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地雷踏んじゃった…~性は、心と生きる~

地雷踏んじゃった…~性は、心と生きる~



【ブログ 1937本目…2000本まであと63本】

暑い、暑い八月になりました。
台風が二つも近付いているそうで、大変ですねぇ…
でも、その前に私の中を台風が駆け抜けていったような、
大変な1週間でした。

せっかく、罪悪感の塊から抜け出すと決意を新たにしたのに、
素敵な女性になると気持ちを新たにしたのに、
こうして女子力を少しでも身につけよう、完全な女性になれない
からこそ、少しでも寄り添えるように、女性として少しでも
寄り添えるように、避けることなく、向き合おう、そう思ってるのに…

心から女性になりたい、そして、私の身体はある意味男女混在の
身体なので、自分の中の女性ホルモンと付き合うのは
とても心安らかになり、自然体の自分でいられます。



地雷を踏んでしまったのです…。

その前にはトイレパニックを起こし、その挙句に地雷です…。

性の話と言うと、やらしいとか、話題にすべきでないとかいろいろ
言われますが、確かに卑猥な冗談などは学生の頃から嫌いでした。
いい子ぶってるとも言われたけど。
でも、私は毎日性別のこととぶつかっています。それはまるで
四六時中こめかみに銃をあたられている捕虜みたいなものです。

街中で、トイレに行く時に自分は男子トイレか、女子トイレか、
どっちに行けばいいんだろうと腕組みしたり頭抱えて悩んでいる
人はほとんどいません。でも、そこで頭を抱え込んでいる毎日
なのが私なのです。

誰もが思春期を経験し、いつかは子供をもうける事が出来る
身体になります。性のことを否定すれば、私もこの世に生まれては
いません。そんなことは100も承知で、性のことが分からなくなる
のです。地雷を踏んでしまった今、改めて、やっぱり私は、どんなに
いやらしいと思われようと、性についてマイノリティについて
さらけ出して書いてみたい、そうすることで、踏んだ地雷の後始末を
したい、そう思います。真剣に向き合い、葛藤しているだけに、
はっきりと包み隠さず書きたいと思います。
下系な話も出てきますが、決して卑猥な話でも、やらしい話でもない、
真剣に向き合っていることとしてお読みください。

本当は、性を考えること、性を語ることは、生きることを考えること。
ヘアメイクとか、美容とか、そう言うところで女子力をあげるなら、
本当は、性と向き合うことは女子力をあげることでもある。
自分の身体の声を聞くということ…。

なので、もし不愉快に思われる方がいらっしゃいましたら、ここで
Uターンして頂いて構いません。ただ、男女惹かれあうのが当たり前、
性別があることに何の疑問も持たない、それが首を絞められるように
苦しい、と言う人が世の中にいることを少しでも伝えたい…


まずはそもそものトイレパニックからお話します。

その日、私は門司港レトロからバスで小倉に向かっていました。
一応、長時間バスに揺られるのでレトロでお手洗いに行った
のですが、不意にお手洗いに行きたくなりましたが、バスの中。
しかも、小倉まではまだ距離があり、今、バスを降りても
お手洗いがないところを走ってる…。
チャチャタウンの観覧車が見えたので、もう少しの我慢と思ったら、
何とそこから大渋滞。チャチャタウンにバスがついた時には、
我慢しすぎて足が震えていました。出口のステップを降りたつもりが、
そのまま地面に転落。とにかく座って下さいとベンチに座らせよう
とする。普段ならとてもありがたいのですが、私は一刻も早く
お手洗いに行かないと粗相しそう。でも、転落した衝撃でさらに
足の震えがひどくなり、でも、一刻も早くトイレにと言えば、
もしかしたら男子トイレにかつぎ込まれるかもしれない、
粗相するよりはましと言われるけど、確かに粗相すれば相当な
迷惑がかかるのですが、でも、思いっきり女性の人が、
我慢できないから、と男子トイレに駆け込む人は、
大多数ではないですよね…。そう言う問題じゃないんです。
私にとって男子トイレに連れていかれることは、生き地獄、
拷問でしかないんです。もう死んでしまいたくなるくらいの
拷問なんです。

それでなにも言えず、お礼を言いながら何とか手を振り払い、
チャチャタウンに駆けていきましたが、もはや真っすぐ歩けない、
蛇行しながら、フードコートの壁に激突して、何とか多目的に
たどり着いて、どうにか間に合ったのですが、この時ばかりは
本当に死にそうでした。トイレに行くのが命がけ。できる事なら
完全に女性として生きていきたいので、でもリスクとかいろいろ
考えて手術には踏み切れない、その限界もわかりながら、
矛盾にさいなまれながらも、女性として生きる以上、
女性トイレに行けるようになりたい。
トイレ我慢しすぎて身体壊すような気がします…。
バスから転落と壁激突で、今、身体のあちこちが痛いです…。

