セルジュ・ルタンス / バテムデュフー(Bapteme du feu) 口コミ

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クチコミ16件中 9件目を表示

ゲバ子さん
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5購入品

2019/2/25 18:41:15

香りを一言でいうと、バスマジックリンクッキー。
ルタンスの現行のコレクションノワールは、ちょっとルタンスらしさがヌルい、無難な香りが多いんですが、その中でもかなりクセの強い、独特な香りです。

この香りはグルマン系に分類されております。
正直トップノートを嗅いだだけだと「グルマン?」という印象なんですが、ラストノートや、服にうつった香りを嗅ぐと、ジンジャーブレッド調の香りになっており、確かにグルマン系。

ルタンスの店員さん曰く、焦がしたオレンジの皮の香りを入れているそうです。
トップは劈くような生姜の香りと、柑橘の香りです。
第一印象はバスロマン…? いや、バスマジックリンだ! でした。刺激的な印象が強いです。
ミドルからはトップの尖った香りが一気に丸くなり、ほんのりと甘いスパイス香とパウダリーな調子が出てきます。ほんのりと金属質な香りも感じつつ…ここからジンジャーブレッド感を感じるエリアになります。
ラストに向けてじんわりとウッディ系の調子が出てきて、最終的にはそのウッディ調がかなり甘く香り立ち、肌に残った香りはささやかなオレンジ香と、甘ーいジンジャーブレッドです。でも、奥の方には金属質なキンとした香りは存在し続けています。


以下ルタンスのサイトに載っている詩です。
====
[炎の洗礼]
それは、生き残るために
避けられない儀式。絶望が導く官能。
弾丸の香り、土埃の匂い、
ジンジャーブレッドの甘さが
複雑に混じり合う。
誘惑されるまま撃ち抜いたのは
自らの恐怖だったのか
====

これだと分かりづらいんですが、プレスリリースには
「1930年代のイギリスの植民地のインドのジャングルで、側近らを従えたイギリス人総督とマハラジャが、美しく飾られた象の上で優雅なティータイムを楽しむシーンを表現。」
と書かれています。
ですが、イギリス人総督とマハラジャの優雅なティータイムと言うには、かなりトンがった香りですし、ルタンスの詩を読むと、もう少し限界状況を描いている印象だなーと思いながら、世界史の教科書を振り返ってみました。

当時のインドはイギリスの植民地でした。その当時しょっちゅうインド人の反乱が起きてたそうです。
そして有名な1930年にガンディーが行った塩の行進。アフマダーバードからダンディの海岸までの200マイルを29日かけて行進したーってやつですね。
非暴力・不服従を貫いたその行進でしたが、数多のインド人が殺されていったそうな。(当時、イギリス側では発砲許可が降りてたそうです)

ルタンスの詩の冒頭、「それは、生き残るために避けられない儀式。」という点は、もしかしたらそんな「塩の行進」やガンディーの掲げた「非暴力・不服従」のことを指しているのかもなーと。
そして発砲許可が降りていたイギリス兵が、撃ち抜いてしまった被害者。
そんな情景を描いた香りなのかなーと思うと、とても納得感がありました。

最近のルタンスの新作香水は、ちょっとつまんない香りが多いな…と思っていたんですが、この香水の第一印象の「ゲッ」となる香りには、「やっとルタンスらしい香りが…」と嬉しくなりました。
第一印象に惑わされず、ぜひ使ってみてもらいたい香りです。

  • 2019-03-10 01:54:52 by ゲバ子さん
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