限定品から制服まで!ファッションとのコラボレーション【Legend15 ポール & ジョー ボーテ Chapter4】

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限定品から制服まで!ファッションとのコラボレーション【Legend15 ポール & ジョー ボーテ Chapter4】
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ポール & ジョーの魅力のひとつは、その時期に展開するファッションのトレンドと融合したオリジナルの世界観です。ファッションの柄を使った限定品から、百貨店美容部員の制服まで。ポール & ジョーならではの、ファッションとコスメのコラボレーションとは?

▲2015年プレフォールコレクションと、花柄モチーフを用いた限定コンパクト

デビュー以来大人気の「限定アイテム」

2002年のデビュー以来ポール & ジョー ボーテの名物アイテムのひとつが、シーズンごとに登場する“コレクションスパークルズ”です。パリで発表された最新ファッションとリンクした、限定アイテムのこと。ファンの間では“コレスパ”と呼ばれています。

▲ポール & ジョー ボーテ 商品企画担当・中島應さん

「ファッションのコレクションに使う柄が決定した段階で、パリのアトリエから日本に生地のサンプルが送られてきます。コレクション本番の、だいたい5ヶ月前でしょうか」(ポール & ジョー ボーテ 商品企画担当・中島應さん)。

Chapter3のお話では、コスメの開発は約20ヶ月前からスタートするはず。5ヶ月前って、けっこう発売までギリギリですよね!?

▲パリから送られてきた生地サンプルの数々

「そうなんです(笑)。ですので、中身のカラーは先に制作をはじめ、最後にケースとのバランス感を調整します。生地サンプルが届いた段階で、コスメのコレクションテーマや、中身のカラーに合わせ、どのモチーフを採用するか考えます」(中島さん)

最新の柄をそのままコスメに!

下の写真は、各コレクションのルックと、そのモチーフを取り入れたコレスパの完成品です。たとえば2018年はこんな感じ。鮮やかな赤地に白鳥や花々が描かれたワンピースの柄を限定アイカラーのパッケージにしました。

▲2018年プレフォールコレクションと、白鳥柄を入れた限定アイカラー

2017年の秋は、ポール & ジョーらしい花柄×レオパードの大胆なプリントを採用。中味のカラーが映える、明るいデザインに。

▲2017年プレフォールコレクションと、レオパード柄を取り入れた限定アイカラー

こうやって完成品を比較すると、一見「柄を決めるだけのシンプルな作業」に思うかもしれませんが、さにあらず! 柄を製品に落とし込むのは本当に難しいといいます。

「柄が中途半端なところで切れたり、中身の色とのバランスが悪かったり、実際に作ってみると思いもかけないことが発生して。毎回細かな調整が必要です」と、中島さん。コレスパに関しては、デザイナーのソフィーからリクエストが入ることも多いそう。


「ファッションと直接リンクするので、こだわりが強い部分なのだと思います。同じネコ柄でも“このネコ柄ではなく、こちらのネコ柄を使って”とか。柄に関しては色々指示が入りますね」(中島さん)

あえて「紙」を容器に使う理由

コレクションスパークルズは、フェイスカラーやアイカラー、リップカラーも、すべて“紙製のケース”で作られています。

「“カルトナージュ”というフランスの伝統工芸にインスパイアされています。18世紀から続く厚紙細工で、もとは蚕を運ぶ入れものだったとか。フランスのエッセンスを取り入れたかったとのと、紙製の容器は印刷の色が最もキレイに出るためです」(中島さん)


毎シーズン、コレクションと連動したケースが登場するのは、ポール & ジョーならではの試み。リアルタイムのモードの空気感が伝わってきます。

「ケースとカラーの組み合わせを考えたり、ギフト用に選んだり、店頭でポール & ジョーの世界感を楽しんで頂けたらうれしいです」(中島さん)

ちなみに 、歴代コレクションスパークルズの中でも、真っ先に売れていくのが“ネコ柄”モチーフ。やっぱりネコ人気強し!ですね。

美容部員がうらましい!? 百貨店「制服コレクション」

ポール & ジョー ボーテとファッションの連動を象徴するものの一つが、百貨店で美容部員が着用している“制服”です。コスメフロアのなかでも、ひときわお洒落で目を引くポール & ジョーの制服。担当しているのは、マーケティングプランナーの渡部さや香さんです。

▲ポール & ジョー ボーテ グローバル戦略部 マーケティングプランナー・渡部さや香さん

「百貨店の制服は、春夏と秋冬の2パターンが存在し、それぞれ2シーズン着用します。だいたい2年ごとに、新しいデザインに変わるかたちですね」(渡部さん)

もととなるデザインは、もちろんポール & ジョーのルックから。まずはシーズン前後のコレクションから“制服に適したもの”を選びます。
「たとえば最新の制服は、もともと左と中央の写真のようなルックを応用しいています。花柄のプリントやふわっとしたシルエットは踏襲しつつ、“制服としての機能”を追求してました」(渡部さん)

