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クチコミ
センシャスがとても素敵だったので、楽しみにしていたセンシャスノワールです。
スプレイするとすぐ、透明感のある清らかな木々の香りがひろがります。
深くて静かで、でもきちんと光が届く森の中にいるような感じ。
出しゃばらないシプレやスパイス類が、主役のウッディさにうまくアクセントをそえているんでしょうか。
時間が経つとジャスミンやバニラが出てきて、ゆっくりと円みのあるクリーミーな木々の香りになっていきます。
そしてじわりじわりとインセンス的なアプローチに。
初めから終わりまで、あくまでウッディ。
そこにシプレや花々・クリーミーなトーンが順番に重なり合って彩りを加えていくのですが
主役の木々の香りは静かに佇んで揺らぎが無いので、全体としては静謐で深い香りというイメージを私はもちました。
なんだか、森の奥深くにある寺院にいるような。
途中のクリーミーなニュアンスまでは、
おっ、やっぱりオリジナル同様に「深い官能系」かな??と思ったんですけどね。
ラストノートがインセンスとスパイスを色濃く残したウッディなので、重みのある静けさが強く印象に残るのかもしれません。
非常に個人的な話になりますが、
若い頃に友人たちと樹海をスケッチしにいったことがあります。
散策用の道から少し外れただけで、とても幻想的な情景がそこかしこに広がっていました。
360度、見渡す限りの木・木・木(たまに岩)。
土や木々が音を吸うのか、しーーーーーん、と音がするほど無音。
緑も茶色も湿気を帯びていて色が深く、とても静かに陽の光だけが差し込んでいました。
まるで、絵本のなかに入ってしまったみたいでした。
このフレグランスは、なぜかその時の情景と静けさを思い起こさせます。
香りって不思議なものです。
ところで、トップからずっと続くエスティらしい透明感はオリジナルと同じくここでも健在です。
この透明感と呼ばれるトーン、個人的には時おり鼻にツンときて苦手な場合が(香水によっては)あります。
しかしオリジナルではハニー&マグノリア、このノワールでは木々の香りが其々うまーく透明感と重なり合って、とても素敵な具合。
どちらのフレグランスにも、ずっと清らかさと煌きを感じました。
苦手と感じるトーンでも、匙加減ひとつで好みになったりするんだなあと改めて感じた香りです。
オリジナルもノワールもどちらも素敵ですが、ノワールは体調・気候によってインセンス&スパイシーな部分が辛口すぎて疲れてしまうことが自分はあります。
甘重い系が好きなので、どっちかといえばオリジナルのほうが好みかな。
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