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クチコミ
ルカトゥリンの世界香水ガイドの共書者タニアサンチェス氏いわく、野獣のムスク。クビライカーン(英語、フランス語読み) =フビライハン(日本語読み) というからには多分モンゴルの馬とラクダのムスク。高校の歴史で習ったヨーロッパとアジアにまたがる大帝国元の5代目ね。それではさっそく....
さあ、お馬さんとラクダさん、喧嘩しないで仲良く出ていらっしゃい。プシュ....
まず最初にモンゴル馬が期待通り砂煙を上げてゴビ砂漠を疾走してきてくれた。ヨーロッパ騎士軍よりさらに速い時速40km。そのあとにラクダが続いて時速30kmで。モンゴル騎馬軍団とラクダの群れの香りが私の肌の上を駆けている。しかも全部の馬に兵士付き。さすがルタンスさん、太っ腹大サービス。飼い慣らされているけど確かにケモノ。アニマルノート好きが泣いて喜びそうな筋金入りの獣臭。期待を裏切らない素敵な香りの暴れっぷり。馬とラクダから最新テクノロジーを使ってムスクを抽出したのか?野獣に加えて革の香りもして、それがゴムかタイヤのようにも感じられる。馬に乗ってる兵士は革で作った軽い鎧を着ているから。
30分程して大暴れした馬ラクダセット兵士付きが元寇の奇跡、神風に吹き飛ばされたように去っていった。
その後に何とも艶っぽいムスクの生肌のような香り。冗談でしょ?
美術館のヌードの写実画に、まるで吸い込まれそうな美肌が描かれていることがある。ツンツンしてその触感を確かめたくなるようなつきたてのお餅のような肌。ガードマンのお兄さんが見張ってるし、触ったらアラームがなりそうだからやらないけど、もし描いた人にどうぞご自由にと言われたら是非触りたい。そんなむっちりした肌から漂ってきそうな官能的で魅惑的な香り。子供の頃美術館で裸婦や上半身裸の男性の絵を見て、「きゃー何これ、ばっちい」とか何とか口で言っておきながら、実はドキドキしながら顔を覆った指の間からこっそりと見ていたりする、妙な気恥ずかしさも思い出してしまう。
そのムスクの中から薔薇、優しいベビーパウダー、シベット、アンバーの円やかな香りが時々何かの拍子に顔を覗かせる。単体の時もあるし、何種類か組み合わさっているように感じることも。時々華やかでスパイシーな香りがするのはキャラウェイかな?パチュリとラブダナムはクレジットされているけれど完全に奥行きを与えるだけの裏方に徹しているようで、探って嗅ぎ分けるのが難しい。
最後には肌と同化したドライなバニラとムスクが残る。8時間ほど余裕で香ってくれるが拡散性は低く、つけすぎない限りは隣に座ってようやくわかる程度。ムエットだけでなく肌にのせて少なくとも2時間待って判断した方がいい。私の前に口コミした人も書いていたように、ムエットとトップノートだけで判断した人はあまりいい印象を持っていないらしい。トップノートとミドルノート以降の格差は調香師クリストファーシェルドレイクの魔術。それはフビライハンがはべらせていた沢山の妾の色香。
とにかく艶めかしいヌーディな香り。ユニセックスではあるけれどどちらかといえば男性に似合いそう。特に筋肉質な人。女性なら肌の綺麗な豊満なぽっちゃりむっちりタイプに似合いそう。どちらにしてもエッチな意味で美味しそうな肉感がたっぷりと漂うので、これをつけて女性が夜一人で歩くのはまずいかもしれない。満員電車も避けた方がいい。男性ならいいけど。前の人が紹介していた A bottle of sexual harassmentという評に納得。同じサイトのもっと最近の評にSex Pantherというのもあってそちらもうなずける。
セルジュルタンスの香水のネーミングは何故それを選んだ?というものが多いがこれもその一つ。エルメスの李氏の庭のネーミングも酷いけど、これも何とかならないのか。ヌーディムスクにするとか。どうしても何とかしたくないのなら、北条時宗のバニラという製品も作ってくれないだろうか。フビライハンのムスクと一緒に神風セットとして日本だけで台風シーズン限定発売していいから。
シングルノート: ムスク、アンブレットシード、アンバー、シベット 、ローズ、フレンチラブダナム、キャラウェイ、バニラ、パチュリ
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