
■ 泣いた赤鬼
■ 星雲社
■ 浜田 広介
心の優しい赤鬼は人間と仲良くなりたくて家の前に貼り紙をする
「心の優しい赤鬼の家です。お茶とお菓子を用意しています。
どうぞ遊びに来て下さい。 赤鬼」
村人は鬼を怖がって誰も赤鬼のところに遊びにいかない
悲しむ赤鬼をみて、青鬼が一計を案じる
青鬼が暴れて村人を困らせ、それを赤鬼が退治するという芝居だ
その作戦は大成功し、そのおかげで村人が赤鬼の家に遊びにくるようになった
赤鬼は村人と一緒にお茶を飲んだり、子供と遊んだりして
楽しく暮らせるようになった
しかし、それ以来、青鬼が姿を見せないので
心配になって青鬼の家にいくと家の入り口に貼り紙があった
「赤鬼君へ 村人と仲良くなれて良かったね。
僕と君が仲良くしていると村人が君を疑うようになるので
僕はこの村を離れます。
さようなら、いつまでも君の友達 青鬼」
貼り紙を読んだ赤鬼は大声でワンワン泣く
赤鬼は人間と仲良くなれた代わりに、
自分を犠牲にしてまで人間と仲良くなれるようにしてくれた
古くからの友人の青鬼を失ってしまった
失った友情は、人間との交流よりはるかに大きかったと思う
男の美学をまっとうした青鬼
私は青鬼の強い優しさと男らしさに惚れたね
こんな男がいたら全面降伏するだろう
子供時代に読んだ時は、青鬼の行動にただ感動したのだけど
大人になって読むと、異文化が理解しあって交流するには
こんなに大きな犠牲と代償が必要なの?・・・なんて考えてしまう
童話の中では鬼と人間だったけど、現実世界の紛争地帯が浮かんでくる
こんなに余韻のあるラストシーンの『泣いた赤鬼』は名作中の名作童話
大人にもお奨めの一冊です
anzu_ameさん
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逆境に心地良さを見出した
yzak.juleさん
◎イロドリー◎さん
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anzu_ameさん
ranmaruさん
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コスメ大好きアラフォー主婦♪
★かなりん★さん