23:40
    (続き)透明感のあるフローラル系もありましたよ。自然な香料を使ったものほど香り立ちが円やかで意外とロングラスティングです。じっくり香り選びしたいので、今回はアルギィエン・スエニャとマレーナを実際肌につけさせていただきましたが、次回伺ったら又違った発見があるかもしれません。

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    2016/5/26 23:42
  • すごく素敵な、興味深いコンセプトのブランドですね。試してみたいですがアメリカではオンライン販売のみのようです。これから流通が増えることを願います。
    ナチュラルな原料の香りは持ちが悪いですが、付け直し時にまたトップから楽しめるのでそれもまた好きです。
    原料問題は多くのブランドが直面しているようですね。

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    2016/5/26 11:50

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    そうなんです、南米パタゴニア由来というところ、ナチュラルな香料に拘っているところ等最初からかなり興味深く、お店の雰囲気もとても落ち着ける空間で素敵でした!距離的に言えばアメリカの方が近いのにお店がないのは面白いですよね。実際試してみても香り選びは難しいのに、オンライン販売だけなのは・・・ですよね。

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    2016/5/26 23:16
    (続き)ナチュラルな香料に拘れば拘るほど入手は困難になってくるでしょうね。

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    2016/5/26 23:38
  • 一人貸しきりのような状態での至福の
    お時間を過ごされたのですね。
    AtIiさまがもし購入されるならどの
    香りになりそうでしょうか?
    気になります♪

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    2016/5/26 07:20

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    ちょうど運良くお客様がいらっしゃらないときで、じっくり試香させていただくことができました。ホテル内にあるので落ち着きがあり、普通の路面店のような騒がしさがないのは良かったです。
    今回はアルギィエン・スエニャとマレーナが気になりましたが、次回訪れたときは又違った印象になるかもしれません^^

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    2016/5/26 23:14
  • おはようございますm(__)m
    私もこちら行きたくても行けておらず…>_<…
    ますます行きたくなりました♪

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    2016/5/26 06:14

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    こんばんは、こちらでは初めまして(ですよね?)
    私もこちらのブランドを知ってからずっと気になっていたのですが、私もようやっと訪れる機会を得ました。
    狙っていればいつか伺えるチャンスがあると思います。伺ったら感想等お聞かせくださいね。

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    2016/5/26 23:12
  • おはようございます。素敵な体験、そしてお一人で、贅沢な香りの時間を過ごされて、香りに包まれて至福のときだったのでは、と思います☆
    本物の香水、という感じですね(^_^)

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    2016/5/26 06:09

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    知らない香りとの出会いは、香り好きにとって楽しく心踊るひとときであることは間違いありませんが、こちらでは落ち着いた空間でリラックスしながら試香することができ、本当に至福のひとときでした。
    歴史が長い有名メゾンとは違いますが、エッセンスに拘った本格派という感じがしました。

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    2016/5/26 23:11
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