▲左はトップスに応用した2018年春夏コレクション。中央はパンツに応用した2018年リゾートコレクションのコート生地。右は2018年春夏の制服。

「お客様にメイクのタッチアップをするとき、袖が長いと邪魔になりますよね。袖丈を詰めたり、袖のボリューム感を押さえたり、店頭で動きやすいよう考えます」(渡部さん)


パンツスタイルの場合は、立ったり座ったりしやすいよう、伸縮性に優れた生地を採用。現場の美容部員の声をもとに、毎回進化しているそう。

「動きやすさ」と「きちんと感」も大切

「スカートスタイルの場合は、かがんだ時に足が見えすぎない丈に。形がタイトすぎると動きにくいため、スムーズに動けるシルエットや素材を検討します」(渡部さん)
下記は2012年秋冬の制服。襟元のボウ(リボン)とフリルのバランス感が可憐なワンピースです。

▲2012年秋冬の制服

「実際のルックはミニ丈ですが、膝まで丈を長くし、ベルトはなくしてギャザーにしました。腰にブラシ用のポーチを巻きやすくするためです」(渡部さん)

うーん、現場での機能が本当に考えられているんですね。柄はポール & ジョーに数多く登場する動物モチーフですが、じつはここにもこだわりが…!

「コスメのカウンターはカラフルな製品が並ぶため、“制服の色や柄”もカウンターの雰囲気に調和していなくてはいけません。どの制服の場合も、柄や色合いがうるさくならないよう心を配ります」(渡部さん)

とくにトップスは“メイク映え”するように、明るい色や雰囲気を重視するそうです。

制服の枠を越えた「スタイリッシュなデザイン」

下は2013年春夏の制服です。繊細な花の刺繍が印象的なスタイルですが、「刺繍に関しては、何度もパリとやり取りを重ねました」と、中島さん。刺繍はともすればアジア風のテイストになるため、“ポール & ジョーらしさ”の表現に苦労したといいます。

▲2013年春夏の制服

「もともとのルックは白いシャツでしたが、メイク製品を扱うとき白は汚れやすいので……。写真のようなヴィンテージピンクにアレンジしました」(渡部さん)

トップスが淡いピンク、パンツはあえて大胆な赤。2色のコントラストが映えるスタイリッシュな制服で、このまま私服として着られそう!?


「制服っぽく見えないスタイルですが、お客様の前に出るときは“きちんと感”も必要なんですね。ウエストからシャツが出ない丈にするなど、お客様からの目線も大切にしています。この“制服としての機能”と“デザインのバランス感”を、パリのアトリエのスタッフに理解してもらうまでが本当に大変でした」(渡部さん)

なんとパリのアトリエが監修!

え? パリのアトリエって、まさかポール & ジョーのアトリエのこと? 制服って(デザインは本国の許可を得るとしても)、国内の制服メーカーが作っているのかと、勝手に想像してたんですが……。

「ポール & ジョーの服として、ブランドのタグがつくからには“ほかの人には任せられない”というのがソフィーの考えです。生地の決定から染色のトーン、サイズごとのサンプル制作まで、全てパリのアトリエが手がけています」(渡部さん)

▲制服にもポール & ジョーのタグが!

……ビックリ! パリコレの作品と同じアトリエで、デザイナー自身もチェックする百貨店の制服なんて、他にはないかもしれません。

「一般には流通しないオリジナルのデザインですから、そういう意味では美容部員さんしか着用できない、世界で唯一のポール & ジョーの服といえるかもしれませんね(笑)」(渡部さん)

買うことができない、オリジナルデザインのポール & ジョー。美容部員さんがちょっぴり羨ましくなってしまいますね。

制服はポール & ジョーにとっても初の試み

「制服」の制作は、パリのアトリエにとっても初の試み。コレクションのクリエイションとは全く発想が違うため、最初はスタッフに戸惑いもありました。

「生地を決めるとき“このデザインならシルクがいいんじゃない?”と提案され、いやいや、クリーニングしやすいようポリエステルにして下さいと(笑)。制服とはどういうものか、現場でどう使われるかを説明し、理解してもらう必要がありました」(渡部さん)

▲指を通している部分はネームタグ用のループ

制服ならではの“お約束ごと”も存在します。

「百貨店は胸に名札をつける必要があります。胸元に名札用のループを作って欲しいとリクエストしたら、“なんでこの場所にこんなものが必要なの?”と。たしかにデザイン的には唐突ですよね。洋服に穴をあけないためと説明して…。最近はアトリエ側も慣れたもので“ここにネームタグだよね”と、あちらから言ってくれます(笑)」(渡部さん)

ポール & ジョーの制服は、既存の枠にとらわれない斬新なデザイン、そしてポール & ジョーらしい遊び心とモード感あふれる存在です。

「制服の枠にとらわれないという意味で、最も話題になったのは“デニムの制服”でしょうか。百貨店においてデニムの制服は過去にない試みでしたが、こういう自由な発想で色んなことに挑戦できるのが、ポール & ジョーの魅力でもあると思います」(渡部さん)

ファッションとコスメのコラボレーション、いかがでしたか? Chapter5では、ポール & ジョーの名前の由来など、トリビアをお届けします!

取材・文/宇野ナミコ
撮影/広瀬美佳

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