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たくさんのジェーンエアたち

たくさんのジェーンエアたち

週末で予定がたくさんあったのに、雨で全部お流れ。
やることもないので、旦那と二人でDVDを見ていた。

今日は私が近所のHMV閉店セールで買ったジェーンエア。
3ポンドだったので買う予定もなかったんだけど、買ってもうた。
主演は最近かぼちゃが入れ込んでいるマイケル・ファズベンダー(いい男♪)と不思議の国のアリスでアリスをやったミアなんとか、ってんだけど。(名前難しすぎて書けません。)


ジェーンエアは有望な若手女優が出てくるとしょっちゅうその女優を据えてドラマだの映画だのになっております。ロケ地はもちろん作者のブロンテ姉妹が生まれ育った北イギリス。
ムーアの花咲くのっぱらで、男女の愛憎、若い女の真摯な愛がすべてを導くみたいな感じのドラマを繰り広げるのですが。

ジェーンはフツーの容貌の子なのだが、知性が優れていて性格は勝気で独立心旺盛。
生まれは貧しく、子供のころは虐待されて育ち、大人になったらお金のために一人で働かないといけないという身。
大邸宅の家庭教師になって、そこで出会った主人のロチェスター卿に好きになる。で、ロチェスターも勝気で独立心が強い知的なジェーンに魅かれていく。二人は精神的には結ばれていて惹かれあっている。が、色々事情があって、彼らは結ばれない。

で、ジェーンはヒースの丘をさまよい歩く。ロチェスターから逃れるために。

てな感じのハナシなんです。

この話は男性より、女性に受けがいいでしょう。でもう一つ言わせれば、イギリス人より日本人の方が好きな小説だと思われます。

私がイギリスに留学したころ、この小説が大好きって日本人にたくさん会いました。
熱烈なファンがたくさんいるのです。
「私イギリス文学が好きでイギリスに来ちゃった。会社も辞めたの(はあと)」という日本の女子にたくさん会いました。
「ほほお、で、何が好きですか?」
「ブロンテ姉妹とオースティン(高慢と偏見の人ね。)です。」
「他は、、、」
「私はこの二人(正式には3人だけど。)しか読みません」
と言い切られてハナシが終わるのが常。

イギリス文学って言ったってさ、いっぱいいるべさ。カズオイシグロだってそうだし、グレアムグリーンだって、マーガレットドラブルだって、イーブリン・ウォーだって、DHロレンス(チャタレイ夫人の恋人)だって、そうだよ!!
色々彼女達にいいたいのだが、ハナシにならないのでやめる。

彼女達は自分をジェーンエアに重ねているのですよね。
もしくは高慢と偏見の主人公エリザベスさんに。
二人とも共通点がある。容貌は美しくは描かれていないが、生活は活発で闊達、男性にも物おじせず、頭がよく、ウィットに富んでいて、最後にはお金持ちで背の高い素敵な旦那さんに惚れられて(精神的に)、高い精神的な次元で結ばれるってやつだ。

彼女達はこのてのハナシが大好きで、日本でその手のハナシの主人公にはなれず、
イギリスまで来てしまった子が多かった。なんか、それはそれで見ていて辛かった。

はっきり言って現実はそうもいかない。
確かにこういう恋愛ってあるかもしれませんね。でも、恋愛ってこれだけでもないし、ジェーンエアもなんというか時々「黙れジェーン」と思わせるくらい男性に失礼なことをぶっこいているしな、、、

なんというかジェーンエアも嵐が丘も高慢と偏見もお話としてはものすごい良くできているのですが、じゃあ現実はどうかってハナシになると心もとない。
割に大人になって気がついてきているのだが、これって一種のファンタジーなのかもしれないですね。SFとかと同じ次元。
現実は男性ってもっと甘ったれでだらしないところもあるし、もっと肉欲的なところで動くところもある。ジェーンに霊的にひかれているという設定にはなっているものの、ロチェスター卿は若いジェーンのフレッシュなところ(性的なところも含む)や生命力にひかれているところも多々見受けられるからだ。
その辺わかっていないで「精神的な」とか言っているお姉ちゃんはどうかと思うけどさ。

若い娘っているだけで、セクシーというか生命力があってフレッシュなのだ。
別に私は中年のおっさんがAKBとか言っていてもしょうがないかなと思う。若い御嬢さんはそれだけで生命力があって、フレッシュだからだ。
それに魅かれるのは構わないが、そこ目当てで何もかも捧げてしまう男性にはちょっと「?」だけどね。

てなわけで、いつもビクトリア朝のドラマを見て思うんだけど、あの頃は栄養状態が全くよくなく、短命だから、登場人物の顔色がものすごい悪い。
外人だとホントに青い顔してセリフを言っているのがちょっと怖い。

