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GUERLAIN  LES DESERTS D'ORIENT

GUERLAIN LES DESERTS D'ORIENT

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

記録を見ると、昨年1年間でチェックしたフレグランスは93品あり、その中で記憶に残った香りは、ゲランのレ デーゼル ドリオン三部作だ。
2012年に発売されたゲランが中東に向けてクリエーションしたシリーズで、日本では2016年の伊勢丹サロンドパルファムで先行限定発売された。しかし、たった1年で取り扱い終了となり、現在はラ ブティック ゲラン 2店舗のみで取り扱いになってしまった。
2017年のサロンドパルファムでは、日本初上陸のニッチフレグランスや、限定のフレグランスなど、多くの香りがひしめくなか、この中東三部作は圧倒的な存在感を示していた。

まるで異文化に触れるような独特の世界観のある香りは、憧れると同時に、玄人レベルでないと使い込むのは難しいのではと腰が引けてしまったことと、やはり勢いで買うにはかなり値が張るため、まずは試してからと、量り売りで取り寄せた。

オンソン ミティック ドリオン
希少な天然アンバーグリス(竜涎香)を使用したフレグランス。アンバーグリスは、マッコウクジラから排出された結石から抽出されるが、捕鯨が禁止されている現在は、たまたま海岸まで流れ着いたものからでしか抽出ができない。もちろん、天然のアンバーグリスオイルはかいだことがない。
確かに、オンソン ミティック ドリオンの香りは、ローズ、サフラン、フランキンセンスの華やかな香りと、非常に動物的なぬくもりが融合した香りで、この強いアニマックな香りが天然のアンバーグリスだと思う。
トップは、サフランの効いた棘があるような鋭いローズと、ソープ調アルデハイドの女性らしい香り。その奥から、アンバーグリスのアニマリックな香りがうっすらと香り立つ。
ミドルは、すこしバラバラしていたトップの香りのパーツが収斂してまとまっていくイメージ。サフランの鋭さが落ち着くことでハニー感の増したローズ、酸味の強いフランキンセンス、アニマリック感の強いアンバーグリス、アルデハイドが重なりあった、華やかさとぬくもりが調和した香り。
ベースは、華やかなローズが抜け、酸味の強いフランキンセンスと、暖かくて重厚なアンバーグリスとインセンスの香り。この香りが軽く1日は持つ。最後は、ムスクの香り。

ローズ ナクレ デュ デゼール
現行のゲランで唯一ペルシャローズを使用した、贅沢なバラの香り。
まるで女優のような、存在感の強いローズが主役。サフラン、ウード、パチョリが助演として、ローズの素材の良さを引き出し、色々な香りを演出してくれている。
トップは、フローラル-スパイシー。サフランの効いたスパイシーローズと、奥からパチョリのラグジュアリーな香りと漂う。
ミドルは、フローラル-ウッディ。少しずつ、ドライなウードやセダーウッドの存在感が増すことで、スパイシーなローズがみずみずしく、真っ赤に香る。さらに少し湿気のあるパチョリが顔を出すことで、今度はローズの暗い甘さを引き立たせてくれる。ローズが持つ明るさ、暗さの二面性がとてもステキだ。
ベースは、ウッディ-バルサミック。ローズ、ウード、パチョリの骨格をしっかり残したまま、サンダルウッド、ミルラのビターな甘さが、中東を思わせるようなミステリアスな印象を与える。

ソンジュ ダン ボワ デテ
深みのあるレザーと高級なウッドの香り。
漆黒の闇に咲く、一閃のサフランの光。スパイシー感が弱まってくると闇一色となる、重厚で非常にビターなウッディの香り。
トップはスパイシー-グリーン。カルダモンの強いスパイシーとグリーンの香り。スパイシーとグリーンの組み合わせが、どことなくスカッシュのような爽快さを感じる。
ミドルはスパイシー-ウッディ。サフラン、ウードとシダーウッドの力強い香りに、ネロリのような甘さがほんのり香ることで、明るさを添える。サフラン、ネロリの光と、ウード、セダーの闇のコントラストがステキな香り。
ベースはバルサミック-ウッディ。サフランのスパイシー感を残しながら、ドライなウードやシダーに、パチョリ、スモーキーな甘さのあるミルラが加わることで、非常にビターなレザー調の香り。とてもとても渋い、男性的な香りだ。


実際に肌で纏ってみると、どの香りも天然原料を豊富に使っているためか、体温や湿度などのシチュエーションによって香り方が相当異なるように感じる。元々、中東向けのフレグランスで、重厚でありながらもスパイシーなどキーの高い香りが効いているため、まだ試せていないけれど、高温多湿な夏場にピッタリなのかもしれない。
個人的には、特にオンソン ミティック ドリオンの他とは異なる、圧倒的なオリジナリティに憧れる。このフレグランスを夏場に使ったらどんな香りなるのか、とても楽しみだ。
ローズ ナクレ デュ デゼールは3品の中ではもっとも使いやすい分、ややオリジナリティに欠けるのでは。
ソンジュ ダン ボワ デテはさすがにビター過ぎるのでは。

今年も、@コスメのクチコミを参考にしたり、店頭に足を運んだりして、色々な香りに触れていきたい。

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コメント(2件)

  • お返事ありがとうございました
    ディファレントカンパニーも良いし
    ランセ辺りも是非試していただきたいです
    ルヴァンカーやトリオンフ、ヒロイック等
    メンズの香りも充実しているので♪

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    • 更新する

    2018/1/3 08:49

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    • 返信する

  • あけましておめでとうございます。
    今年も引き続きよろしくお願いいたします。
    いつも口コミ参考にさせていただいてます

    ゲランの香りからはすっかり遠ざかってますが
    中東向けの香りは気になってましたし
    果たして日本で受けるのか
    需要があるのか等考えると
    つける場面も限られてきて難しいとは
    思うけど香り好きな人間には
    たまらなく魅力を感じる香りなんだろうなぁと
    想像してしまいます。
    ウード、レザーは冬だからこそまとえる香りですよね

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    • 更新する

    2018/1/2 09:40

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    • 返信する

    RyanRyan 様

    あけましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いいたします。
    コメントをいただき、ありがとうございます!

    ゲランの香りに限らず、唯一無二の香りには憧れます。使いこなせるかどうかは別ですが。
    今年はRyanRyan様おすすめのディファレントカンパニーに手を伸ばそうと考えています。
    これからもクチコミを楽しみ&参考にさせていただきます。

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    • 更新する

    2018/1/2 19:30

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