ゲラン / アンソレンス オーデパルファン 口コミ

スプレーは使用せず、５ミリ小瓶で点付け使用。
ある種浮き世離れした浮遊感のある香りで曖昧にフワフワ漂う。

名前に反して傲慢や押しつけは感じない。
優し気ではあっても、包み込む感じの安心感はなく、生活感のあまりのなさが何か地に足がついていないような、煙にまかれてはぐらかされるような、つかみ所のないところと独特の世界観、それがアンソレンスの傲慢さなのかもしれない。

フワッとパステル色の煙の中、化けていたのはタヌキでもキツネでもトラでもなくラベンダー色の目をしたペルシャネコの化身だった・・・毛並みのいいネコのいたずら・・・みたいな・・・

我ながら、なんだかよく分からないクチコミで何を言ってるのか・・・
これは、正直好きなのか嫌いなのかよく分からない。
ある程度似合う人を選ぶと思う。


トップは、娘が使用するＬＵＳＨのロックスターだったか何だったか、そんな入浴剤使用時のバスルーム付近いっぱいにプンプン漂う香りと同種のキッチュでキュートな感じが似ている。スナッグルのピンクの柔軟剤にも・・・アメリカンなトップがゲランらしくないし、強く香らせては安っぽく感じる人もいるだろう。微かに感じるくらいの時だけ魅力となるのは他の香水も同様だがこれは特に強く香って欲しくはない。
脳天気さが抜けたミドルからがこの香りの良さ。バイオレットの花びらの砂糖漬けと言われる香りにお香のようなパウダリーが絡み、ラストに向けていい具合に女性らしい繊細さを漂わせる。

わずかに香るならば、楚々として上品＋繊細でミステリアスな感じがこの香りのイメージ。色白で柔らかいネコ毛の髪がチャームポイントの女性らしい人が使用すると魅力的かもしれない。


街にたむろす誰だか区別付かないような、囲み目真っ黒な濃いアイメイクは絶対に似合わない香りだと思う。
アイシャドーは淡いモーブ、ラペンダーなどパステル系でヴェールのような透明感を生かしたメイク、人によってはシルバーを効かせて大人っぽくしてもいいかもしれない。

見かけだけなら、２０代後半から３０代で、きれいめのパステルメイクをしている人、しかも柔らか巻き髪にメガネまで似合うなんていう人なら個人的なイメージにドンピシャリ。
さらに言えば、ナチュラルフェミニンの裏に不思議な大人っぽさというかミステリアスな部分と少女の透明感を持ち合わせているような人。

例えば、見かけフェミニンで何もできそうに見えないのに語学が堪能とか、クリエイティブな仕事、趣味を持っていたりと意外性のある人など、実は芯もあり内面にある種大人っぽさもあり、人にみせない自分のこだわりは持っている押しつけのない感じの人ならアンソレンスを薄っぺらにせず香りのいいところを引き出せそう。

地道な努力で実力をみとめられて頑張っている人より、もともとセンスのある人、また少々軽い印象にはなるが、仕事も信頼度も人間性もピカいちではないけれど、あの人なら許してあげるって感じの、本人はワガママって思ってない人のきれいカワイイお嬢様な感じの甘えが少し感じられる人にもなぜか似合う。例を挙げれば私大のミスコン嬢上がりのＯＬさんなど。

ほんのわずかに香らせるアンソレンスのパウダリーノートは年代高い方なら優雅で凜としたムードの姿勢のいい方でないと難しい。ふつうのオバチャンがプンプンつければなんだかよくわからない人になってしまう可能性なきにしもあらず。

私も、今日はこんな気分で馴染みそうだと、ほんの少し付けたつもりがどこかで一体感を感じられず失敗したと思うことがある。
たまには着てみたくても着慣れないパステル柄のブラウスに袖を通す感じといったらいいか、その日の気分で持ってはみたが、何だか板についていない出番無しエミリオプッチのバッグが浮いているようでやけに気になるような感じといったらいいか・・・馴染むというより、つけている自分が必要以上にこの香りを意識してしまう。
岸景子さんやビオラ奏者の村山勝美さんみたいな生活感なくハイクラスなイメージの方ならアンソレンスの香りを極上に香らせられるのかもしれない。（使っていないだろうが。）


日によってこの香りに振り回され、要するに自分の香りにはならないのだが、いたずらな気持ちでたまに香りで遊ぶならけっこう楽しい。
自分にとっての香りの必要性という基準では評価が低くなっても香りその物としては独自性があり、評価無しにした。

好き嫌いに関わらず、香りだけで立ち上がる自分の中のイメージと遊ぶのも香りの愉しみ。この頃ひと嗅ぎするだけでなぜか具体的な人物像が浮かんだりもする。クチコミを読む人にはそれが甚だ迷惑になることもあるだろうがお許しを。


マイアンソレンスもクチコミ済。

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