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クチコミ
林檎のボトルが可愛らしい現行品ではなく昔のものの方です。現行品の方は飴玉のように甘くフルーティーな若向きの香りですが、同名のオリジナルは全くの別物の、レールデュタンにも通じるような、フローラル×スパイシー×パウダリーの、モダンクラシカルなグリーン系です。
ほんわりとした粉っぽいグリーンのその中に、面白いことに鉛筆のような、鉱物と木屑の混じったような香り…ドルチェヴィータなどにも感じられる香り…私が勝手に“腋臭コード”と呼んでいるのですが(笑)、それがあり、スパイシーさが加味されているという印象を受けます。派手さはないですが、レトロさと人間味のある、地に足が付いている香りです。
この香水は、日本でも昔アイドル的な人気があったソフィー・マルソー主演の映画「スチューデント」の中で、効果的に使われていました。劇中で彼女が演じるのは、教員資格取得を目指す超多忙な学生。若く美しく知的で、また非常に自己主張と癇の強い女性。そしてそんな彼女の部屋にあったのは…こちらの香水、ニナリッチのニナでした。
ある日知り合った男性の熱烈なアプローチに、彼女は勉強と恋愛の両立に悩みつつ、相手が自分に相応しい人か探る段階で男性の部屋に行きますが、その彼の部屋の洗面所にあったのは、複数の歯ブラシと…なんと自分と同じ香水。サイズ違いのニナがそこに置いてあったのです。そこで彼がプレイボーイであることが暗に示されるのです。
普通映画の中での香水というと、大体において非常にさり気なく(でも何らかの意図…主人公の内面を表現するなど…を以って)映る場合が多いのですが、この映画では主人公の私物のニナがやけにはっきりと映されていたので、おや珍しい、と思って観ていたのですが…やはりそれがその後の展開の伏線だったようです。
この映画の公開が1988年、ニナの発売は1987年ですから、劇中この香水を利用することで、新しもの好きの現代的な若い感性を表したかったのか、商業上の大人の事情があったのか(…笑)は存じ上げませんが、非常に分かりやすく印象的な小物使いであることは確かですね。
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