
「私の宝物」
はて?何だろうなって。
多分、モノじゃない。モノは壊れる。薄れても残るのは記憶。
忘れちゃうくらいならしょうがないじゃない。
私の小さい頃のアルバムは、ない。
色々あって、どっかいっちゃった。
もしかしたら家の中にあるかもしれないけど、探さないだろうな。
でも、写真は少し持っている。
分厚いアルバムから数枚、親に内緒で持ち出していた。だから震災を逃れた。
母は写真を撮るのがうまい。
うますぎて、撮り役ばかりの母の写真だけなかったけれど、私が高校に入学するときのものがある。
そしてこれから何枚でも、写真を撮ることはできる。
・・・
それでもあえて宝モノを挙げるとすれば、2本のビデオテープかな。
1本は学生時代に教育実習に行ったとき、学年の先生が作ってくれた。
記念写真を貰うことはよくあることだが、ビデオとなるとあまりないと思う。
学生時代、「これは頑張った!」と言えるものは。
部活動、教育実習、卒論、そして恋愛。
勉強はしなかったなぁ。
中学高校と、今考えるとすごい時間とパワーを使って勉強して疲れちゃったのかな。
バイトも沢山したけど、部活動がメインだったため二の次だったし。
教育実習期間だけは、部活動のことを一切忘れて目の前の子ども達とぶつかった。
小学1年生担当で、音楽会の練習を任され、他のクラスの子がちっとも言うことを聞いてくれなくてグチャグチャになって、泣いた。
担当のクラスの女の子に慰められた。
「先生、ハーモニカじゃなくてオルガン教えてよ」
トホホー。でもありがとう。
そんな日々が詰まったビデオテープ。宝モノとして挙げるに相応しいだろう。
2本目は部活動の卒業公演のビデオテープだ。
バブル崩壊前だったけれど、周囲の子達はみんな海外旅行へ行っていた。
私は旅行は昔から苦手。行くなら国内と思ったけれど、友人たちと時期が合わなくてそれも行かずじまい。
部活動の内容はちょっと複雑で説明しにくいんだけど、普段やっていることとは少し違うことを卒業前にした。
旅行回避で一番暇人の私は主役である。
劇になんて出るキャラじゃないと今は周囲に思われているようだが、そんなことはない。
自ら手は挙げないが、人が足りなくて出て!と言われれば出る。
部活の仲間は私のそういう部分もよく知っていたので、真っ先に誘われた。
暇そうだから(笑)
学生最後の思い出として、十分すぎるくらいのことだった。
2ヶ月、うーん、どれくらい練習しただろう。
そのときの本番の画像・音声ともに切れ切れのテープだ。
これもやっぱり、宝モノ。
・・・
今度地震や津波や火事その他災害が降りかかったら、私はそれらを置いて逃げる。
両親と、できれば飼い鳥を連れて。
あ、連れられてかも?
余裕があって持っていくとしたら、多分もっと現実的なもの。
携帯とかお金とかコートとか食べ物とか。
ありきたりだけど、私の宝物は家族です。
・・・
※あとがきを書きました。合わせて読んで頂ければ嬉しいです。
https://beautist.cosme.net/article/204657
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