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コスメへのオマージュを小説に綴っています。
アナタにも、彼や彼女たちのような、素敵なコスメとの出会いがありますように☆
占星術ブログで、元々備わった能力(SPEC)や人生のストーリーを読み解いています♪
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『セクシーの眠る箱』
彼を奪ってごめんなさい。
でも、本当は悪い気はしてないの。
だって、悪い女はセクシーの証。
あなたはずっと悩んでた。
「彼、私のことはかわいいと思うけど、女としては見れないって。どういうこと?」
あなたの彼の言っていること、私にはすぐに分かった。
教えてあげるわけにはいかないけど。
「それだけ大事にしてるってことじゃないの?」
悪い女の私は、またこの子に嘘をつく。
今日つけているグロスは、唇のpHで色が変わる。
嘘は、何色に染まるのだろう。
高校生の頃、よくフランス映画を観ていた。
華奢なのにグラマーな女優たち、アンニュイな表情の目元と唇、官能的なシーンの数々。
これが「大人」だと思っていた。
でも本当に大人になったとき、そんな世界は存在しなかった。
必要なくなったセクシーの卵は、箱に入れてカギをかけてしまった。
今日はパープルのニュアンスのブラックにしよう。
より魅力的に見えるよう願いをかけて、質の良いブラシで目のキワからアイホールに広げていくセクシーの魔法。
彼女も一緒に買ったこのアイシャドウ、彼女はいつ開くのだろうか。
もう、卵はとっくにかえっているかもしれないのに。
「旅に出る」と彼女から聞いた。
愛してくれない彼を置いて。かわいいだけの自分を捨てて。彼女はついに行く。
そう、ようやく彼女は、あの箱を開けたのだ。
セクシーが眠る箱を。
スパークリングブラックのきらめく瞳と、プラムカラーの唇の彼女がささやいた「サヨナラ」が、いつまでも響いている。
(@cosme クリスマスコフレ特集記事より写真をお借りしました)
https://www.cosme.net/html/spc/christmas-coffret/2014/item43.html
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