ディオール / ピュア プワゾン オードゥ パルファン 口コミ

プワゾンの胎内から生まれ出た香り・・・Pureの意味は純粋であることより寧ろ『絶対であること』

開発のチーフディレクターの方々と個人的にお話しする機会があり、苦労話を聞かせて頂きました。トップディレクターの女性は試作品を幾度も付け続け、体力を消耗し、試行錯誤を重ねてやっと完成まで辿り着き商品として世に出すことが出来た。その苦労の過程からまさに自分の胎内から生まれ出た子供のようで、だから開発の数年間はずっとこの香りしか付けなかったし、今後も私はこの香りを付け続けるのよ、と。

香り自体は軽いホワイトフローラルの花香調と思わせながら、確実に毒を潜ませているのが感じ取れます。梔子や茉莉花の花卉へと鼻を近付け過ぎた時に掠める“後悔”、癖のある匂い。光を感ずる為に影が必要である事の様に、白さを感ずる為に必須の“闇”のにおい。
そして紫の毒と共通する“葡萄の香”　芳醇な果物の香は時を経て熟成され発酵の過程を通過し、L’Etherの如く人の心を一撃で甘美な毒へと誘い込むのでしょうか。

付ける人によっても香り立ちはかなり異なるのを感じます。ボトルの美しさは言うまでもなく、今年の新作の中では非常に興味深い香りです。

使用した商品

• 現品