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唐突ではありますが、この香水の別名を考えるなら、私は「生理」と提案します。さほど変な話ではないと思います。“月のもの”というのは女性の私的なものでありアイデンティティです。この香水の名称である「婦人の私室」と本質的に異音同義のものではないでしょうか。何にせよ誰にせよ、女にはプライドを持って守り抜かねばならない奥まった領域があるのです。
私が趣味の映画鑑賞をしている時、男性監督が描く女性には大概においてその方の理想像や偏見が反映され、ものによっては戸惑ってしまうものもあるのですが、女性監督が描く女性は本当にリアルでえげつない。女のグロテスクな部分をこれでもかと描出したりします。身を以って女を生きる女は知っています。女というものは根源的に清々しいものである訳がない、と。
これはそんな、私たちにお馴染みの愛すべきえげつなさが感じられる香りです。この“ブドワール”には男性を受け入れない。男性のみならず自分以外の誰も受け入れない。本当に閉じられた、自分のみにとって心地良いように、長い時間を掛けて自分で作り上げた空間。物質的な意味ではなく、心の中にある部屋です。
甘く癖があり、くどく、生理的で攻撃的で、女の中の毒と反抗心を煮詰めたような感のある香りです。最初は面食らいましたが、やはりヴィヴィアン・ウエストウッドのファーストフレグランスとして、申し分のないほどブランドコンセプトを巧みに体現した香りだと思いました。寝香水として使用した際、朝起きた時の思いもかけない残香の素晴らしさにうっとりしました。甘いバニラの中に、ミドルのあの独特の癖が名残として感じられて、何か素晴らしい夜を過ごしたあとに、その名残を一人反芻しているような気分になりました。
“ブドワール”といっても、天蓋付きベッドのあるフリルひらひらのお姫様部屋という無邪気な発想はしにくいです。そこはヴィヴィアン・ウエストウッドなので、もっと前衛的で先鋭的です。
イメージキャラクターとして、映画「ゴーストワールド」の主人公のイーニドを挙げたく思います。捻くれていて尖っていて常に輪の中から外れていて、いつも奇を衒った格好をしている。自分は人とは違うという優越感も、人に受け入れられないという劣等感も感じている少女。自分の居場所が欲しい…そんな彼女を受け入れてくれる“此処ではない何処か”、何処かにあるかも知れない、居心地の悪さを感じずにいられる領域“ゴーストワールド”。それもまた、私的な領域を表す“ブドワール”の概念と、一致せずとも遠からずではないか、と思うのです。
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