![ラルフ ローレン ロマンス オードパルファン](https://cache-cdn.cosme.net/media/product/2886/85465.jpg)
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恋が自分一人だけではできないように。
わたしの香りへの向き合い方を、すっかり変えてしまった香水です。
思い入れも深いので、長くなってしまうかも。
この香り。母から譲り受けて以来ずっとそばにあります。
大人っぽいネーミングにひるみながらも、いつかこの香りに追いつけたら、と思いつつ、ひそやかな気持ちで瓶のふたをあけたものです。
その頃の印象では、どこまでもフローラル。フェミニン、という程の甘ったるさもなく、さっぱりとしていて、大人っぽいけれど万人受けしそうな香りだな、と思っていました。
とてもとても、好印象。でも、それだけ。
直線的で、首にまかれた銀のテープの文字以外にこれといった飾りのないボトルのフォルムも、媚びてなくて気にいっていたけれど
どうしてこの香水が“ROMANCE”と名付けられたのか、まだ分かっていなかった。
女性的な面からだけで捉えようとすると、ほんとうに上品で、いっそ主張がないくらい、透明なお花のイメージなんです。
そこに一瞬混じる男っぽいトニックの香りに、違和感を覚えるほどに。
でも、違ったんですね。だからこの香水を、ラルフローレンはユニセックスにはしなかったんだ。
女っぽさだけを取り出すのでもなく、逆に中性的に混ぜてしまうのでもなく。
男のひと、の存在があっての女らしさ。
ひと吹きすると、一瞬男のひととすれ違ったような香り。次いで、甘酸っぱい風にふかれたみたいな空気が広がります。思わず振り向かずにはいられないような。
その香りが自分の肌に届いた瞬間から、ふわっとフローラルがあたたかく溶けていく。
時間がたって、体温となじむにしたがって、安定して折り重なる花の香りの中に、かすかに苦いような、自分とはまるっきり同じにはなれない、そんな影があることに気づきます。染みついてしまった、誰かの痕跡。
でもそれもまたムスクの香りにつつまれていって、あぁ、酸っぱいと思ったのも、苦いと感じたのも、やっぱりすべては甘やかだったんだなぁ、という余韻だけが残ります。
自分の中でこの香水への印象ががらっと変わってしまったことに気づいたとき、わたしを変えたひとのことを思いました。
こんなに情熱的な香りだから、それを容れるボトルはそっけない程シンプルなくらいで丁度いいんですね。
普段は控えめに香らせるようにしていますが、夜、自分のために纏うときは、手首の脈打つあたりにひと吹きして、香りの変化を感じながらぼんやりするのがわたしの楽しみ方です。
香水って、ひとの気持ちの数だけ色を変えるものだと思います。またわたしも変わっていくのだろうけど、本当に素敵な香りなので、何回でも戻ってきたいと思います。
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