小さな物語を素朴な絵で綴ってあるイラストエッセー
2011/10/26 07:50
■ 散歩手帖
■ 大和書房
■ 森 雅之
眺めているだけで優しい気持ちにさせてくれる本だ
マンガコーナーじゃなくてエッセーのコーナーに置いてあったから
書店の方にしても、マンガの枠を超えていると思ったんでしょうね
装丁に惹かれて手にとった瞬間『あぁ、いいなぁ』と思った
マンガではない、絵本でもない、詩集かと思えばそうじゃない
日常の出来事を素直に描いてあるだけなんだけど
人の気持ちが暖かくて、なぜかすごく懐かしい気がする
誰もが心の中にある小さな揺れや幸福感
そんな小さな物語を素朴な絵で綴ってあるので
本をめくっているだけでホッとするような気持ちになる
ラブレターを投函するのがなかなかできずに
遠くのポストまで歩いてしまったお話は
そんな思い出を持っている方が読めば
その頃の自分に戻って、胸がキュンとするんじゃないでしょうか
春夏秋冬の季節ごとに違う色で編集してあり
それぞれの季節の散歩が描かれている
自分も一緒に散歩に行ってきたような
忘れていた何かをふっと思い出させてくれるような
そんな本です
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