ゲラン / チェリー ブロッサム 口コミ

桜は香りがあるようなないような不思議な花です。
ですが、花ばかりか、幹、葉からも漂うほのかな桜の香りはたしかにあり、その香りを見事に表現してみせたフレグランスがこちら。
このフレグランスがなぜ日本ではなくフランスのグランメゾンから生まれたのか？
きっと日本人は春先に咲いて散る本物の桜を愛するがあまり、香水を作るという発想に至らないのでは。
それはともかく、この香水は私たちが無意識のうちに感じ取っている桜の香りそのもの。
桜から採れる香料はないと思うので、様々なエッセンスを調合したのでしょうけれど、よくまあここまで美しく再現できたものだと驚きます。
とはいえ人工的に作った香りですから、本物の桜よりは強く甘く、また、桜餅を食べるときに感じる独特の肉桂（シナモン）のような香りも感じます。
こう書くと、くどい甘さではないかと思われるかもしれませんが、そこはさすが歴史あるゲラン。絶妙な引き際で抑えています。
だから、全くくどくなく、嫌味のない柔らかな、好感度の高い香りに仕上がっています。
発売当初、春先にはよく街中でもこの香りをつけている人に出会いましたし、しばらく毎年春には、その年にバージョンアップしたものが売られていたと記憶しています。
一年中つけたいくらい素敵な香りだけれど、そこはリアルな桜と同様、桜の季節につけた方が粋なのでしょうね。

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