フレデリック マル / リップスティック ローズ 口コミ

バラの香りと勘違いして小分けでチェックしました。
でも嗅いでびっくり、バラじゃない！
…よく名前を読んだら「ばら色の口紅」なんですね。

で、これ、まさにばら色の口紅の匂いがします。
香りの構成はパウダリー＋アルデヒド＋動物臭（ポピュラーなムスクでもアンバーでもないけれど、でも動物っぽい）かな。バラやスミレなんかも入っているような気がするけれど、それが香水の香料としてではなく、ファンデや口紅の香料として香っている感じ。外資系のお化粧臭といって思い浮かべる香りそのものです。パフューマーの腕ですね。すごい。

それと「ばら色」というのも納得。ピンクつけるほどカマトト（死語？）でもないし、真紅ほど激しくもない。丁度良い加減の「女」の香りです。

ただ、これって、口紅を使わない人の発想だよな、と思いました。
プルーストのマドレーヌよろしく、ノスタルジーを刺激する香りです。
本や映画でよくあるパターンの、年とった主人公（男）がこの匂いを嗅いだところで、回想シーンスタートって感じの香りです。
（ついでに言えばその回想シーンよくあるパターン３）
１、幼かった頃憧れていた年上の従姉妹を思い出す。
→セピア色のビタースイートラブストーリー編。
２、あるいは美しかった母を思い出す。→あの頃はよかった。イノセントワールド回想編
３、ちょっと外したところだと子供の頃こっそり母親の口紅を塗った事を思い出す。
→これでワタシは目覚めました編。

ただ、普段から口紅を使っている女の立場から実もフタもないことを言うと、別にこの香水買わなくても、外資の口紅使えばこの匂いは十分味わえちゃうんですよね。

それに実際のところ、こういう匂いが似合うような人にはこの香水は不要な気がします。
そういう人は、この香水買ってノスタルジーにひたるよりは、口紅そのものを買って、現在進行形の恋に勝負をかけている気がします。そしてそーゆー人からは、香水なんかなくとも、この匂いがするという。

というわけで発想は面白いんだけど、いまいちターゲットがわからない香水だと思いました。

とりあえず今の私には使いこなせません。
まずは現品買うより、口紅買って女道精進します。

使用した商品

• サンプル・テスター
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