セルジュ・ルタンス / アン　リス（一輪のユリ） 口コミ

所用で、この夏フランスに行った時の事。
スケジュールぎっちりで買い物にも行けないくらい忙しというのに
いい加減で気分屋の、とあるフランス人のせいで一日の予定をパーにされて
（というか、あなたの指定した予定時間より20分も早く行ったのに、今日はもう遅すぎるからだめって何なの〜！）
もう時間ないのに何なのよ！明日からの予定どうしてくれるのよ！とりあえずその場はにっこり、帰りはプリプリ。
でも「怒って（疲れて）いたらかわいくないぞ」とどこぞのＣＭなんかを思い出したりして
気がつくとパレロワイヤルの前に。

鈴の音響くハンドル式の自動ドアに迎えられ
ほの暗い店内に足を踏み入れると素敵な男性がこちらへ。
アンリスを試したいの、というと、もちろんどうぞマダム、と手首に付けてくれる。
これ、日本には無くって、以前限定の時に試した香りが忘れられなくって云々とわたし、
個人的な思い出を語ってしまったのだけど彼はにっこりすてきな青い目。
よくみるとほーんと端整な顔立ちなのね、どきどきしちゃったわ。
香りの変化を見たいから、もし気に入ったら戻ってくるわと伝えると、
それならもう少し付けましょうね、と両首に、そして散歩の途中で楽しんでね、とリボンを手首に結んでくれたの！
あー、もうわたしあなたの猫になりたい！あ、そうじゃなくてなんだかお守り付けてもらったみたいな気がして
過酷なフランス滞在もリボンに鼻を近づける度、幸せな気分に。香りの力ってほんとすごいわー。

まずアニックのグランダムールに通じるような
ユリの繊細な青み。クラッシックな趣はキャロンのサクレにも少し似ている。
その間に、少しずつカサブランカの甘みが顔を出し
その青みと甘みの危ういバランス感に終始ドキドキ。
そしてちょうど五時間後の香りが、私の体の香り！といってしまいたくなるほど甘やかに肌に馴染むの！
この時間を計算して花火大会に浴衣で出かけ、
自分もうっとり、連れの動悸も上がってました。
セクシー系というと語弊があるけれどひそやかな色気。浴衣に合ーう。
これみよがしの甘さでないところがさすがルタンス様。


だんだん口コミとは外れてきたのですが
オーバーオールがトレードマークの少年系（サッカーボールは相当似合う自信がある）であった私が
色っぽいと言わせしめた香りなので七つつけちゃうっ。
というかそれ以前にほんとに溺愛してます。
女を意識させる香り、少なくとも気持ちだけでも。それくらいは許して。
釣鐘ボトルは結構使いにくいけれど、その所作ですら、幸せ感じちゃう。

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