「子どもの虫歯は親の責任だ」
この至極真っ当な意見は、30代だった私に強迫観念に近い感覚を与え、息子たちに定期検診とフッ素塗布を欠かさなくなった。
が、思春期とともに母親は息子たちの口の中には立ち入り禁止になる。
「親不知」とはよく言ったもんだ。
それでも社会人になった彼らに、デンタル商品を「送り付ける」ことで今も母は無言の圧力をかけている。
永久歯は、一度でも削ったら元には戻らないと言うことを。

ライオン チェックアップスタンダード
フッ素滞留性を高めた独自の新処方。フッ素が口腔内のすみずみまで広がりやすいソフトペーストで歯や歯肉にやさしい低研磨性。また、泡立ちが少なく、やさしい香味なので、少量の水ですすげます。
フッ化物高濃度配合。
と聞けばたいして珍しくない。
虫歯予防に効果のあるフッ素は、今や歯磨き剤には普通に配合されている。
ここでフッ素とはなんぞやと、改めて考えてみる。
フッ素には歯垢(プラーク)の細菌の活動を抑えること、溶けたエナメル質の修復、歯質を強化するなど、むし歯の発生を防ぐ効果があり、予防に有効な成分として注目されています。
つまり、
・虫歯の発生と進行を抑制する。
・初期の虫歯を健康な状態に戻すことができる。
このチェックアップスタンダードが他の商品と違うのは、フッ素の濃度。
日本では、この濃度の上限を薬事法により1000ppmと定められていたのを2017年に国際基準である1500ppmとなった背景があり、それまでの950ppmから現在の1450ppmへ改良されたのがこれ。
他にも高濃度フッ素配合の商品は増えつつあるけど、高価なものが多くこれは500円程度。
低研磨、低発泡で、チューブの先が細く出しやすい。
泡立ちが少なく、長く時間をかけて磨ける。

歯磨き剤はどうしてもあの泡立ちとミントの爽快感で「磨いた感」を得てしまうゆえ、磨き残しができる。
泡立ちが良いと早く濯ぎたくなる。
磨き方には癖があり、利き手だけだとどうしても歯ブラシが届きにくいポケットがある。
私は入浴時には湯船に浸かって歯ブラシのみで歯磨きをし、フロスを使う。
そしてもう一度寝る前にフッ素塗布の意味合いでこれを「塗る」。
歯科医でフッ素を塗布すると、しばらくは何も口にしないように言われるのは何故か。
むし歯の発生を防ぐ効果があるフッ素は、口の中に長く留めておくことが大切です。
フッ素を残すオーラルケア習慣を身に付けることが、むし歯予防の大切な一歩です。
8020(80歳で自分の歯を20本持つ)の記念品を貰った私の母は、歯磨きのあとは口を濯がないらしい。
キシリトールガムは歯磨きの後に噛むのと同じ理論。
この商品には「大さじ1の水で一度のみすすぐ」とされている。
そしてこのチェックアップには、フッ素の滞留性を高めるカチオン化セルロースと言うコーティング剤が配合されている。
ライオンは、
高分子の「カチオン化セルロース」という成分で、フッ素入りの歯磨き剤に加えると、フッ素が歯の表面に吸着しやすくなり、歯の再石灰化をより促進することを発見した。
フッ素は「再石灰化」を促進して、歯を強くする。虫歯予防の効果を高めるには、このフッ素が歯磨きの後、どれだけ歯の表面に残っているかが重要になる。各メーカーは、フッ素の効果をより高める方法を研究している。
こうした知識を持つことで、それまでの歯磨きは変わる。
デンタルケアの向上と、定期的なクリニックでの検診で、誰しも8020を目指すことができる。
そして子を持つ親として、「なんのために磨くのか」を幼い頃から教え「洗脳」することで、子どもにとって歯医者は痛い思いをするところではなくなる。
それこそあのときに歯科医に言われた「親の責任」なのだと思う。
デンタルIQを上げることは、健康な歯を作る。
白い歯は美しさに重要だけど、その土台は健康な歯であること。
肌や、心と同じように。
たかが歯磨き剤、されど。
騙されたと思って意識してケアし、使ってみてください。
数日間でツルツルになった歯を、舌で実感できます。
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