歴史的に考えたらそれは絶対にできないんだけど、私がメイクさんだったら、チークをひとはけしてあげたいわーといつも思う。

さて、ブロンテ姉妹のハナシになってしまったので、
最後にケイトブッシュのPVを添えます。嵐が丘をテーマにした永遠の名曲。
赤い口紅と黒い髪が最高にきれーなおねーさん。
(旦那が今でもゴージャスと言ってます。)

さんまの恋のから騒ぎの歌ですよー。

http://www.youtube.com/watch?v=91_kCdoKaUE

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コメント(14件)

  • とだいさまコメントありがとうございます。空港のおねえさんくらいの人、たくさんこっちにいるのでブリジットくらいだとあんまりインパクトありません。健康でのびのびしているじゃないか、という意見が多いです。

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    2013/2/14 06:03

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  • トンタン様、コメントありがとうございます。坪内訳は秀逸でございますね。沙翁とはうまく言ったもんです。オースティンは女性を狂わせる何かがあるというか、ホントにはまりますよね。私もなんだかんだ言って読んでしまいます。

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    2013/2/14 06:02

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  • 再度失礼します。え~~~ブリジットはデブではなく普通だったのですか(@@;;
    そういえば、スキポール空港のMACのBAさんも、立派な下半身されてました。顔は細いのに、身体がデカイ!ビックリでした。

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    2013/2/13 20:50

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  • とだいさまコメントありがとうございます。私もあの映画見てコリンのフツーの人の恰好よさみたいなのが好きになりました。ブリジットこっちではデブではなく、ふつうです。あれは映画ですから、現実よりかなり細いような気がします。

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    2013/2/13 04:52

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  • すももあんずさまコメントありがとうございます。あのハイトーンが出るなんてすごいですね。こっちでは人気ものになれますよ!!(特におっさん世代に。)ヒースの丘、すさまじく何もなくって、死んでも3日くらいは発見されなさそうな感じでした。待ってますよ。

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    2013/2/13 04:50

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  • 麻宇様コメントありがとうございます。そうなんです。人間もっと生臭くてどろどろしてるんですよ。(でもあなたはそういうところから遠く離れてひょうひょうとしている雰囲気があります。)私もそれが言いたかったんです。

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    2013/2/13 04:49

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  • トンタン様、コメントありがとうございます。最近、この手の文学好きが多いような気がして嘆かわしいです。私も古い方が好きで、探偵ものだといまだにモース警部が好きです。(古い。)もちろんシェイクスピアも好きです。いつか原書で読みたいですねえ。シェイクスピア。

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    2013/2/13 04:48

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  • のうまさまコメントありがとうございます。もしかしてピーターオトゥールバージョンかしら?最近のピーターの映画で日本未公開でしたが、若い子に一目ぼれしてしまう老人のハナシが面白かったです。彼はセクシーですね。ハイ。

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    2013/2/13 04:47

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  • イギリス文学といえるのかどうかわかりませんが、オースティンのほかに、コナンドイル、J.アーチャーとかの「ケインとアベル」などとっても好きです。

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    2013/2/12 20:16

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  • 高慢と偏見好きでした。特にコリン・ファースが好き!なので、当然ブリジットジョーンズも好きです。ブリジットが太っているのは、ビクトリア朝のときと比べて、あまりに体型がちがうこともパロディの一つだったのかもしれませんね(笑)

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    2013/2/12 20:14

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  • ヒースの丘!一度訪れてみたいです、あの荒んだ雰囲気に妙に魅かれます。ケイト・ブッシュ懐かしいですね~。中学生の頃大ファンでした。この歌も以前カラオケの十八番でしが、あの高音が最近は難しくなってきました(涙

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    2013/2/12 17:09

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  • 英文学と言ったらシェイクスピアとコナン・ドイルしか出てきませんでした。恋愛モノってファンタジーですよねぇ。人間てもっとドロドロしてるはず、とつい思ってしまいます。ビクトリア朝の顔色が悪いのは、時代背景のせいだったのですね・・・趣味悪いな、と思って見ておりました(笑

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    2013/2/12 12:18

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  • 続き)とってはファンタジーでした。ラプンツェルのような。チークひとはけしたい、ってよくわかります。陶器のようなお肌が美しかったんですが、恋したらチークでしょ、と思いますね^^ 余談ですが、わたしの大好きな恋愛映画は『チップス先生、さようなら』です。

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    2013/2/11 08:27

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  • こちら、衣装がすべて手縫い、という心意気に惹かれて、映画館に足を運びました。青いかぼちゃ様のおっしゃるように、ロチェスター卿はジェーンの生命力に惹かれているように思いましたし(彼女の影まで愛していたかは不明ですね)、もうひとりの真摯な男性の方へ嫁げばいいのにとさえ思ってしまいました^^;わたしに(続

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    2013/2/11 08:23

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