そんなトイレパニックから少し落ち着きを取り戻して来ていた
昨日、地雷を踏んでしまったのです。

ちょうど家族がテレビドラマを見ていました。私はイヤホンで
音楽を聴きながらパソコン作業。殺人ドラマではないようだった
ので、特に気にしてなかったのですが、恋愛ドラマ、というか、
やはり私はドラマ全般がダメなようで、、、とあるセリフが耳に
飛び込んできて、それが地雷になってしまいました…。

若い夫婦に向かって姑が、孫の顔が見たいという。
そのことなんだけど…子供を持つことができないと話す。
いわゆる、セックスレス。
すると、姑の放ったセリフが、

「そんなの、目つぶってすりゃいいでしょ。」

実は、私がもろに投げつけられたことのあるセリフでした。

男性の身体を持ってるのなら、自然に子供を持つことが
できるやん、あなたは子供が好きなんだから、子供を抱くまでの
辛抱よ、子供への愛情があればそんなことくらい乗り越えられる
でしょ、持ってる自分の身体をいい加減受け止めろ、
子供産める身体じゃないのになにが女性として生きたいだ…。
そんな言葉を投げつけられた。

本当に好きな人に出会ってないだけだ、とも言われた。
そしたら、マイノリティの人は愛情の欠けた人、
身体の性を受け入れられない人は愛情に欠けた人って
言われてるみたいでそれはまたそれでつらい。
何度も男性として生きなきゃいけないと暗示をかけた。

どんなに気持ちが女性でも、メイクを決めても、
可愛いスカートを履いても、体内から女性としての
信号が送られてきても、私には子宮がない、生理がない、
生殖器が男性、という現実の重さがのしかかる…。

女性と言う性はどうしても受け身であり、
男性と言う性は往々にして攻撃的な性の部分が正直強い。
それを理性で制御するのが人間なんだけど。
正直、自分の身体を捨てたいくらい、
男性の身体が嫌でたまらないのに…
男性の身体で女性なわけないだろ、
性的なことが嫌いなんていい子ぶるな・・
別にいい子ぶってる訳じゃない…
自分の身体をきらっちゃいけないのに、
嫌悪感と罪悪感に押しつぶされる。

今日も女性を乱暴しようとしたとか、欲望に身を任せた
卑劣な犯罪があとをたたない。そのたびに身体のパーツが
そんなやからと同じなのか、と、男性の身体を呪い、
傷つける…。

性の役割くらい、頭では分かってる。
女性には卵巣があり、男性には精巣がある。
男女が惹かれあい、そして、セックスという行為で、
精子と卵子が出会い、受精し、命が生まれる。
そうして命は継がれてきた。
それがなければ、誰ひとりこの世にうまれてはいない。

そんな、自然の摂理は頭では分かってるのに、
これが、男女混在しているような自分の状態だと、
ありとあらゆることが頭では分かってても咀嚼できない。
街中で男女のカップルを見ても、なんで、男女が惹かれあうの?
不思議でたまらなくなる。
男女が出会い、結ばれ、セックスと言う行為があり、
そして命が生まれる…ほとんどの人が通る道、当たり前のことが、
私には分からなくなってくる…。

そして、私は自分の身体を呪う。
こんなにも女性として生きたいのに、本当は健康保険証の性別を
見るのさえ嫌なくらい、女性になりたいのに、あたしには子宮がない、
生理がない、生殖器は男性。
自然に子供を持てる身体なんだからいいじゃないの
と言われた、その重みが2,3日してずしっとのしかかってきた。

追い打ちをかけるように昨日、体外受精のニュースがあった。
不妊が、夫側に問題がある場合に、夫の父親、つまりは義父の
精子提供でこれまで118人の子供が誕生したという…。

マイノリティの渦に、私は今やこのニュースに返す言葉がない。

男性の身体を持っているのなら、子供を産むことはできなくても、
子供を持つことはできるのかもしれない。と思うと、それに
抗うことは、不妊に悩む人に失礼なのではないか、
いや、でもやっぱり私は男性として生きることはできない。
男性の身体を持っていても、私は男性として生きることはできない。
どれだけ苦しいか、男性として生きるくらいならいっそ
死なせてほしい、とさえ思うほどなのです。

だから、いくら物理的には可能でも、私は、男性として
子供をもうけることはできないのです。
それだけに昨日のドラマの「目つぶってすればいいじゃない」の
セリフは実際に言われたことがあるだけに
ナイフでえぐられるようでした。

