ポール & ジョーの創設者であり、デザイナーのソフィー・メシャリーが、今回アットコスメニッポンのために、特別に取材に応えてくれました! ネコリップ誕生のエピソードから、愛する2匹の飼い猫まで“ネコ愛”を語り尽くします!
▲デザイナーのソフィーと愛猫のヌネット(ソフィーのインスタグラムより)
Q.1:はじめてネコリップを見たとき、どんなお気持ちでしたか?
「とてもビックリしたわ。うれしくて、感動して、“これは本当に現実なのかしら?”とも思いました。私が今まで見たリップスティックの中でいちばん美しかったわ! ネコリップのサンプルは、ポール & ジョーのコスメチームからの、とっておきのギフトでした。私がどれだけ猫を愛しているか、彼らは分かってくれていたから」
▲ソフィーが感激した見本から生まれた、2010年発売の初代ネコリップ
猫が大好きだったものの、猫アレルギーと思っていて飼うことができなかったというソフィー。ポール & ジョーのコスメ開発チームが「猫といつでも一緒にいられるように」と作ったのが、ネコリップでした。素敵なエピソードですね。
Q.2:ネコリップの製品化にあたって、どんなリクエストをしましたか?
「絶対に、あっと言う間に話題になると思ったわ。ポール & ジョー ボーテのファンの方々の今後の期待値もあがると思ったし、ブランドのアイコンになっていくと確信しました」
▲歴代のネコリップたち。ソフィーの言葉通り、現在はポール & ジョーのアイコンに
「何かリクエストをしたとしたら、それは“ポール & ジョーのファッションのコレクションと同じように、化粧品のパッケージやデザインも進化していくべき”ということかしら」
Chapter1でご紹介した通り、ネコリップは登場のたびに進化して“顔立ち”が変わっています。さらに、スティックの金具にネコ柄をあしらったり、外箱にネコ型の窓をつけたりと、毎回パッケージにも驚きの工夫が! 次に誕生するネコアイテムも楽しみですね♪
Q.3:現在の愛猫たちについて教えてください!
「ジプシーとは“PAUL & JOE SISTER”の広告撮影現場で初めて出会ったの。まだ生後2ヶ月の子猫で、猫というよりは小さな毛玉みたいだったわ。かわいすぎて、その場で飼うことを決めてしまったの。ジプシーが家にくる前日には、ワクワクして眠れなかったわ」
▲まだ幼い頃のジプシー。狭いところが大好き!?(ソフィーのインスタグラムより)
「家に来た初日、ジプシーは家中の色々なところに隠れてしまって、見つけるのが大変だった。今はもう4 歳になっています。私とジプシーは、お互いのことをよくわかって“共犯”のような関係ね(笑)。毎日、私が帰ってくるときには、ちゃんとお出迎えしてくれるの。私がいつ帰ってくるかわかっているのね」
▲ジプシーと一緒にパシャリ!(ソフィーのインスタグラムより)
「ジプシーが退屈しないように、猫をもう一匹飼うことにしました。名前は“ヌネット”と言います。大きなグリーンの瞳をしている子猫よ。ヌネットがやってきたとき、最初ジプシーは嫉妬していたけど、男の子だし、年上だし……(笑)。今では2匹は大の仲良しです」
▲ヨチヨチ歩きの子猫だった頃のヌネット(ソフィーのインスタグラムより)
どうしても猫を飼いたかったソフィー。そんなとき、猫アレルギーではないことが判明するとともに、ジプシーとの運命の出会いがありました。その後、2匹目のヌネットを迎えることに。インスタグラムにはジプシーとヌネット専用のアカウントがあるほど、2匹は溺愛されています!
Q.4:ファッションにおける「ネコモチーフ」へのこだわりを教えてください。
「私は猫のいじらしさというか、人に感動を与えてくれるようなところが好き。ファッションのモチーフにする際も、常に“かわいいかどうか”はちゃんとチェックしているわ。猫はとても美しい生き物だけど、美という観点でいうなら、子猫は特にそうね」
▲最近のソフィーとヌネット。子猫だったヌネットもずいぶん大きく!
