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イブ・サンローランの高級フレグランスライン「ル ヴェスティエール デ パルファン」に六月に「ジャンプスーツ」とともに仲間入りした「カプリ―ヌ」。カプリ―ヌは元々農夫用の日よけ帽子で、それをムッシュー・イヴ=サン・ローランが女性向けファッションアイテムとして昇華したもの。バニラと彼が愛していたユリの花を合わせ、“人々を陶酔させ、思わず振り向かせる魅惑の香り”だそうだ。
淡いシトラスミックスが通り過ぎた後に一瞬でぶわーっと主張してくるのがメインのユリの香り。大ぶりなカサブランカを思わせる、ねっとりしたコクがあって、ちょっと花粉っぽい甘く芳醇な香りだ。奥の方から、ピリピリしたピンクペッパーとこれまたコクのあるイランイランも香る。ネロリも入っているそうだが、私にはあまり感じない。こういった甘いフローラルには、わずかに感じられる独特のえぐみや生臭さがきになるところだが、比較的奇麗にあく抜き処理されている方だと思う。
ユリ+イランイランの残香に、柔らかで少し粉っぽいバニラムスクが香り全体をふわりと被さって締め。ベチバーはほぼ感じ取れない。持続は6時間ほど。
この香水のメインはユリ+イランイラン+バニラ。甘く濃厚なホワイトフラワー香が、つけた瞬間から大きく変わらずにそのまま減衰していく、いかにも現代的な香水の展開だ。トップにシトラス、ベースにベチバーとあるものの、私にはほぼ配合されているようには思えなかった。
全体的にとてもフェミニンな香りなのだが、面白みには欠けると思う。買う前に調べていたためメインがユリとバニラということは知っていたのだが、正直「想像通りの香り」だと思った(だから買ったので文句を言うのはお門違いかもしれない)。もう少しベルガモットやベチバーを強めて、「元々は農夫用の日除け帽」というカプリ―ヌハットのメンズ的エッセンスを残してもよかったのではないだろうか。
というわけで私はこれとキリアンのレモンインゼストルガーノを合わせて使っている。レモンインゼストに足りないミドルの厚みをカプリ―ヌが、カプリ―ヌに足りないシトラスとベチバーをレモンインゼストがうまくカバーしてくれて、中々好み。なんだかキリアンに怒られそうだが、アルベルト・モリヤスだってヴェスティエールでサハリエンヌ作ってるし、キリアンだってカクテルとか言ってミクソロジー推してるし許してくれるでしょ。
トップ:マンダリンエッセンス、ベルガモットエッセンス、ピンクベリー
ミドル:リリーフラワーアコード、ネロリエッセンス、イランイラン
ラスト:ベチバーエッセンス、バニラエクストラクト、ムスク
調香師は、ジュリエット・カラグーゾグー。
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