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クチコミ
イヴ・サンローランの『nu』は、発売当初こそ話題になったが、
暫くすると忘れられ、今ではほとんど誰も覚えていない。
でもそれはこの香水が悪いのではない。発表する時期が悪かった。
nuが発表されたのが2001年。折り悪しく、あの芳香剤風の甘い
フローラル・フルーティーが香水界を席巻した年代である。
同じサンローランの『ベビードール』、ランコムの『ミラク』、
少し遅れてランバンの『エクラ ドゥ アルページュ』が幅を利かせた年代。
nuは時代に弾き飛ばされ、流行に足蹴にされた。
もしnuが1980年代後半から1990年代前半に発表されていたら
イヴ・サンローランの代表作になっていたかもしれない。
1980年代中頃、シャネルの『ココ』、ディオールの『プワゾン』、
ロシャスの『ビザーンス』等の成功でオリエンタル・フロリエンタルを
受け入れる土壌がしっかりしていたため、nuも自然に受け入れられ、
流行に乗れたかもしれないのだ。(もっともnuはココやプワゾンより
ずっと軽い香りだが)。
nuの香りはオリエンタル・ウッディ。トップはベルガモットが強く出て、
そこにスパイシーなオリエンタルとウッディが加わり、ゲランの
『夜間飛行』を彷彿とさせる。ジャック・キャバリエ版夜間飛行と
考えれば得心がゆく。トップのベルガモットが消えると、
シルクのようという例えが言い得て妙だと思う、しっとりとしたお香調の
ミドルが長く続く。ラストは白檀とムスクのウッディの残り香。よい香り。
あと悪かったと思うのは名前とボトルだろう。「ニュ」という言葉の響きは
何か粘ついて嫌らしい印象を受ける。もっと気の利いた名前があったなら。
丸いコンパクト型のボトルはシャープでスタイリッシュだが鏡台や部屋に
飾って美しい物ではない。イヴ・サンローランのスモーキング・スーツを
颯爽と着こなした女性がバッグから取り出すのが絵になるのであって、
部屋に置いてうっとりするボトルではない。
コンパクト型は廃番になったが、『Y』や『YVRESSE』と同じように
新しいボトルで復刻された。(残念ながら日本未発売)
今こそこのnuの真価を見極めるいい機会だと思う。
女性用だが男性が使っても違和感が無く似合う。お薦め。
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