2匹はソフィーのクリエイションにも、影響を与えています。ちなみに、初代ネコリップの開発段階では“クールな顔立ちのネコ”にこだわったソフィーですが、実際にジプシーとヌネットを飼い始めてから、“子猫風のかわいらしい表情”のネコモチーフが増えたそうです。
Q.5:ポール & ジョーのコスメチームとのパートナーシップについて教えてください 。
「日本のコスメチームのスタッフとお仕事をするのは、大好きです。なぜなら仕事をしているという感覚ではないから。いつもお互いのアイディアをシェアして、クリエイションを楽しんでいるの。日本のコスメチームは最高で、いつも画期的なアイディアを提案して、私をよろこばせてくれるわ」
▲画期的なアイディアの象徴であるネコリップ
「私はファニーだったり、かわいらしいものが大好きで、日本のコスメチームのスタッフは、それをとてもよく理解してくれるの。みんな私が子どもの心やスピリットを大切にしていることをわかっているのね」
日本のチームとのベストなパートナーシップから、ポール & ジョーならではの、ワクワクするようなコスメが数多く誕生しています。詳しくは次のChapter3で!
Q.6:日本のコスメのクオリティについてどう思いますか?
「私は日本のコスメは“世界でいちばん”だと思っています。アルビオンが作る他の製品も使っていますが、フランスで買えないものもあるから、友だちからとってもうらやましがられるの。ポール & ジョー ボーテのなかで今のお気に入りは新しく出た“スペシャルトリートメント”ね。すごくいいわ!」
▲ソフィーのお気に入り、左から:ブルー トリートメント、ブラック トリートメント、レッド トリートメント 各15ml 4,000円
“ブルー”はみずみずしい感触で毛穴をなめらかに整え、つるんとした質感へ。“ブラック”はクールな感触で、肌にシャープな印象を。“レッド”は濃密なしっとり感で、モチモチの肌へと導く美容液。メイクアップ製品はもちろん、日本のスキンケア製品のクオリティの高さにはソフィーも一目置いているようです。
Q.7:ポール & ジョー ボーテのコスメで、他にもお気に入りはありますか?
「“古木オリーブオイル”の入ったローションも大好きだし、ネイルは発色と質がすばらしい。パッケージもすばらしくて、お風呂に並べて飾っておくのよ」
▲ハーバル ローション 200ml 5,000円
まろやかな感触で肌をしっとり保つハーバル ローション。古木オリーブオイルを配合し、化粧水でありながら肌内部がふっくらと満たされる感覚を抱けるはず。欧米は日本に比べて保湿化粧水を使う習慣が少ないといいますが、日本の技術から生まれた“高機能化粧水”は、ソフィーをとりこにしています。
▲ネイル ポリッシュ 33 「ビニル」 1,600円
ネイル ポリッシュでいちばんのお気に入りがこの鮮烈なレッド。パリジェンヌであるソフィーは“赤”にこだわりがあり、美しい発色を叶えるために、何度も処方をやり直したそう。肌とのコントラストで、手元がパッと明るく見える、エレガントなカラーです。
Q.8:日本のアットコスメ読者と、ポール & ジョー ボーテのファンに、ぜひメッセージをお願いします!
「日本の皆さんが、私と同じ前向きでハッピーな気持ちをシェアしてくださることを、とてもうれしく思います。私の目標は、新しい商品がでるたびに“皆さんをハッピーにすること”です。ネコのアイテムをはじめ、これまでにないポール & ジョーのアイテムで、楽しくしあわせな気分をシェアしていただけたらうれしいわ」
ソフィー・メシャリー プロフィール
フランス、パリ生まれ。アズディン・アライアのもとで経験を積んだのち、両親が経営するパリのシャツメーカー「LE GARAGE(ル・ガラージュ)」に参画し、26歳で専任デザイナーに就任。1995年、2人の息子の名前を冠した「PAUL & JOE」をメンズコレクションからスタート。翌年レディースコレクションを立ち上げる。コレクションはデザインのいたるところに“JOIE DE VIVRE(生きていることの喜び)”が散りばめられている。2002年、「PAUL & JOE BEAUTE」がスタート。独自の存在感を放つパッケージ、肌にのせることを心から楽しめるテクスチュアや色揃えが多くの女性に支持されている。
取材・文/宇野ナミコ
撮影/広瀬美佳