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20年の記憶

20年の記憶

就職してからほんの数年前まで、私は化粧品に今ほどの情熱を持てなくなっていました。

学生時代は美容系の雑誌を買って情報収集し、友人とデパートのコスメカウンターをハシゴし、普及したてのインターネットを使って各ブランドのホームページを毎日チェックしていたのに。

就職した会社は当時、「ド」がつくほどの田舎にあり、公共交通機関がほぼゼロ=車通勤必須の会社でした。
最初の一ヶ月は頑張って自転車通勤していましたが、あまりの通勤距離の長さと急勾配にギブアップ寸前。そこに畳み掛けるように扁桃腺炎を発症し、ノックアウト。
車購入を決断しました。

そういえば自転車通勤していた時期、雨の日ってどうしてたんだっけ・・・?覚えてない。
ホラ、人間ってイヤな記憶は無意識に消してしまうっていうから・・・。

学生時代、一応車の免許は取得しましたが、教習所に通う前の私の「車」の認識は「ハンドルとブレーキとアクセルで操作する乗り物」。
親が契約したのはまさかのマニュアル免許。
車が「オートマ車」と「マニュアル車」の二種類あることを教習所の講義で初めて知る私。

オイオイオイオイ・・・聞いてないぞ・・・クラッチってなんだ・・・シフトノブってお前、それまで操作してたら両手両足全部動かすことになるじゃないか・・・常にガチャガチャ操作してろってことか・・・?「かもしれない運転」をしながら・・・?何を言っているんだ・・・?

当然指定時間をオーバーします。10時間以上オーバーしたな。センスないんだよ。
教習内容に原付バイクの授業もありましたが、教官が原付バイクを運転する私に一言。
「ミッチさん、自転車乗れないでしょ。」失礼なやつめ、乗れるよ。自転車くらい。

まあ運転センスもない上にペーパードライバーだった私が車なんて、そんなすぐ運転できるわけがない。
会社の先輩から聞かされていた「冬の風物詩、毎年数台の車が転がり落ちる凍結ワインディングロード」も通勤経路に入っとる・・・無理や・・・でもクッソ寒い中の自転車通勤も命に関わる・・・。
背に腹は変えられない、仕方ないので車通勤の申請をしました。車も買いました。ぶつけても心が痛くならない中古の安いやつを。

「物に車をぶつけてもいい、弁償すればいいから。だけど人様だけは絶対ぶつけるな。」とキツーく親に言い聞かされたので、渋滞の少ない朝イチ出勤。
冬は出勤前によくフロントガラスが凍っていたから、ヤカンで沸かしたての熱湯をかけてたなぁ。すごいでしょう、私。なかなかやれることじゃない。

できるだけ車通りの少ない早朝の時間帯を狙って通勤していました。残業もほぼ毎日していました。
すると当たり前だけど会社にいる時間が長くなる。会社と家を往復するだけの日々。死んでいく心。
休日は何もしたくない。外に出たくない。
アルコールという魔法の水でイヤなことは忘れよう。
録画していたとっとこハム太郎も観なきゃいけない。

ホラ、化粧品カウンターなんて足が遠のくに決まってる。

当時使っていた化粧品が思い出せません。20年経つとそんなもの?
化粧下地・・・使ってたっけ・・・?使ってたな・・・なんだったっけ。
ファンデーションは確か・・・え~と、当時デビューしたてのマキアージュ一択で、
仕上げのお粉・・・確かプチプラの・・・何か・・・いろいろ・・・安いやつ・・・
アイシャドウも同じ物をずーっと何年も繰り返し買っていた気がする。薄いピンク系。
愛飲していた芋焼酎の名前はしっかり覚えているのに。黒霧島。

もったいないことしてたな~と今更ながら思います。

一人暮らしだったけれどそれなりに自由になるお金はあったし、今よりずっと肌はピチピチしていたはず。
いろんなアイシャドウにトライしてみればよかった。
チマチマ毛穴パックしていないで、シュウのクレンジングオイル買えばよかった。
毛穴パックやピンセットでの角栓除去のダメージは、今でもパッカリ開いた毛穴という形で残っています。

これだけは今でも本当に後悔している・・・覆水盆に返らず。チーン。



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