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ゲランのクラシックラインの中でも人気のフレグランスの内のひとつ、「ルールブルー」。夕闇が訪れる直前の情景を切り取った香り、というロマンティックなコンセプトはもちろん、三代目調香師ジャック・ゲランが最愛の妻のために作ったという逸話にも心惹かれる(お気に入りの香りになったそう)、ゲランファンならぜひ一度は嗅いでおきたい香りだ。
ゲルリナーデのひとつであるベルガモットと、暗い清涼感のあるアニス、ピリッとした辛みのあるスパイスとシナモンのような甘さ。トップから複雑でいかにもゲランの古典的ラインらしい、ノスタルジーを感じる出だしだ。
五分もするとミドルへ。特に際立っているのはカーネーションのスパイシーな部分とチュベローズのコクのあるフローラルが強く出ているように思える。少しねっとりした花粉のような質感も感じられる。ここの香りがニ、三時間程度続く。
ドライダウンはアイリスのパウダリーさが全面に出てくる。薄暗く静謐な印象だ。バニラやレジン、トンカビーンの甘さは脇役。ここの持続は一時間程度で、香り全体の持ちは四時間ほど。Pよりもパウダリーに転ぶため、アイリスが好きな方はEDTの方が好みなのでは。濃度が薄くてもさすがクラシックライン、しっかり複雑でゲランらしさを存分に味わえる。
ルールブルーは、P、EDT、EDPと三つの濃度展開があるが、日本にあるのはPとEDTのみ。Pの出来は非常にいいが、30ml四万はやはり高価(それだけの価格なら良くて当たり前)だ。価格に対するパフォーマンスという点では、EDPが一番。日本で売ってない理由は、Pの方が売れなくなってしまうからなのでは?という下衆な勘ぐりをしてしまう。
ちなみに、ジャック・ゲランの奥さんは後にシャネルの五番を愛用するようになったとのこと。
トップ:アニス、ベルガモット
ミドル:カーネーション、ネロリ、チュベローズ、ローズ
ベース:アイリス、ヴァイオレット、ベンゾイン、トンカビーン、バニラ
調香師は、ジャック・ゲラン。
(フレグランティカより)
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