これまで一番私が身をえぐられた言葉…

こう話すと、恨みつらみを並べてと言われるけど、
その言葉一つ一つに、性に対する誤解や、良かれと思って
言った言葉が実はとても傷つくことだったり、
それを少しでも伝えたいのです。
男性の身体、女性の身体、保健体育の教科書に書かれている
ような、性別ってそんな簡単に割り切れるものではない、
世の中には、本当に生殖器も男性と女性両方持っている
人だっている。どっちの性で生きていいか分からない。
でも、男女ありき、それがすべて、の世界に埋没する。

これまで一番私が身をえぐられた言葉…

「女性の身体に起こることは毎月毎月激しい痛みに悩まされ、
それにひきかえ、あなたの持ってる男性の身体なんてただただ
快楽で、苦痛なんてなくて、女性になりたいとか口では
言ってるけど、男性の身体持ってるんなら何の説得力もない。
所詮、快楽の、女性とセックスできる身体なんでしょうが…」

と。

バスを待っている時に、デリカシーのかけらもないおっちゃんが、
「あんた男か?女か?男なんやろうが?男が嫌なんか?
エッチしたことないんか?あんな気持ちいいものを、
なんで男が嫌なんか?」
と私に向かって矢継ぎ早にまくし立てる。
周囲は一斉に私の顔を見る。
このまま死にたいとさえ思うほど私は羞恥の塊だった。
気が狂いそうだった。

自分が男性と言うのを受け止められず、男性として生きるくらいなら、
死んでしまいたいとさえ思っている私にとって、
所詮、快楽の、
女性とセックスできる身体なんでしょうが…と言う言葉は、
ハンマーで頭を殴りつけられるようだった。

だからこそ、私は、生理用品のCMなどを目にしてしまった時に、
私なんかが生きててごめんなさい、と謝罪して回りたいくらい、
罪悪感の塊になってしまった。
女性として生きたいのに、生理がない、子供を宿す身体ではない
自分…。

お前に女性のなにが分かる?ふざけるのもたいがいにしろ!
そう怒られてるような気がしてならないのです。


女性のように苦痛がなく、男性の性は快楽だ、女性はいつも男性の
欲求の犠牲、男性の身体を持ってて女性になりたいなんてふざけるな、
そうは言われても、それほどまでに女性として生きたいのに、
男性の身体であるばかりに、本人の望むと望まざるとにかかわらず、
はっきり言えば、精子がつくられるわけです。
性機能なんてなければいいのに。
そして慰めのつもりで、それがなければいよいよ子供を持てなくなる
んだからいいじゃないの、と言われる。

女性として生きたい私にとってはもはや苦痛でしかない。

こんなことは人にはなかなか言えることではないし、やらしい、
えげつない、と言われるけど、これが私が日々葛藤している、
性のジレンマなのです。

女性として生きたいのに、男性の身体も、女性の身体も持っている。
好きになるのは女性。

男性、女性が存在し、男性は女性に惹かれ、彼女がほしいと思う。
女性は男性に惹かれ、彼氏がほしいと思う。
男性から見れば男性が同性、女性が異性。
公共のトイレも男子、女子と分かれている。
そのすべてにわたしは「どっちつかず」。

自分の中の女性の部分をはぐくんで、より女性として生きて
いきたいので、女性ホルモンできれいになるとか、
その手の話はすごく自分の中で勉強し、
少しでも自分に取り入れようとするのだけど、
女性ホルモンと言うのはこうでと学術的に書かれていると、
この「どっちつかず」の私はどうすりゃいいんだ、と。

だから私は今、LGBTも含めた性教育に関わりたいと
思っています。保健の教科書では片付かない、
男女両方の身体をリアルに所有している人もいる、
男性の身体を持っていながら女性、女性の身体を
持っていながら、男性、そんな、あべこべとも思えるような
生き方の人もいる。
男性、女性のほかにも無性、両性、中性と様々にある。
性別がない、両方の性を持っている人が、
男性か女性かの選択を迫られたら、
苦痛でしかないかもしれない。

心は女性です。ではなく、
できる事なら完全に女性として生きたい。
それが叶わないから少しでも女性に近づけていきたい。
だけど、男性の身体を持っていて、
もしかしたら、男性として子供を持てる身体なのかもしれない。
この拳銃を突きつけられ、
ぐいぐいと縄で首を絞められている位の恐怖に
私はどう生きていけばいいのだろうか。

「性」と一言で言ってもこれほどのジレンマを抱えているのです。
簡単に一言ではかたづけられないのが「性」なんです。

けっこう、えぐい話しもしましたが、簡単にマイノリティと一言で言っても、
そこに渦巻く葛藤を少しでも知ってほしい、本当はみんなで日常的に
性について考えてほしい、その思いで書かせていただきました。

長々大変失礼しました。

地雷を踏んでしまったけど、私はやっぱり女性です!と胸を張りたい。
あ、張るほどの胸はありませんが…笑…

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