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コスメへのオマージュを小説に綴っています。
アナタにも、彼や彼女たちのような、素敵なコスメとの出会いがありますように☆
占星術ブログで、元々備わった能力(SPEC)や人生のストーリーを読み解いています♪
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『昔の男』
もう、昔の話だけれど。
このオペラ座に男がいたの。私の男。悪い男。
向かって左の2階5番ボックス席。
彼はいつも違う女を連れてきた。
一番若かった私は、一番最後の女でもある。
いろいろ口うるさい男だった。
今日のドレスは華やかさが足りないだとか、そのメイクは子どもっぽいだとか。
そんなとき、私はすぐにオペラグラスを覗いて黙り込む。
すると、「次はこれをつけてきなさい」と、彼が贈り物をくれるの。
中でもゲランのコスメは特別だった。
イブニングバッグからこぼれ出る光沢のあるゴールドは優雅さの極み。
赤みを帯びたブラウンのアイシャドウとコーラルのチークは、洗練された大人の色気。
アフターパーティーの会場の明るさにも、ディナーの控えめなロウソクの光にも、わがままで気の強い娘の私を調和させてくれる。
そして、丸みを帯びたそのフォルムは、女性の可憐な手になじんで、とがった角で傷つけることはない。
「僕みたいな悪い男と違って」と彼は言い、私の左手首に赤いリボンを結びながらそっと手に口づける。
そうね、全てはもう昔の話。
もちろん、あなたには内緒の話。
私は最初から完璧な女で、きっと最後まで完璧な妻。
何も知らないあなたには、そう思わせておきたいの。
さぁ、舞台の幕が上がるわ。
(@cosme クリスマスコフレ特集記事より写真をお借りしました)
https://www.cosme.net/html/spc/christmas-coffret/2014/item62.html
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