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近年のシャネルの新作の中で、このオードゥパルファムの香りは出色の出来栄えではないだろうか。個人的にはこれを手に入れてしまうと、もうオードゥトワレ(2010年)に戻ることができないのではと感じている。
トップはフルーティ-シトラス。フレッシュなグループフルーツから、少しざらっとしたマルメロのフルーティグリーンの香り。チャンスオータンドゥルのキャラクターを残した、爽やかなオープニングだ。
ミドルはフローラル-フルーティ。トワレはそこから硬めなヒヤシンスグリーンやジャスミンが立ってくるのに対して、オードゥパルファムでは、マルメロのグリーンアップルに似たジューシーな甘さと、そしてローズの甘さ、酸味が香る。そこからさらにジャスミンがフローラル感を増した、爽やかで上品なフローラルフルーティの香り。
ベースはフローラル-ムスキー。ローズとジャスミンの甘さと酸味に、少しパウダリーなムスクと、うっすらとバニラの甘さが女性らしさを添える。この淡いバニラとムスクの組み合わせがオータンドゥルらしい。最後はサンダルウッドがフローラルの深みを与える。
持続時間は4時間程度で、トワレと大きく違わないと感じる。
シャネルのフレグランスは、パルファム、オードゥパルファム、オードゥトワレットの特性に合わせて香りそのものが変えられている。当然、パルファムの方が深みが強く、トワレの方が香りが軽く拡散するような香りに仕上げられている。
ところが、オータンドゥルに関していえば、このオードゥパルファムの方が爽やかに感じる。
というのもトワレの方が、時間が経つにつれてバニラ、パウダリーなオリスなどの重めの香りをクリーミーなムスクが柔らかくまとめているような印象に対して、オードゥパルファムはミドルのフローラルフルーティの甘さに爽やかな酸味が効いているため甘ったるくならず、さらにパウダリー感も抑えられ、ムスクも軽い。
明らかにトワレの方が女性らしい香りのため(5割増くらい)、個人的にはオードゥパルファムの方が好みだ。近年、特にメゾン系フレグランスでは、レディース用、メンズ用を分けなくなってきている。このオードゥパルファムもレディースでありながら、よりユニセックス寄りの香りに仕上げられている。
ではオードゥパルファムの方が優れているかと言われれば、もちろんそんな訳ではなく、オータンドゥルが持つピンクイメージのキャラクターを、さらに明るくリファインしたような香りで、どちらも使いやすい香りだと感じる。
マルメロとローズの組み合わせといえば、ペンハリガンのヴァーラを思い浮かべる。ヴァーラのあの華やかなスパイシーローズと比較すると、このオードゥパルファムは同じフローラルフルーティの香りでありながら、もっとフレッシュで明るく、そして可憐で繊細なイメージを感じる。
新しいチャンスはオードゥパルファムらしいフローラルの華やかさと、キラキラとした明るさや若々しいさを演出してくれる。
春秋の日中に映える、このピンクゴールドのオーラに包み込まれることで、心も身体もポジティブになるような香り。そして次の新しいチャンスを呼び込もう。
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