
「あのコスメがスゴいらしい」「地元におもしろいコスメがある!」など@cosmeメンバーさんからのクチコミ&編集部に寄せられた情報をもとに、美容ライターふたりが“買って、ガチで試す”体験レポの第6弾。今回は群馬発、こんにゃくを配合したコスメです。開発したのは何と!誰もが知っている“あの会社”でした。

【第6回】群馬県 megumi to nagomi(めぐみとなごみ)

宇野ナミコ/美容ライター
ライター歴23年。大学卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌やWEB、広告媒体で美容記事を執筆中。スキンケアやメイク、ヘアケアまで担当分野は幅広く、丹念な取材を元にした記事に定評がある。
@cosmeブログ“宇野ナミコの寄り道BEAUTY”
JRがコスメを作ってるって、知ってました?
このアットコスメ ニッポン プロジェクトでは、数ヵ月に1度企画会議がありまして。ある日の会議でのこと、編集部Fさんからこんなタレコミが。
「そういえば、JRがコスメを作っているのをご存じですか?」
その場にいた全員、一瞬、“ポカーン”な感じに。
「えっとJRって、あのJR…?」
「そうです、鉄道会社のJR」
「えっJRがなんで?ってか、どんなもの作ってるの?」
「んー、確か社内プロジェクトの一環だったと思うんですよね。ちょっと待ってくださいね」
その場で検索してみると、おお、出てきました!製品名は「megumi to nagomi(めぐみとなごみ)」、自然派のスキンケアシリーズです。“地域のものづくり”を推進するJR東日本グループの取り組みで、JR東日本高崎支社の女性社員を中心に開発したそう。

「ホントだ。知らなかった…!」
「デザインがスタイリッシュですね」
「群馬県産の農産物を使ってるんですね〜」
思いがけず盛り上がる一同。さらに、衝撃の事実は続きます。
お披露目イベントは、“JR高崎駅の構内”
ホテルメトロポリタン高崎の公式ブログによりますと、2015年の発売時に、お披露目イベントが行われたようです。これがまた、なんというか、“コスメの発表イベント”としては、実に異色の光景が…。

(ホテルメトロポリタン高崎の公式ブログより)
「イベント会場って、“JR高崎駅の構内”なんだ…!」
「登壇してる女性、“駅員さんスタイル”ですよ」
「駅長さんみたいな人もいる!」
「気になる〜。このコスメどこで売ってるんでしょうね?NewDays(*注1)とか?ひょっとしてSuicaペンギンの隣で売ってたりして」
…最後のひと言は冗談のつもりだったんですが、“大当たり”でした。
上記ブログによると、2015年の発売時点(*注2)では、NewDaysミニ高崎西口店をはじめ、群馬県にあるJR東日本関連のホテルや駅ビル数店。そしてビックリしたのが、峠の釜めし本舗おぎのや 横川サービスエリア店!(Suicaペンギンどころじゃなく、釜めしと並んで売ってるってこと!?)あまりにおもしろすぎる…!というわけで、今回のテーマはコレに決定!
*注1:主にJR東日本の駅にあるコンビニです
*注2:発売元に電話で問い合わせたところ、2017年11月現在、確実に製品が揃うのは、「群馬いろは」(高崎駅構内)、「シャンドエルブ高崎店」(高崎モントレー4F)、ホテルメトロポリタン高崎、ホテルファミリーオみなかみ、峠の釜めし本舗おぎのや 横川サービスエリア店(上り線)、Vento Maebashiだそうです。

ネットでエキナカで注文、届いたのは…?
さて、製品入手のためにアクセスしたのは、JR東日本公式の“ネットでエキナカ”。群馬県以外の方はココ、もしくはYahoo!ショッピング、えきねっとショッピングで買えます。ポチってから数日後、到着したのがこのコたち。

外箱の明るいグリーンとブルーをひと目見て、「JRっぽい!」と思っちゃったのは私だけでしょうか(都内を走る山手線(グリーン)と埼京線(ブルー)のイメージが強いんでしょうね)。ふと思いたって調べてみると、高崎駅に乗り入れている“JR信越本線”のラインカラー(*注3)が、まさにボトルのようなイエローグリーン。ひょっとして、このカラーにインスパイアされたのかしら…?

デザインも配色も洗練されていますし、パンフレットも四隅の角を丸くしてるあたり、女性社員主導で開発した“きめ細かな配慮”を感じます。今回注文したのは、フェイスローションとフェイスクリームですが、おまけとしてオリジナルの泡立てネットを頂きました。
さあさあ、気になるJRコスメ、使ってみましょう!
注3:電車の車体や案内板に用いられるイメージカラーです
ミルクにホイップバター、絶品感触にうっとり♡

フェイスクリームはというと、見た目は濃厚。バタークリームみたいな感じでしょうか。スパチュラですくうとホワッとやわらかく、なめらかに肌の上をのび広がります(とろけ感はホイップバターみたいな感じ?)。なじんだあとは薄膜で肌と一体化して、シールド感はあくまで軽やか。朝の保湿にも活躍してくれそうです。

こんにゃくも製造元も、メイドイン群馬!

ご当地コスメって、地域の植物や成分を使いつつ、実際に中味を作っているのは都市圏の会社、という場合もあるんですよね。でもmegumi to nagomiは、製造元も群馬発祥の会社。そういう意味では、“郷土に根づいた”コスメなんだと思います。JR東日本グループが運営するサイト“えきねっとショッピング”には、こんなひと言が。
「JRがコスメ?と思うかも知れませんが、megumi to nagomiは、長年培われた“安全・安心”の企業風土と、“地域に生きる”――ふるさと群馬を愛する気持ちが生み出したナチュラルコスメです」
なるほどね〜と、深くうなずいてしまったのでした。
な、なんか“ツヤ”が出た…!
さて、実に気持ち良くmegumi to nagomiを使って3日後、ふと「このミルクっぽいフェイスローション、コインマスクに浸透させたらもっと良いんじゃないの!?」と、思いまして。早速試してみました。

プチプラのコインマスクにたっぷり浸透させて…。

みずみずしい保湿感と、ゆずの香りを堪能した10分後。

製品のヒミツをJR東日本に聞いてみたい…!

だからこそ、「もっと積極的にPRして、販路を増やして欲しい〜」と、心から思います。直接買えるのが群馬県内の数店だけなんて、もったいない!都市圏のショップが難しいとしても、そこは天下のJR東日本、系列駅ビル内のショップに置くとか、系列ホテルのアメニティに使うとか難しいんでしょうか(難しいかな…)。
あと、このご当地企画、「メーカーさんにナイショで、ガチで買って試す」のがコンセプトのため、今回は正式に取材できなくてホントに残念。群馬産こんにゃく芋の美肌効果とか、デザインのヒミツとか、JR東日本高崎支社の女性社員さんに、ぜひお話しを伺ってみたかったです。“ご当地コスメ”って、いろんな人が色んな思いで作っていて、本当に奥が深いですね…。次回以降も、そんなご当地コスメの魅力に迫りたいと思います♪

イラスト/間殿彩
取材・文/宇野ナミコ
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