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4月前半の映画はチャンスと約束

4月前半の映画はチャンスと約束



 4月に札幌で観た映画2本をまとめて紹介します。

 初めに紹介するのは、イギリスのオーディション番組で優勝してプロの歌手になったポール・ポッツの半生を描いた「ワンチャンス」です。

 デヴィッド・フランケル監督、ジェームズ・コーデン、アレクサンドラ・ローチ、ジュリー・ウォルターズ他出演。ユナイテッドシネマ札幌で。

 子供のころからいじめられっこだった内気なポール・ポッツ。ひそかな夢は「オペラ歌手になること」。イタリアのオペラ学校に留学し、憧れのパヴァロッティの前で歌うが、「オペラ歌手にはなれない」と言われ、自信喪失。携帯電話の販売員になる。ある日オーディション番組の広告を見つけ、最後のチャンスと思い、出場する。

 オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」出身で、世界的に有名になったポール・ポッツ。「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出演するまでに、こんなにいろいろあったとは驚きです。あまりにもチキンハートで、失敗や事故・病気が続いて・・・。内気なポールが成功する影には、奥様の愛の力があったのですね。

 映画の中のオペラシーンでポール役が歌う「誰も寝てはならぬ」「清きアイーダ」「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」など数々の名曲は、すべてポール・ポッツ自身の吹き替えによるもの。「ブリテンズ・ゴット・タレント」のシーンの審査員3名は実際の番組の審査員で、せりふもほとんどそのまま(?)なのも面白い。

 いくつかのオペラシーン、「ラ・ボエム」「アイーダ」など知っているオペラが多かったのが、私的にはうれしかった。最もすばらしいのは「誰も寝てはならぬ」のシーン(トゥーランドット)、感動的ですよ。「トゥーランドット」は観ていないので、今度はぜひこのオペラを観たいですね。

 すばらしいポール・ボッツの歌と素敵な愛のストーリー。とてもさわやかな実話を基にした映画です。オペラが好きな人はもちろん、そうでない人も楽しめますよ。(評価★★★★)




 次に紹介するのも実話に基づいた映画です。あの映画「メリー・ポピンズ」ができるまでの秘話を映画にした「ウォルト・ディズニーの約束」。

 ジョン・リー・ハンコック監督、エマ・トンプソン、トム・ハンクス、コリン・ファレル、ポール・ジアマッティ他出演。札幌シネマフロンティアで。

 ウォルト・ディズニーは長年「メリー・ポピンズ」の映画化を考えていたが、原作者のP.L.トラヴァースが承諾しない。本が売れなくなったトラヴァースは、しぶしぶハリウッドに向かい、ディズニーのスタッフと会うが・・・。

 トム・ハンクスはウォルト・ディズニーによく似てます。小学生のころにテレビで見た「ウォルト・ディズニーアワー(?)」のウォルト・ディズニーそのままのシーンも。

 偏屈で頑固なトラヴァースを演じるエマ・トンプソンはさすがの演技力。最初はとてもいやみで憎たらしく感じるのですが、だんだん彼女の孤独などが伝わってきて・・・。エンドロールで、実際のトラヴァース夫人の肉声テープが流れますが、エマ・トンプソンの話し方はそっくり! 研究したんですね。

 時々トラヴァースの少女時代のシーンが入りますが、その中にアッと驚くシーンがあります(「メリー・ポピンズ」を見た人にしかわからないかもしれません)。私が「メリー・ポピンズ」を観たのは小学校4年で、ほとんど覚えていませんが、映画ができるまでにこんなことがあったとは・・・。

 ウォルト・ディズニーのすばらしい人柄がわかりました。もちろん映画の中で、「メリー・ポピンズ」の名曲ができる過程のシーンもあり、「メリー・ポピンズ」をもう一度観たくなりました。

 意外にも感動的な映画です。映像と曲はいいけど中身があまりない「アナと雪の女王」よりもはるかにお奨めです。(評価★★★★と★★★★☆の間)



 最近実話を基にした映画が多いけど、どれもとても面白い。やっぱり、「事実は小説よりも奇なり」なんですね。



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