仕事でもプライベートでも、楽しい環境・幸せな環境があると思います。
楽しい環境・幸せな環境で日々を生活できることは幸せなことだと思いますが、そういう恵まれた環境を自ら手放す決断をする人が稀にですがいます。

楽しい・幸せと思える環境を自ら手放す判断をした人は、どういう意図で自ら幸せな環境を手放すんでしょうか？

具体例を記載します。
国民的アニメ「ドラえもん」は2005年3月に大山のぶ代さんを始めとする声優陣が全員降板しました。
これは当時、芸能ニュースでも大きく取り上げられましたが、大山のぶ代さんを始めとするレギュラー声優陣5人（ドラえもん:大山のぶ代さん【当時72歳】、のび太:小原乃梨子さん【当時】70歳、しずか:野村道子さん【67歳】、ジャイアン:たてかべ和也さん【当時71歳】、スネ夫:肝付兼太さん【当時70歳】）と制作スタッフ、番組プロデューサーは仕事・プライベートを問わず公私でとても親しかったそうです。

例えば、「ドラえもん」チームの声優陣、製作スタッフ、番組プロデューサーの一団で。年に1度は旅行に行くことが恒例イベントになっていたそうです。

また、大山のぶ代さんと交流があった元力士のKONISHIKIさんがハワイの自宅にドラえもん一団（声優陣、製作スタッフ、番組プロデューサー）を招待し、全員でハワイ旅行をしたこともあるそうです。

他にも、アニメのアフレコ収録の後に、食事会を行うなどもされていて、「ドラえもんチーム（声優陣、製作スタッフ、番組プロデューサー）」仕事・プライベートを問わず公私でとても親しい関係だったそうです。

実際、大山のぶ代さんはドラえもんの最後の収録を撮り終えた後、「ドラえもんを演じ始めてから、卒業するまでの26年間、1度も揉め事がなく、仲良く卒業することができたことが幸せです。」とコメントを残しています。

のび太役の小原乃梨子さんは、2015年にのび太の声優時代を振り返り、「本当にのび太くんを演じていた26年間はずっと楽しかった。楽しくない日は1日もなかったです。楽しかったです。」とTVで笑顔で語っていらっしゃいました。

また、大山さん、小原さん、野村さんの3人は女性キャスト同士ということで非常に仲が良く、「ドラえもんチーム」で年に1度の頻度で行われた旅行とは別に、女性キャスト3人で海外旅行や国内旅行にも頻繁に行っていたエピソードも有名です。

上記の様々なエピソードを踏まえると、「ドラえもんチーム」の仕事現場や人間関係は、とても楽しい・幸せと思える環境だったと推測できます。

しかし、2001年に大山のぶ代さんが直腸がんで長期入院したことがきっかけで、大山さんの直腸がん自体は手術で完治しましたが、大山さんが「自分が元気な間にドラえもんを卒業したい。自分に何かあってから迷惑を掛ける前に、ドラえもんを降りたい。」という理由でドラえもん役の降板を同年2001年に番組プロデューサーに申し入れています。

大山さんの申し入れに対して、番組プロデューサーや製作会社が大山さんを慰留し、大山さんもそれに応じたため、大山さんのドラえもん役の続投が決まりました。

2004年に大山さんが2001年に降板を申し入れしていたことを踏まえ、大山さんの意向を製作者サイドが大きく汲み取る形で大山さんを含むレギュラー声優5人に対して、声優交代の実施とそれに伴う降板を打診し、レギュラー声優5人が受諾しました。
そして、番組プロデューサーや製作スタッフ、声優などを刷新してリブートすることが決定しました。
そして、2005年3月に「大山版ドラえもん」が終了し、同年4月から現在の「ドラえもん」がスタートしました。

ちなみに、ドラえもん一団の最後の旅行先は大山のぶ代さんの提案でラスベガスとサンフランシスコだったそうです。


疑問ですが、なぜ「ドラえもんチーム」の一団の皆さんは、楽しい・幸せと思える環境自ら幸せな環境を手放してしまったんでしょうか？


チームワークが固く、公私で仲良かったドラえもんチームですので、降板の意思表明を行なっていなかった場合、ずっと続投する事ができたと思います。

どうして、幸せな職場環境を「ドラえもんチーム」の一団の皆さんは、自ら手放してしまったんでしょうか？


のび太役の小原乃梨子さんが、「ドラえもん」のアフレコ最終日（＝のび太役降板の日）に、のび太の最後のセリフを撮り終えた後に号泣している姿がワイドショーの密着取材の特集で放送されていました。

大山のぶ代さんは、ドラえもん降板後もバラエティ番組に頻繁に出演し、ドラえもんの声を披露していました。

チームワークが固く、公私で仲良かったドラえもんチームですので、降板の意思表明を行なっていなかった場合、ずっと続投する事ができたと思います。