
ミッシェル・オスロの「夜のとばりの物語」はフレンチ・アニメーション。おとぎ話のオムニバスの中で「嘘をつかなかった若者」があります。若者に「愛する馬の命」か「自分への愛」かを二者選択させる他国の王女。
この物語を知っていたら間違いなくゲランはこの馬の名を名づけた香水を謹製したことでしょう。
この名馬、若者のために自ら自害するのです。その名はメロンギ。
~夜のとばりが下りるころ、愛はその深さを試される。(映画『夜のとばりの物語』予告編)~https://www.youtube.com/watch?v=XHrFHm5KEck#t=52

愛を成就するためのスパイス、謎かけや偽りは物語の永遠の香りですね。愛の謎かけ、謎解きはシバの女王とソロモン王が有名です。
記事 http://lohasstyle.jugem.jp/?eid=394
イタリアのコメディア・デ・ラルテの劇作家カルロ・ゴッツィの「トゥーランドット」(トゥーランの娘)は、プッチーニだけではなく、ブゾーニ、バッジーニ、ウェーバーのオペラもありますね。
誤解のないように千一夜物語ではなく、「千一日物語」のほうですが、「カラフ王子とシナの王女の物語」からゴッツィの「トゥーランドット」が誕生したのですね。
ゴッツィの謎ときでは「太陽」、「年」、「アドリアの獅子」でした。ブゾーニは「心」、「習慣」、「芸術」です。
オペラ「トゥーランドット」では、「希望」、「血」、「トゥーランドット」に、そして「愛」。

この血をリューが象徴しているのでしょうか。
謎が解けない者を次々と首を跳ねた王女トゥーランドット。その謎を解いた王子カラフはトゥーランドットに謎かけをするのです。自分の名を解き明かせと。カラフは歌います。
「誰も寝てはならぬ」引用 by Wiki
誰も寝てはならぬ!
誰も寝てはならぬ!
御姫様、貴方でさえも、
冷たい寝室で、
愛と希望に打ち震える星々を見るのだ
然し私の秘密は唯胸の内に秘めるのみで、
誰も私の名前を知らない!
いや、そんなことにはならない、
夜明けと共に私は貴方の唇に告げよう!
そして、私の口づけが沈黙の終わりとなり、
私は貴方を得る。
※コーラス(女声)
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おお、夜よ去れ!
星よ沈め!
星よ沈め!
夜明けと共に私は勝つ!
私は勝つ!
私は勝つ!
王子カラフはよもや明かされるとも思わない。ところが王子カラフの召使リューは王子の名を知るものとして捕らえられ、王子のために自害するのです。
ジャック・ゲランはオペラ好きで、プッチーニの「トゥーランドット」から召使リューの名を香水に名づけます。「リウ」です。このあとリューは「氷のような姫君の心も」(訳:kafka_die)を歌い果てるのです。
クチコミ https://my.cosme.net/open_entry_review/show/review_id/504062416
ジャック・ゲランは悲しい結末を持つ名ばかりを選びます。

友人のサン=テグジュペリ。彼の運命をジャック・ゲランは予言するように名を残しました。そのお話はこちらから。